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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2025/11/28 11:35,
提供元: フィスコ
株式会社アーバネットコーポレーション×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(5)
*11:35JST 株式会社アーバネットコーポレーション×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(5)
アーバネットコーポレーション<3242>
また、近年では集中豪雨やゲリラ豪雨が頻発し、その規模も年々大きくなっています。特に今年の夏は非常に激しい雨が各地で発生しました。たとえば、今年9月11日には東京都目黒区で1時間に134ミリの降雨を観測しました。これは観測史上最大の集中豪雨で、それまでの最高記録であった杉並区の110ミリを大きく上回るものでした。これほどの雨が短時間に降ると、下水道の排水能力を超えて水が溢れ、アンダーパス(立体交差の下部道路)に水がたまったり、マンションの敷地内に水が流れ込んで浸水被害が発生する恐れがあります。建物内に泥水が入り込むと、エレベーターの停止や設備の故障など、生活に深刻な影響を及ぼします。
そこで当社では、このような豪雨災害への対策として、マンション地下に「雨水貯留槽」を設ける設計を標準化しています。通常、多くのデベロッパーでは建物の一部、例えば5戸分のうち1戸分の床下に小規模な貯留槽を設ける程度ですが、当社ではそれを拡大し、建物全体の地下に広範囲な貯留層を設置しています。この設備により、短時間に大量の雨が降っても、下水が処理しきれない間は一時的に雨水を地下に貯め、雨が収まった後にポンプで排水できる仕組みを整えています。そのため、先日の目黒区の豪雨でも、当社が手掛けた物件では一切の浸水被害は発生しませんでした。
このように当社は、「災害に強いマンションづくり」を一貫したテーマとして掲げ、あらゆる自然災害に備えた構造設計を徹底しています。こうした取り組み姿勢は、特に機関投資家の皆さまから高く評価されており、当社のマンションは安定した賃貸運営を実現しています。
また、実際に入居されている住民の方々も、災害発生時に「このマンションに住んでいてよかった」と実感されるケースが多くあります。普段は目立ちにくい部分かもしれませんが、本当に必要とされる安心と安全を提供することこそ、当社が大切にしている使命であり、これからも「災害に強い都市型マンション」を徹底してつくり続けてまいります。
●DAIBOUCHOU
そうですね。近年は温暖化や海水温の上昇により、台風の勢力が非常に強くなっていますし、大雨も局地的に激しく降るケースが増えています。
そうした中で、御社のマンションに住むだけで比較的安心して過ごせるというのは、入居者にとって大きな安心材料になりますし、結果的に高い賃料で貸し出せるという点で、投資家にとっても非常に大きなメリットだと感じます。
■アーバネットコーポレーション 服部様
おっしゃるとおりです。近年の降雨はまさに局所的に発生するのが特徴です。そして、日本の下水設備というのは、設計上の想定降雨量が比較的低いんですね。具体的には、小規模道路の下水管では1時間あたり50〜60ミリ程度で溢れ始める構造になっており、大きな幹線管でも70〜100ミリ程度で限界を迎えます。もともと日本はこれほどの集中豪雨を想定して設計されていなかったため、現在のように100ミリを超える雨が降ると、どんなに大きな下水設備でも対応しきれず、内水氾濫が発生してしまうのです。
最近では1時間に70〜80ミリの豪雨が当たり前のように降るようになっており、全国各地で内水氾濫が頻発しています。そのため、これからのマンション開発では、建物の構造や排水計画の段階から、こうした新しい気象条件に対応した防災設計を徹底していく必要があると考えています。
●DAIBOUCHOU
なるほど。非常に納得しました。
では次に、最近の事業動向についてお伺いします。前期および今期第1四半期の業績は非常に好調ですが、その主な要因は何でしょうか。また、仕掛かり案件を含め、販売用不動産が増加傾向にありますが、これにはどのような背景があるのでしょうか。
■アーバネットコーポレーション 服部様
はい。まず前期ですが、売上高320億円を達成することができました。第4四半期に多くの物件が集中したのですが、当社の事業は1棟単位での販売が基本であるため、期ごとに売上を平準化することが難しいという特徴があります。仕入れのタイミングや工期などの要因によって、どうしても特定の四半期に集中してしまう傾向があります。
今期については、第1四半期に売上計上となる物件が多かったことに加え、利益率の高い案件が重なったため、非常に好調な数字となりました。こうした期ごとのばらつきはありますが、全体として堅調な推移を続けています。
また、当社の設計部門や仕入れ部門の社員の成長も業績を支える要因です。新卒入社の社員も一生懸命学び、成果を上げてくれていますし、設計スタッフも高品質なマンションを手がける力を着実に伸ばしています。こうした日々の努力の積み重ねが、現在の好調な業績につながっていると感じています。
一方、仕掛かりや販売用不動産の増加については、昨年2月にグループ化したケーナインの在庫が連結されたことが一因です。加えて、中期経営計画で掲げている「3年後に売上高500億円」を目標に、土地の仕入れを強化していることも背景にあります。
●DAIBOUCHOU
なるほど。土地仕入れの強化に加えて、ケーナインの連結によって在庫が増えているということですね。
最近は不動産市況も好調で価格が上昇傾向にありますが、販売時期を意図的に遅らせて、たとえば満室になってから売却するなど、利益を最大化するような戦略を取ることもあるのでしょうか。
■アーバネットコーポレーション 服部様
当社は、基本的にそのような販売を意図的に遅らせる戦略は取っていません。
確かに利益を伸ばすために販売を先送りするという考え方もありますが、私はそれよりも「会社の永続性」を重視しています。というのも、不動産業界では数年ごとに必ず景気の波が訪れます。リーマンショックのような急激な景気後退もありました。そうした局面で無理な在庫を抱えてしまうと、企業の存続自体が危うくなり、結果的に株主や投資家の皆さまにご迷惑をおかけすることになります。そのため当社では、リスクを極力抑えた堅実な経営方針を貫いています。
具体的には、土地を仕入れ、設計を行い、ゼネコンを決定して着工した段階で、できるだけ早期に販売契約を締結するという方針です。
今期は都市型賃貸マンション12物件の販売を予定していますが、そのうち11物件はすでに期初の段階で契約済みです。残る1件については、業績全体の状況を見ながら、自社保有の賃貸物件として運用するかどうかを判断しているところです。
不動産業界は何が起こるか分からない世界です。利益の最大化だけを追い求めてリスクを取りすぎると、結果的に破綻する企業をこれまで多く見てきました。当社はそうならないように、堅実で安定した成長を続けることを最優先にしています。これが創業以来、一貫して守り続けている経営方針です。
株式会社アーバネットコーポレーション×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(6)に続く
《KM》
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