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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/07/06 13:19, 提供元: フィスコ

半導体・AIセクターの検証(1)_はじめに

*13:19JST 半導体・AIセクターの検証(1)_はじめに
日経平均が70,000円の大台を上回り、過去最高値を更新し続けています。その原動力は想定以上に好調な業績です。日経平均が50,000円台の頃、2025年度通期および2026年度ともに様々な業績予想が出ていましたが、2025年度が前期並みからやや増益、2026年度が10%成長程度のコンセンサスだったと思われます。それが現状、どのようになっているかというと2025年度が10%強の増益となり、2026年度も期初から10%程度の増益が見込まれているというところでしょうか。結果、日経平均は70,000円を上回っても、予想PERで18倍台となっています。国内株価指数はPERで13〜15倍のレンジが平均的ということであれば、2026年度は2〜3割増益が織り込まれているということになります。仮に、デフレ脱却や企業の株式市場への向き合い方の変化から、国内の株価指数の上限がPER18倍に切り上がっているとすれば、1割増益を織り込んでいるということになります。無論、非常識な価格ではありません。

日経平均の大幅上昇をけん引したのは、半導体・AI関連銘柄となります。ど真ん中から周辺分野まで含めると、アドバンテスト〈6857〉、ソフトバンクG〈9984〉、東京エレクトロン〈8035〉、キオクシアHD〈285A〉、TDK〈6762〉、フジクラ〈5803〉、イビデン〈4062〉、ファナック〈6954〉、ディスコ〈6146〉などの寄与度が大きかったものと想定されます。これら企業の株価上昇率の高さが日経平均の上昇に大きく寄与しているとしたら、これら企業の割安割高は気になるところです。常識的に考えて、日経平均のPERが平均から大きく乖離していないだけに、これら企業もそこまで変な数値でないと思いますが、足もとで株価が乱高下しているフジクラを見てみましょう。

フジクラは、生成AI需要を主軸に据えた「攻めの選択と集中」を進めています。核心的事業領域である情報インフラ・情報ストレージを牽引する情報通信事業に人的・資金リソースを集中投下し、日米合計最大3,000億円の戦略的投資で光ファイバケーブルの生産能力を大幅拡大。米国商務省との枠組み合意により、200億ドル規模の米国生成AIインフラ向け光ファイバ供給者にも選定済みです。電子部品・コネクタ事業と自動車事業の融合による収益基盤再構築も並行して推進し、中長期の布石としてフュージョンエネルギー(核融合発電)向けに高温超電導線材とファイバレーザ技術で新事業領域を開拓することを志向しています。

2029年3月期の目標は売上高1兆6,000億円、営業利益3,150億円となります。2027年3月期の業績予想は、売上高で前期比24%増の1兆4,620億円、営業利益で同64%増の3,100億円で、既に利益で中期経営計画をほぼ達成となっています。実はこれ、株価の乱高下の元になりました。事前の2027年3月期の業績予想は、売上高で1兆2,430億円、営業利益で2,110億円です。 この事前数値は5月14日に発表されたものですが、ほぼ1ヶ月後の6月18日に大幅な上方修正を発表しています。情報通信事業において当初計画では想定していなかったハイパースケーラーからの光コンポーネント製品のプロジェクト受注、売価アップがあり、また、懸念された水素不足影響が緩和されることが理由としていますが、1ヶ月での予想の急変は株価にも大きな影響を与えて乱高下、投資家から様々な見方をされたことも事実です。

とはいえ、再び高値圏に接近した株価の2027年3月期予想PERは44.54倍です。投資をするには、これを高いのか、安いのか判断する必要があります。既に中期経営計画の営業利益は今期予想でほぼ達成済みなので、現状は既に中期経営計画の営業利益は今期予想でほぼ達成済みであり、その後の会社側からの追加ガイダンスはない状況に見えます。まずは勝手に想像してみることにします。前期の営業利益1,887億円から一気に3,100億円まで増える予想なのであれば、2029年3月期や2030年3月期に5,000億円の営業利益も到達できるのであろうと考えるのであれば、EPSは220円程度となり、PERも26倍程度になります。その頃の成長率がどの程度を維持していけるのかにもよりますが、20〜30%成長を維持しているのであれば、そこまで割高だとも思いません。つまり、今後は今期も含めて毎期1,000億円ペースで営業利益を増やし続けるのであれば、現状の株価もありだと思います。

今後、この手の数字の確かさを、取材も通じてお伝えしていこうと考えています。ただ、人気が高い故に、企業側も答えにくい時期であると想定され、その場合は資料を元に確からしさを試算していくことになるでしょう。

割安なのであれば、株価はバイアンドホールド、そうでないのであれば、売却(ショート)ということになりますが、これだけ利益が動く状況なので、判断はそう簡単ではありません。保有されている方の資金力もマチマチだと思いますし、株価の下落耐性も同様でしょう。調整は精神的に耐えられないということでしたら、例えばフジクラでしたら、8月からかぶオプのマーケットメイク対象銘柄になり取引がしやすくなります。 フジクラの今後の決算でどのようなガイダンスが出るか分からない、でも保有は継続したい、仮にこの水準まで株価が下落しても、落ち着いて保有できる精神状態にしておきたいというときには、かぶオプのプットの買いでリスクヘッジができます。逆に予想と比して順調であり(順調であると想定され)、特になにもする必要はない、調整しても気にしないとのであれば、対策は不要となります。はたまた、フジクラは100株でも60万円を超える投資資金が必要であるため、コールの買いで代用すると少額の資金で現物買いと同等かそれ以上の効果を得ることができます。ターゲットバイ(ターゲットバイイング)という戦略も採り得ます。具体的には、「この価格まで下がったら買いたい」という目標価格(権利行使価格)でプットオプションを売り、プレミアム(オプション料)を受け取りつつ、株価の推移を見守ります。目標価格まで下落した場合は、希望価格で株式を購入(権利行使)し、さらに受け取ったプレミアム分だけ実質的に安く取得できます。目標価格まで下落しなかった場合、株は買えませんが、最初に受け取ったプレミアムが利益となるなど、かぶオプも絡めたら、様々な戦略を採り得ます。どの戦略を採るにしても、その企業、その株価に対する判断機軸は必要で、その判断機軸をどこに置くのかの材料やヒントを、このコラムでは探っていければと考えています。




《NH》

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