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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/09/12 13:04,
提供元: フィスコ
室町ケミカル Research Memo(4):2025年5月期は売上高、経常利益で過去最高を更新(1)
*13:04JST 室町ケミカル Research Memo(4):2025年5月期は売上高、経常利益で過去最高を更新(1)
■室町ケミカル<4885>の業績動向
1. 2025年5月期の業績概要
2025年5月期の業績は売上高で前期比4.5%増の6,653百万円、営業利益で同2.5%増の432百万円、経常利益で同0.5%増の430百万円、当期純利益で同26.9%減の241百万円となり、売上高と経常利益は過去最高を更新した。
売上高は医薬品事業で前期比40百万円の減収となったものの、健康食品事業で同208百万円、化学品事業で同115百万円の増収となり、全体では4期連続の増収を達成した。営業利益の増減要因については、増収効果で83百万円、工場稼働率の向上や販売価格の見直し、販売ミックスの改善等による原価率の改善効果で23百万円の増加となり、人件費や開発部門経費など販管費の増加95百万円を吸収した。営業外収支が同8百万円悪化したが、主には支払利息の増加による。また、当期純利益の減益要因は健康食品事業の撤退を決定したことに伴って資産評価を見直し、減損損失79百万円を特別損失として計上したためだ。
期初の会社計画比で見ると、売上高、経常利益はおおむね計画通りとなったが、営業利益、当期純利益はそれぞれ4.0%、19.6%下振れた。これは健康食品事業の撤退決定に伴い、在庫評価減(約80百万円を売上原価に計上)や減損損失を計上したことが要因だ。在庫評価減の計上がなければ、営業利益は会社計画を1割程度上回っていたことになる。
化学品事業は投資効果が顕在化し2025年5月期に黒字化を実現
2. 事業セグメント別動向
(1) 医薬品事業
医薬品事業の売上高は前期比1.2%減の3,217百万円、営業利益は同0.5%減の473百万円と若干ながら減収減益となった。
売上高の内訳を見ると、輸入原薬は主力の抗てんかん薬用原薬が競争激化により減収となったものの、複数の新規取扱品目の納入を開始したことや、既存の抗炎症薬用原薬が伸長したこと、円安分の価格転嫁が進んだことにより前期比6.4%増の1,754百万円と2期ぶりに増収に転じた。一方、自社製造原薬(医薬品合成・精製等)については、開発案件やテスト生産は増加したものの、既存製品における前期の一時的な需要増の反動減により同11.3%減の1,205百万円となった。
売上総利益は原価率の改善により同43百万円の増益となった。円安分の価格転嫁が進んだことや、売上構成比の変化が原価率の改善要因となった。ただ、2024年5月に開発センターを移転したことに伴う費用や減価償却費の増加等により開発費が増加し、営業利益では減益となった。
なお、医薬品開発センターの移転先である「三井リンクラボ柏の葉」(千葉県柏市)は、近隣に国内有数のアカデミアや医療施設が拠点を置く立地特性を生かした「シーズ近接型」のラボ施設であり東大医学部の研究室も入居している。最先端の実験設備を共用できるほか、テナント内の企業同士や近隣のアカデミアの研究者との人材交流も進み、共同研究案件なども増えているようで、今後のビジネス機会創出につながるものと期待される。
(2) 化学品事業
化学品事業の売上高は前期比5.1%増の2,391百万円と過去最高を連続更新し、営業利益は57百万円(前期は16百万円の損失)と同社が情報開示している2020年5月期以降では初めて黒字化した。ここ数年取り組んできた営業・製造体制の強化により、損益分岐点を超える水準まで売上規模が拡大した。
売上高の内訳を見ると、主力のイオン交換樹脂・分離膜は、半導体業界等の既存顧客向けだけでなく新規用途・顧客の開拓も順調に進み、前期比9.7%増の1,345百万円と拡大基調が続いた。新規用途・顧客向けでは、高機能イオン交換樹脂が発電所向けで初めて採用されたほか、環境規制強化により今後の需要拡大が見込まれるPFAS除去対策用としても複数の顧客から受注するなど、同社が持つ技術力や豊富なノウハウに裏打ちされた高いソリューション力を生かして開拓が進んだ。化学品受託加工は受託量の増加により同15.6%増の639百万円、その他が同2.9%増の395百万円といずれも堅調に推移した。一方、水処理装置については納品案件がなく、同90.1%減の11百万円と端境期となった。
売上総利益は増収効果や製造体制の見直しに伴う原価率改善により、同104百万円の増益となった。製造体制の見直しについては、機能性接着剤のリパック加工等を主に行っているつくば工場において、製造品番の見直しや人員の最適化、原価低減活動を推進した。これらの取り組みにより、損失を重ねていたつくば工場が黒字化した。新規用途や新市場の開拓を見据えた開発体制及び販売体制の強化により、販管費は同31百万円増加したものの売上総利益の増加で吸収し、営業利益段階での黒字化を達成した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《HN》
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