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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/06/15 12:42, 提供元: フィスコ

大豊建 Research Memo(2):土木工事で培った技術力を生かし、多様な建築案件も手掛けている

*12:42JST 大豊建 Research Memo(2):土木工事で培った技術力を生かし、多様な建築案件も手掛けている
■会社概要

1. 会社概要
大豊建設<1822>は土木事業及び建築事業を中核に、高い技術力を背景に都市インフラ整備や地中構造物の分野に強みを持つ中堅ゼネコンである。創業以来、地下鉄やシールドトンネルなどの工事を中心に実績を積み上げてきたことから、トンネル工事や地下空間の開発に競争優位性がある。なかでも、「シールド工法」をはじめとする地下トンネル工事に関しては、都市部における限られた空間での施工技術、安全対策、環境負荷低減への配慮といった観点での対応力に定評があり、地下鉄や下水道整備など公共性の高い案件において繰り返し採用されている。

また、土木分野に強みを持ちながらも、建築分野でも一定の存在感を示しており、とりわけ物流施設や再開発案件においては、顧客ニーズに応じた柔軟な設計・施工体制を構築している点が特徴である。大手ゼネコンとは異なり、選択と集中により得意分野に特化した競争戦略を採用することで、堅実な収益基盤を築いている。近年では、環境配慮型の施工技術やICTを活用した施工管理の高度化にも注力しており、安全性と効率性を両立する取り組みが評価されている。

2. 沿革
同社は1949年3月、旧満州国の豊満ダムの建設に参画した技術陣を中心に設立された。同時期、日本は終戦直後の復興期にあり、インフラ整備が急務であった。同社は技術者たちの専門性を生かし、広く土木・建築の業務に従事しはじめた。同年9月には建設業法が制定され、建設業者としての登録を完了している。

1952年3月に大豊式潜函(せんかん)工法の特許を取得し、技術革新の先駆けとなった。大豊式潜函工法とは、水中や軟弱地盤での基礎工事に用いられる一種の工法であり、潜函と呼ばれる大型の箱型構造物で、土木工事において橋梁・桟橋・ビルの基礎などを築造する際に用いられる。同社はその後も積極的に技術開発を進め、1971年にはドルフィンドック工法、1984年には泥土加圧シールド工法、さらには1987年にはDOT(多連形泥土圧シールド)工法の特許を取得するなど様々な特許を取得しており、市場競争力を大きく向上させてきた。

1962年には東京証券取引所市場第二部に株式を上場、1972年には市場第一部へ指定された。1984年にはタイに現地法人のタイ大豊(株)を設立、1996年にはマダガスカルにも進出し、国際的な事業展開を進めた。国際規格であるISO9001の全支店での認証取得、ISO14001の本支店一括認証取得など、品質管理や環境への配慮も重視した経営を続ける。

直近では、同社が2020年頃から旧村上ファンド系の(株)シティインデックスイレブンスと対立していたところ、(株)麻生がホワイトナイト(敵対的買収から企業を守るために友好的に買収してくれる第三者企業)として2022年3月に資本業務提携契約を締結して救済し、麻生の傘下に入った。

2025年6月には、富士ピー・エス<1848>との業務提携契約を締結した。同社は地下構造物、シールドトンネル、港湾工事などを得意とするが、富士ピー・エスはプレストレスト・コンクリート構造物の設計・施工や補修・補強が主力である。両社は高速道路などの橋梁工事、耐震・リニューアル工事、公共インフラの長寿命化、プレキャスト部材の活用などで連携し、受注機会と事業領域の拡大を図る。

同社は創業当初から続く技術革新への絶え間ない取り組みにより、現在では国内外から高く評価される企業へと成長している。今後もその技術力とノウハウを活用し、持続的な企業価値向上を目指している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)


《HN》

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