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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/12/29 11:01, 提供元: フィスコ

橋本総業HD Research Memo(1):衛生陶器など回復見込み、2026年3月期も増収増益へ

*11:01JST 橋本総業HD Research Memo(1):衛生陶器など回復見込み、2026年3月期も増収増益へ
■要約

1. 会社概要
橋本総業ホールディングス<7570>は管工機材(以下、管材)・住宅設備機器の1次卸で、管材や衛生陶器、空調機器などの住宅設備、建築関連資材などを全国の2次卸や工事店・工務店などに販売している。同社は130年以上にわたる歴史を持つ老舗で、四代目となる現 代表取締役社長の橋本政昭(はしもとまさあき)氏は、「ベストパートナー」をテーマに、地域に密着した営業やIT技術・システムの活用、取引先の満足度向上などを積極的に推進している。仕入先は大手有力メーカーが多く、各拠点で売れ筋商品を常時在庫し、即日配送できることなどを特長としている。2026年3月期中間期のセグメント別売上高構成比は、管材類28.2%、衛生陶器・金具類26.8%、住宅設備機器類18.3%、空調機器・ポンプ25.3%、その他1.4%となっている。

2. 事業概要
同社が属する建設業界の市場規模は、新築・リフォームをあわせ76.7兆円、GDPの約12%を占めると言われている。このうち同社の主要カテゴリーである管材業界※の市場規模は、管材・住宅設備機器・空調機器をあわせて5兆円と大きい。国内ではインフレや少子高齢化といった課題があるものの、マンション販売やリフォームが堅調なほか、保育施設や高齢者施設の増加、老朽化が課題の公共施設のリニューアルなど需要が着実に拡大しており、中長期的な成長を実現することは可能と言える。このような業界環境のなかで、同社は取引先からの要望に対応し、管材や環境・設備機材の品揃えを充実させながら、物流業務の受託や電材など商材の拡大や、金属加工などサービスの強化にも取り組んでいる。

※ 管材業界:建築資材業界における主要3業態の1つで、主に水回りの資材や機器を扱っている。他の2業態は合板や構造材を扱う建材業界、配電盤やテレビ用アンテナなどを扱う電材業界である。

3. 中期計画
「快適な暮らしを実現する」というミッション及び「『3つのベストの追求』で、7つのステークホルダー※に貢献する」というビジョンに基づき、同社は2024年3月期に中期計画「HAT Vision 2027」を策定した。さらなる成長へ向け、M&Aや事業活動を積極的に展開することで「きわだつ中堅企業」となり、快適生活創造企業へと進化していく方針である。そのため、成長戦略の「3つのフル(フルカバー、フルライン、フル機能)」、ネットワーク戦略の「みらい会活動」、生産性向上に向けた「進化活動」を基本戦略に、巻き込み型で行動するボトムアップ型SELFアクション企業へと変革を図る。2028年3月期に売上高2,000億円を目指しているが、M&Aや提携が順調に進捗していることから1年前倒しで達成する見込みとなった。

※ 7つのステークホルダー:施主、得意先(2次卸・工事店など)、株主、工事業者、仕入先、社員、社会。

4. 業績動向
2026年3月期中間期の連結業績は、売上高が81,905百万円(前年同期比3.9%増)、営業利益が1,131百万円(同12.2%減)となった。外部環境は良好だったが、比較的採算の良い衛生陶器が想定外に低迷したことで商品ミックスが変わり、営業利益で269百万円の未達となった。2026年3月期の連結業績については、売上高174,000百万円(前期比5.2%増)、営業利益2,800百万円(同14.6%増)と増収増益を見込んでいる。管材類で物流受託の獲得、住宅設備機器類で給湯器の受注増、空調機器・ポンプで冬季仕様エアコンの堅調な売上などが予想されるうえ、回復が想定される衛生陶器で売上総利益率の改善が見込まれる。このため、下期に中間期の未達をカバーできると見込んでおり、期初予想を据え置いた。

■Key Points
・130年超の歴史を持つ管材・住宅設備機器の1次卸。商材やサービスを拡大中
・M&Aや提携が順調、2028年3月期目標の売上高2,000億円を1年前倒しで達成へ
・衛生陶器の回復などを背景に、2026年3月期は期初予想のまま増収増益を見込む

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)


《HN》

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