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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2026/04/17 11:08,
提供元: フィスコ
アイシン Research Memo(8):機能軸として「経営基盤の強化」を推進し、3つの施策を実行
*11:08JST アイシン Research Memo(8):機能軸として「経営基盤の強化」を推進し、3つの施策を実行
■アイシン<7259>の中長期の成長戦略
4. 「機能軸」の概要
(1) 経営基盤の強化
機能軸では、「稼ぐ力」の強化と将来への「弾込め」の両立に向けて、商品軸・地域軸との連携を進めるために、「経営基盤の強化」を優先課題と定めている。具体的な施策としては、「グループ経営の高度化」「収益構造改革」「成長を支えるサステナビリティ」を推進する。
(2) グループ経営の高度化
グループ経営の高度化を通じて、経営判断と事業変革の質・確度・スピードを向上させる。具体的には、「グローバル経営体制の強化」「コーポレート・ガバナンス強化」を推進する。
「グローバル経営体制の強化」では、事業戦略・重要方針の意思決定は本社が行い、オペレーションは地域主体へ移行して事業機会を最大化する。「コーポレート・ガバナンスの強化」では、「2025年中期経営計画での取り組み」を2028年までにさらに強化するため、取締役会の一層の実効性向上を検討する。具体的な検討アジェンダは、a) 経営理念を実現する中長期戦略の議論充実、b) 執行への権限移譲と迅速な意思決定の実現、c) 次世代経営人材へのサクセッションプランの充実、d) 役員報酬に係る評価指標(KPI)の見直し、e) 最適なガバナンス体制の構築、である。
(3)収益構造改革
質の高い収益構造を実現するため、一段と踏み込んだ体質改善・構造改革を実行する。重要施策として「物流改革」「工場生産性向上」「デジタル基盤強化」を推進する。
1) 物流改革
物流費ハーフ活動として、国内の一部工場・子会社で進めてきた物流改革を国内外のグループ会社や仕入先に展開する。共同輸送による積載効率改善や工場内での部品搬送自動化等を通じて、2030年には2021年比で物流費の半減を目指す。
2) 工場生産性向上
自働化・セル生産等による「ものづくりの生産性向上」を推進する。IoTを活用して設備・品質・生産情報をつなぎ、リアルタイムに可視化して「デジタル技術による生産性向上」を進める。さらに国内外グループ会社へ改善事例を展開して「グローバル連携」を強化する。
3) デジタル基盤強化
生成AIや他のAIを活用して設計・調達プロセスでの情報収集を迅速化するほか、AIの業務実装を進め従来オペレーションから脱却する。PLM(製品ライフサイクル管理)環境の整備等を通じて全社横断の情報連携プロセスを最適化するとともに、事業成長に即したリソーセス最適化を実現するデータドリブン人事基盤を構築する。
(4) 成長を支えるサステナビリティ
同社では、事業変革のカギは「人材」と認識しており、本計画では人への投資を加速し、新しい価値を生み出し続けられる環境を整備する。2030年に向けたリソーセス推移では、今後の仕事量増加に対して2025年水準の人員規模を維持する。そのために、デジタル技術の活用・業務効率化を通じた生産性の向上、国内外グループ会社の運営効率化を進める。さらに地域戦略の実行状況に即した最適な人員配置を実行、成長が期待されるインドでの体制を強化する。2030年に向けた重点対応としては、開発・生産・管理など各機能でAI・生成AI・DXの活用を拡大し、地域軸経営を支えるグローバル人材を開発・確保、知能化領域の付加価値を高めるソフト開発エンジニアの充足などを押し進める。
加えて、事業を通じて脱炭素化に貢献し、サプライチェーン全体でエネルギー・資源の削減と好循環を実現する。具体的には、「省エネ」「電力のカーボンニュートラル(CN)化」「CN燃料化」を推し進める。
成長投資として4,500億円を投入
5. 「財務戦略」の概要
(1) キャピタルアロケーション
財務戦略の基本方針として、「稼ぐ力の向上により創出したキャッシュを、成長投資に優先配分しながら株主還元を両立する」を掲げており、以下のような資金配分(キャピタルアロケーション)を実行する計画だ。
(キャッシュイン:21,000億円)
バランスシートコントロール(借入金の活用や資産圧縮等)により1,500億円を創出
商品×地域×経営基盤の強化で稼ぐ力を向上させ、営業キャッシュ・フロー19,500億円を創出
(キャッシュアウト:21,000億円)
基本的コア投資:13,500億円(設備投資7,500億円、研究開発6,000億円)
成長投資:4,500億円
株主還元:3,000億円以上
(2) 成長投資の内訳
成長投資では主に、「中長期での競争優位性確立」と「事業領域の拡大」に投資を行う。
(競争力強化への追加投資:2,000億円)
次世代BEV/PHEV向けパワートレインユニット開発やインドでのAT現調化、回生協調ブレーキ現調化
(従来の発想にとらわれない戦略投資:1,000億円)
電動化・知能化領域の強化に向けたリソーセス獲得(先端要素技術、ソフトウェア、センシング領域等)
(事業基盤革新・人への投資:1,000億円)
デジタル基盤刷新、工場の景色を変える省人化、生産性と働きがいを高める就労環境の整備
加えて、エネルギーマネジメント、水素、ペロブスカイト太陽電池、バイオ燃料等の新規事業創出に500億円の投資を計画している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
《HN》
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