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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2026/06/17 12:06,
提供元: フィスコ
精工技研 Research Memo(6):中期経営計画目標を1期前倒し達成。引き続き基本戦略を推進
*12:06JST 精工技研 Research Memo(6):中期経営計画目標を1期前倒し達成。引き続き基本戦略を推進
■中期経営計画
1. 中期経営計画「マスタープラン2022」
精工技研<6834>は、2022年5月に中期経営計画「マスタープラン2022」(2023年3月期〜2027年3月期)を推進している。「顧客接点の活性化」「新製品・新技術開発の加速」「ものづくり力の強化」「経営基盤の強化」を基本戦略としている。同社は、「情報通信」「自動車」「医療・バイオ」の分野にも注力し、企業成長を目指す。
同社は当初、2027年3月期に売上高25,000百万円、営業利益2,500百万円を目指す中期経営計画を掲げていた。2025年3月期に営業利益が計画を前倒しで達成したため目標を3,300百万円へ上方修正したが、続く2026年3月期にはその修正目標も大幅に上回った。この前倒し達成は、光製品関連事業が計画比49.1%増と大幅に伸長して全体をけん引した結果であり、中期経営計画の目標を大きく上回る高成長につながった。
顧客接点の活性化や新製品の開発を加速し、自社製装置での自動化を推進
2. 基本戦略と進捗状況
(1) 顧客接点の活性化
同社の事業領域では、情報通信・エレクトロニクス関連市場における5Gの商用化やAI・IoTの活用に伴うDXの進展に加え、自動車関連市場におけるCASEを背景とした技術革新が拡大している。同社はこうした環境変化を成長機会と捉え、他社に先駆けた対応策を実行する方針である。具体的な戦略として、1) 密接なコミュニケーションを通じた市場ニーズの把握、2) 顧客の経営・技術課題の共有による取引シェアの拡大、3) 展示会出展やプレスリリース、Webサイトの活用による技術及び製品の積極的な広報展開の3点を挙げ、市場での認知度向上を進めている。
2026年3月期における顧客接点の活性化は、国内外での積極的な展示会出展と、実地での手厚いアフターサポートの両面から展開した。具体的には、計13回の展示会出展を通じて、需要が急増するデータセンター向け光部品や製造機器・装置を中心に新規顧客を開拓した。また、主要顧客幹部との関係構築を進め、商談機会の創出につなげている。さらに、自動研磨装置「SFPS-V1」の導入先への立ち上げ支援や、光コネクタ研磨機の主要顧客を招いた技術レクチャーを実施した。こうしたアフターサポートの強化により、既存顧客との信頼関係を構築し、市場における優位性を高めている。
(2) 新製品・新技術開発の加速
同社は新製品及び新サービスの投入を通じて顧客開拓を進める方針であり、2027年3月期には連結売上高に占める新製品売上比率を30%以上とする目標を掲げている。そのための具体的な施策は、1) 市場ニーズの検証を通じた社会貢献度の高い製品開発、2) 開発状況の社内共有による開発期間のマネジメント強化、3) 技術的な優位性を担保するうえで重要な特許の戦略的取得の3点である。
2026年3月期における具体的な取り組みとして、精機部門では、東海理化<6995>と共同開発した「型内塗装技術」を活用した製品が、トヨタ自動車<7203>のハイエース向けステアリングスイッチに採用された。また、住友重機械工業<6302>と共同開発した加飾成形技術「SSIMC」を用いた加飾成形品のシステム販売を開始し、記者会見を通じて広く周知した。
一方、光製品部門では、光トランシーバー向け部品(MTファイバアレイ)の開発及び量産化を進めている。2024年12月に設立した精工訊捷光電(杭州)のクリーンルームでの量産開始に加え、2026年1月に設立した精工訊捷光電(鶴壁)においても増産体制を整えるなど、供給能力の強化を展開している。
(3) ものづくり力の強化
同社は、1) AI及び自動化による生産効率の向上、2) 低コストかつ高品質な部材の安定調達、3) 顧客要求に応える品質の維持の3つの戦略を軸に製造・生産能力の増強に努める方針である。
日本の少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少や、中国における経済成長を背景とした賃金上昇に対応するため、同社は省人化や生産・収益効率の向上を目的に、成形品や光コネクタなどの自動製造装置の自社開発を推進している。これまでに、車載用成形品のバリ取り及び検査工程の自動機や、新型光コネクタ「Intelli-Cross Pro」の組立から検査・梱包までを一貫して行う自動組立装置を開発した。今後はAIやIoTの活用も視野に、自動製造装置のさらなる機能向上に取り組む。
過去には半導体や樹脂材料の供給不足、コロナ禍やウクライナ情勢など、外部環境の変化により、物流の混乱が発生し、足元では資源価格の高騰も続いている。同社は安くて良い部材の安定調達が可能となるよう取引先との良好な関係を維持し、物流においても高効率なサプライチェーンの構築に取り組む方針である。
さらに日本と中国の生産拠点における品質の統一性の確保や維持・向上を目的に、2020年3月期よりグローバル品質会議を開催している。顧客が求める仕様を満たす商品を、安定的に供給できる品質管理体制への取り組みは、外部のマイナス影響にも揺さぶられない体制づくりにもつながるとして今後期待される。
2026年3月期における具体的な取り組みとして、光製品部門では研磨機及び測定装置の生産能力拡大を推進した。日本本社では人員増強と部材の調達環境改善により、光コネクタ研磨機の生産能力を1年間で約3倍に増強した。DATA-PIXELではオフィス拡張と人員の前期末比1.5倍への増員により、測定装置「DAISI-V3」を増産している。加えて、光コネクタの増産体制も構築した。日本本社では内製した自動組立装置を用いてデータセンター向け光コネクタを増産しているほか、SEIKOH GIKEN (THAILAND)は主要顧客の工場監査を通過し、2025年6月より光コネクタの生産を開始した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山 博詞)
《HN》
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