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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/07/02 16:01, 提供元: フィスコ

みずほリース Research Memo(1):2025年3月期は中期経営計画最終年度の財務目標を1期前倒しで達成

*16:01JST みずほリース Research Memo(1):2025年3月期は中期経営計画最終年度の財務目標を1期前倒しで達成
■要約

みずほリース<8425>は、みずほグループの大手リース会社である。みずほフィナンシャルグループ<8411>及び丸紅<8002>との連携を中心に、M&A・アライアンスを積極活用するインオーガニック戦略によって成長を加速させるだけでなく、新たなビジネス領域の創出によって「金融の枠を超えて成長する企業」を目指している。

1. コア分野の着実な拡大を図りながら、成長性の高い分野への事業展開を加速
事業分野別の2025年3月期売上総利益構成比は国内リース事業が40.8%、不動産・環境エネルギー事業が33.8%、海外・航空機事業が21.4%、ファイナンス・投資事業が3.9%となった。岩盤収益基盤となるコア分野(国内リース、不動産)の着実な拡大を図りながら、成長性の高い環境エネルギー等のグロース分野やサーキュラーエコノミー等のフロンティア分野への事業展開を加速させており、国内リース事業、不動産・環境エネルギー事業、海外・航空機事業が3本柱というバランスの取れた収益構造となっている。同社の特徴・強みとしては、みずほグループを中心とする強固な顧客基盤、優良アセットを積み上げた事業基盤、業界トップ水準の外部信用格付に基づく資金調達基盤、リース取引や金融サービスに関する豊富な知識・ノウハウを持つ人材基盤などがある。

2. 2025年3月期は大幅増益・過去最高で中期経営計画最終年度財務目標を1期前倒しで達成
2025年3月期の連結業績は売上高が前期比6.0%増の695,423百万円、営業利益が同23.9%増の48,966百万円、経常利益が同30.1%増の66,219百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同19.4%増の42,038百万円となった。前回予想(2025年2月5日付で経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益を上方修正)を上回る大幅増益で過去最高となった。契約実行高は同22.3%増の1,795,684百万円、期末営業資産残高は同14.8%増の3,281,857百万円と順調に増加した。コア分野である国内リースや不動産に加え、グロース分野の海外・航空機事業も伸長した。そして中期経営計画で掲げた最終年度(2026年3月期)財務目標を1期前倒しで達成した。

3. 2026年3月期は営業資産残高の順調な積み上げで最終増益予想
2026年3月期の連結業績予想は営業利益が前期比8.1%減の45,000百万円、経常利益が同13.9%減の57,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が2.3%増の43,000百万円としている。営業利益・経常利益については、営業資産残高の順調な積み上げ等によって政策金利引上げに伴う資金コストの増加と前期の一過性収益のはく落影響を一定程度打ち返す見込みだが、将来のさらなる飛躍を見据えた経営基盤強化のため人的投資やシステム投資を継続することで販管費が増加すること等により、減益予想となっている。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期の特別損失・税金費用が一巡し増益予想としている。国内リース・不動産事業を中心とするコア分野が堅調であり、グロース分野と位置付ける環境エネルギー事業や海外・航空機事業の営業資産残高も増加基調であることを勘案すれば、好業績が期待できると弊社では考えている。

4. 複層的な事業ポートフォリオマネジメントを推進
同社は2023年5月に「中期経営計画2025」(2024年3月期〜2026年3月期)を策定した。中長期的に目指す姿を「リース会社から大きな飛躍を遂げ、事業・社会的課題解決に寄与するマルチソリューション・プラットフォーマー」として、目指す姿の実現に向けて飛躍的な成長を遂げるため、ビジネス・経営基盤双方へ積極的に経営資源を投下する期間と位置付けた。基本戦略は、成長の時間軸が異なる複層的な事業ポートフォリオマネジメントとして、岩盤収益源として着実・継続的な成長を実現するコア分野、中長期目線での飛躍によりコア分野に次ぐ収益柱を目指すグロース分野、長期目線で大きく花開くことを展望するフロンティア分野に分類し、みずほグループ及び丸紅との連携を中心にM&A・アライアンス等のインオーガニック戦略を積極活用しながら、事業ポートフォリオ運営の変革・高度化を推進する。

■Key Points
・みずほグループの大手リース会社、丸紅とも資本業務提携
・強固な顧客基盤、事業基盤、資金調達基盤、人材基盤などが特徴・強み
・2025年3月期は大幅増益で中期経営計画最終年度財務目標を1期前倒しで達成
・2026年3月期は営業資産残高の順調な積み上げで最終増益予想
・複層的な事業ポートフォリオマネジメントを推進

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)


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