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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/02/24 11:03, 提供元: フィスコ

propetec Research Memo(3):テクノロジーをリアルな不動産事業に活用

*11:03JST propetec Research Memo(3):テクノロジーをリアルな不動産事業に活用
■事業概要

1. 事業内容
property technologies<5527>は、中古住宅再生事業と戸建住宅事業を手掛けている。売上構成比の8割以上を占める中古住宅再生事業では、AI査定や物件管理システムなどのテクノロジーをリアルな不動産事業に活用する「リアル(住まい)×テクノロジー」により、主力のマンション買取再販事業のほか、個人から物件を直接仕入れて販売するポータルサイト「KAITRY」やAI査定などの有料SaaSサービスを展開している。マンション買取再販事業では、全国主要都市に擁する15の拠点を中心に、仲介会社を通して時流にあった区分所有の中古マンションを厳選して買い取り、リノベーションを施したのち、仲介会社を経由して実需購入者に再販する事業を行っている。開発案件として、一棟マンションの仕入販売などもおおむね1年に数件程度行っている。

ポータルサイト「KAITRY」とSaaSは、それぞれが収益拡大を目指すとともに、前者は一般顧客との、後者は仲介業者との接点強化を目的としており、マンション買取再販事業をテクノロジー面から押し上げるねらいがある。このほか、最近の事業環境やニーズを踏まえ、投資用賃貸物件の販売と都心のプレミアムマンションの買取再販も展開している。戸建住宅事業では、顧客の要望に応じた新築注文住宅の建築請負などを行っている。なお、同社を持株会社に、(株)カイトリーを子会社に持つホームネットが中古住宅再生事業を行い、ファーストホームとサンコーホームの2社が戸建住宅事業を展開している。


いずれも好調のスタンダードマンションとプレミアムマンションの両輪による成長ステージへ
2. 中古住宅再生事業
(1) マンション買取再販事業
マンション買取再販事業では、「FURVAL」というリノベーションブランドで、厳選された家具や生活必需品の家電、調理器具などを、デザインや機能、サイズなどリノベーション空間にあわせて取り揃え、家具や家電を含めた価格で販売し、顧客の時間的労力や金銭的な負担を軽減している。なお、ホームネットでの購入者に限定して、住宅設備故障の際に10年間何度でも利用できるアフターサービス「住設あんしんサポート」を提供している。

マンション買取再販事業の特徴は、北海道から沖縄までの主要都市部で、30〜40代の一次取得者層をターゲットに、リアルなネットワークとテクノロジーを駆使して事業展開している点にある。ターゲットが一次取得者層であることのメリットは、子どもの成長など顧客のライフサイクルからニーズが明確に判断できるうえ、安定した実需が期待できる点にある。一方、一次取得者層にとっても、東京都の中古マンション平均価格が8,000万円に近づいているのに対して同社は3,000万円強と、一般的な借入期間で一定の金利上昇があったとしても住宅ローンの返済額が家賃以下になるという値ごろ感がある。

また、地方圏の比率が同業他社は4割程度だが、同社は約7割と高く地方に強いことも特徴である。地方圏は築30年以上の物件が増加しつつあるにもかかわらず競争が緩やかなうえ、物件密度が薄く営業効率が低いが、同社は広範な営業ネットワークを生かして効率的な情報交換を行えるため地方を収益源とすることができる。仕入面の特徴は、近年、単に安くて利益が出そうな物件をなるべく多く探すのではなく、豊富なデータベースを背景に顧客満足度の高い物件を地域ごとに選別する厳選仕入にある。さらに厳選仕入を営業一人ひとりに徹底することで、高収益で高回転の物件比率が高まるとともに、長期保有在庫※のリスクを減らすこともできる。

※ 不動産は個別性が強いため、同一エリアの競合物件などを要因に在庫保有期間が長期化することがあり、その場合、時間の経過とともに価格が下がることが多い。なお、同社の仕入決済から販売決済までの平均期間は7〜8ヶ月である。

同社は、スタンダードマンションに加え、「眺望」を資産価値と捉えたプレミアムマンションの買取再販も行っている。プレミアムマンションでは、富裕層の実需や資産運用をターゲットにした平均販売価格5億円程度の、たとえば東京タワーが窓の真ん中に見え、将来遮るものが建たない眺望の良いタワーマンションの1室など、差別化のきいた希少な物件を厳選している。スタンダードマンションとはターゲットが異なるため、専用サイト「眺望マンション HOMENET」で紹介しており、仕入・販売要員も別になっている。スタンダードマンションが商品化まで1.5〜2ヶ月かかるところ、プレミアムマンションはタワーマンション高層階のため工事の制約が大きく、3〜4ヶ月の工期になることが多いが、採算はスタンダードマンションに比べて高いようだ。取り扱いを始めて1年半程度の事業だが、差別化ポイントが同業他社に比べて明確なため、顧客の引きが強く銀行融資も良好である。既に2026年11月期中に販売を計画する物件の仕入を終え、順次リフォームし販売しているところである。いずれも好調のスタンダードマンションとプレミアムマンションを両輪に、成長ステージに入りつつあると言えよう。

(2) SaaSサービス
仲介会社などの要望もあって、AI査定や「KAITRY」など同社が開発してきたシステムを、法人向けにSaaSサービスとして有料で提供している。ターゲットは全国33,000社以上の仲介会社だが、不動産会社全体の約31万社や、不動産関連業務を幅広く扱っている弁護士などの士業約41,500事業所、約1,000の金融機関へと拡大する可能性もあるビジネスと言える。一方、SaaSプロダクトの提供により取引先などと関係強化を図ることで、物件紹介という形での同社収益へのフィードバックも期待できる。現在、金融機関向けに「KAITRY finance」、士業向けに「KAITRY professional」、仲介会社向けに「HOMENET Pro」という3つのSaaSプロダクトを開発し提供している。このうち特に「KAITRY finance」は、AI査定や不動産価格調査書の作成、顧客提案力の充実などを通じて業務の効率化や金融サービスの高付加価値化が可能なため、幅広い金融機関の複数の部署でニーズが強く、既にみずほ信用保証など8社に導入されている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)



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