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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/12/24 11:31, 提供元: フィスコ

イノベHD Research Memo(1):2026年3月期は上方修正して過去最高予想

*11:31JST イノベHD Research Memo(1):2026年3月期は上方修正して過去最高予想
■要約

イノベーションホールディングス<3484>は、経営理念に「貢献創造〜挑戦と進化〜」を掲げ、飲食店向けの居抜き店舗を転貸借する店舗転貸借事業、家賃保証事業、及び不動産売買事業を展開している。飲食店舗の総合プロフェッショナル集団であり、飲食店舗転貸借ビジネスの先駆者である。

1. 店舗転貸借事業、不動産売買事業、家賃保証事業を展開
同社は報告セグメント区分を、飲食店向けの居抜き店舗物件を転貸借する店舗転貸借事業(店舗家賃保証事業を含む)及び不動産売買事業(売買物件保有期間における賃料収益を含む)としている。店舗転貸借事業は(株)テンポイノベーション、不動産売買事業は(株)アセットイノベーション、家賃保証事業は(株)セーフティーイノベーションが展開している。店舗転貸借事業は不動産オーナーから賃借した店舗物件を飲食店テナントに転貸借する事業で、ターゲットを「東京・飲食店・居抜き」店舗に特化して事業展開している。収益モデルは転貸借物件数の増加に伴って収益を積み上げるストック型のビジネスモデルである。飲食店は他の産業と比較して開業・廃業による入れ替わりが激しいため、同社の店舗転貸借事業にとってビジネスチャンスは豊富である。そして転貸借物件数が増加基調であり、店舗転貸借ビジネスの先駆者として高い競合優位性を有していることも勘案すれば、安定的かつ成長性の高いビジネスモデルと言えるだろう。

2. 2026年3月期中間期は手掛ける3事業のすべてが好調で計画超の大幅増収増益
2026年3月期中間期の連結業績は、売上高が前年同期比13.5%増の9,406百万円、営業利益が同46.6%増の998百万円、経常利益が同54.3%増の1,077百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同51.4%増の711百万円だった。前回予想(2025年5月13日付の期初公表値)に対して売上高は314百万円、営業利益は同220百万円、経常利益は同308百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は同210百万円それぞれ上回る大幅増収増益だった。店舗転貸借事業において、成約件数(新規契約と後継契約の合計)が増加してイニシャル収入が増加し、転貸借物件数の増加に伴ってランニング収入も積み上がった。利益面では家賃保証事業と不動産売買事業も寄与した。店舗転貸借事業の成約件数は同68件増加して285件、期末転貸借物件数は同311件増加して2,856件となった。

3. 2026年3月期通期は上方修正して大幅増収増益・過去最高予想
2026年3月期通期の連結業績予想は2025年11月13日付で上方修正し、売上高が前期比16.4%増の19,388百万円、営業利益が同28.5%増の1,743百万円、経常利益が同35.2%増の1,935百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同23.8%増の1,274百万円としている。中間期の実績に鑑みて、前回予想(2025年5月13日付公表値)に対して売上高を516百万円、営業利益を同139百万円、経常利益を同357百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同244百万円とそれぞれ上方修正して大幅増収増益・過去最高予想としている。店舗転貸借事業の成約件数が想定を上回るほか、不動産売買事業の大型案件成約、家賃保証事業における外販営業活動強化の効果なども寄与する見込みだ。修正後の通期予想に対する中間期の進捗率は売上高が48.5%、営業利益が57.3%、経常利益が55.6%、親会社株主に帰属する当期純利益が55.8%である。人材育成や営業組織再編の効果が顕在化しており、ストック収益の積み上げで好業績が期待できると弊社では考えている。

4. 営業力増強により転貸借物件数の積み上げを推進
同社は2025年5月に策定した中期経営計画(2026年3月期〜2028年3月期、ローリング方式)において、目標値に最終年度2028年3月期の売上高25,342百万円、営業利益2,237百万円、営業利益率8.8%、店舗転貸借事業の成約件数790件、転貸借物件数3,924件を掲げている。また長期目標としては2031年3月期の売上高300億円規模、営業利益30億円規模、転貸借物件数5,500件を掲げている。なお、2026年3月期本決算時に2027年3月期以降の計画をローリング予定である。事業環境としては、インバウンドを含む人流増や価格改定により飲食店の売上が増加し、出店需要が高水準に推移して賃料上昇も確認できる見込みだ。また一方では原材料・光熱費の高騰や人手不足の深刻化などで既存店の退店も予想され、物件仕入とリーシングの両面で同社の店舗転貸借事業に適した事業環境が継続する見込みだ。こうした事業環境を背景に、基本方針として事業用不動産に特化した3事業(店舗転貸借事業、不動産売買事業、家賃保証事業)を各子会社にて積極展開し、シナジーも創出しながらグループの継続的な成長を加速する。

■Key Points
・飲食店舗転貸借ビジネスの先駆者
・店舗転貸借事業は「東京・飲食店・居抜き」に特化、安定的かつ成長性の高いビジネスモデル
・2026年3月期中間期は計画超の大幅増収増益
・2026年3月期通期は上方修正して大幅増収増益・過去最高予想
・営業力増強により転貸借物件数の積み上げを推進

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)



《HN》

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