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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/06/12 12:04, 提供元: フィスコ

フジ日本 Research Memo(4):世界唯一のイヌリンの製造技術と、糖類に依存しない事業ポートフォリオが強み

*12:04JST フジ日本 Research Memo(4):世界唯一のイヌリンの製造技術と、糖類に依存しない事業ポートフォリオが強み
■事業概要

2. フジ日本<2114>の特徴と強み
(1) 世界唯一の技術
世界で唯一、サトウキビ(砂糖)を原料に酵素でイヌリンを作る独自の製造技術を持つ。欧州を中心に流通するチコリ(野菜)由来のイヌリンと比較して溶解性が高く、品質のばらつきが小さいという特性を持つ。他社素材(難消化性デキストリンなど)と異なり100%が腸内細菌のエサになる高い機能性を有し、「整腸」「血糖値」「中性脂肪」に加え新たに「肌機能」「脳(疲労感緩和)」「骨」の計6つのヘルスクレームを活用した高付加価値化を推進している。

(2) 事業ポートフォリオ
同社は、砂糖事業の売上比率が47.3%となっており、非砂糖セグメントは5割超に達し、事業ポートフォリオが分散している点が特徴である。同社以外の上場製糖メーカーでは、砂糖売上比率が全体の約6〜9割超となっている。具体的には業界トップのDM三井製糖<2109>で84.5%、ウェルネオシュガー<2117>で85.7%、日本甜菜製糖<2108>で68.0%、塩水港精糖で95.1%である(いずれも2026年3月期の各社決算短信より算出)。また、同社の営業利益率は12.5%と他社に比べて高水準となっている。砂糖は農水省によって需給が統制されているため、安定的なキャッシュ・フローを創出する一方、他社との商品差別化が難しく、市場の成長性も見通しにくい。同社は糖類事業で生み出した収益をイヌリンなどの機能性素材事業に投資してきた結果、現在の事業ポートフォリオ構築を実現した。今後はさらにフードサイエンス企業への転換を加速し、製糖に依存しない収益体質の構築を目指している。

(3) フードサイエンス
同社では、食品添加物の製剤化や受託加工(エキス抽出、乳化など)を行うフードサイエンスに注力している。中核を担うのがユニテックフーズで、技術コンサルティングに強みを持ち、グミや介護食(嚥下調整食)などの分野で配合設計から量産化支援までを行う。また、同社はフードサイエンス領域において他社との提携も積極的に行っている。2024年4月にバイオインフォマティクスによる酵素開発を行うdigzyme(ディグザイム)へ出資した。「糖質原料から酵素法による新規機能性素材の開発と実用化」のテーマで業務提携契約を締結し、同年8月には、腸内細菌叢検査サービスを展開するサイキンソーへ出資した。同社はイヌリンを供給し、腸内環境テーマの自社商品開発を行っている。同社では、今後、腸活素材とのクロスセルを目指している。

(4) 海外展開
同社は、タイをグローバル戦略のハブと位置付け、東南アジアからアジア太平洋地域へ向けた広範な製造・供給ネットワークを構築している。2012年にタイにイヌリン製造工場を設立し、現地生産・現地供給の体制を確立した。成長するグローバル市場を見据え、製造能力を拡大し安定供給を実現するため、2027年下期からの本格稼働を目指し工場の増設を予定している。これにより、イヌリンの生産能力は現行の6,500tから9,700t(約1.5倍)へ増強する。欧米メーカーとは異なり、東南アジア・アジア太平洋地域において、タイに製造拠点を持つ同社は地理的優位性を有する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉俊輔)



《HN》

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