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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2026/06/19 12:05,
提供元: フィスコ
クイック Research Memo(5):高水準の営業利益率を確保しつつ、持続的成長に向けた先行投資を拡大
*12:05JST クイック Research Memo(5):高水準の営業利益率を確保しつつ、持続的成長に向けた先行投資を拡大
■クイック<4318>の業績動向
1. 2026年3月期の業績概要
売上総利益は前期比5.6%増の22,587百万円となり、売上総利益率は前年同期の65.8%から66.6%へと上昇した。一方、販管費が18,003百万円と前年同期比で6.8%の増加となり、営業利益率は前年同期の13.9%から13.5%へとやや低下した。もとより営業利益率は高い水準を確保しており、今回の費用拡大は持続可能な成長に向けた先行投資にほかならず、ネガティブに捉える必要はないだろう。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は増益となったが、これは保有する投資有価証券の一部売却により、1,164百万円の投資有価証券売却益が特別利益として計上されたこと、賃上げ税制の適用による税額控除を受けたことが主因である。
人材サービス事業は増収。リクルーティング事業、地域情報サービス事業は増収増益
2. 事業セグメント別動向
(1) 人材サービス事業
人材サービス事業の売上高は前期比3.5%増の23,478百万円、営業利益は同7.2%減の3,640百万円で、増収減益となった。
事業環境としては、構造的な人手不足を背景に、引き続き企業の採用意欲は高く、人材紹介・派遣市場は拡大傾向である。人材紹介においては、建設・不動産、IT分野、製造業(自動車・電気・機械・化学・プラント等)及び看護師紹介が順調に拡大し増収に貢献した。さらに、高年収帯のハイキャリア層や管理系職種といった新領域への取り組みも強化しており、今後の収益貢献が期待される。なお、ブランド力向上のためのマスプロモーションや運営サイトの開発及び機能強化、コンテンツ拡充といった、看護師領域への先行投資は継続している。
人材派遣・紹介予定派遣・業務請負等においては、看護師派遣は介護施設や病院への営業強化や派遣希望登録者との面談強化等に注力した結果、堅調に推移した。しかしながら、保育士派遣は政府の処遇改善施策に伴う定着率向上により、登録者が減少し減収となった。一方、保育園運営は定員がほぼ充足したことで増収となった。
(2) リクルーティング事業
リクルーティング事業の売上高は前期比6.2%増の3,708百万円、営業利益は同29.6%増の1,145百万円で、増収増益となった。
採用手法の多様化とともに競争環境が激化するも、旺盛な採用ニーズを背景に幅広い業界・職種で取引が拡大した。競争環境が激化するなかでも、Indeedや求人ボックスといったアグリゲーション型求人サービスを注力商品として取り扱いが増加し、業績をけん引した。採用コンサル関連においては、採用ツールの多様化やダイレクトリクルーティングの普及により競争が激化し、案件獲得に苦戦し減収となった。新卒看護領域においては、「看護roo!就活」の掲載病院数が順調に増加するなど、事業拡大の基盤強化が進展した。
(3) 地域情報サービス事業
地域情報サービス事業の売上高は前期比14.4%増の3,054百万円、営業利益は同35.3%増の490百万円で、2ケタ増収増益となり好調に推移した。
飲食店やショップ等の旺盛な販促ニーズによって、生活情報誌は販促広告の取り扱いが拡大し、特大号の発行や住宅・リフォームに関する別冊の発行も奏功した。注力商品であるIndeedは、新規顧客開拓の成功とともに既存顧客の高い継続率が業績に寄与した。また、コンサルティングサービスにおいて注力している転職領域も、地元の優良企業と求職者とのマッチングが拡大するなど、旺盛な採用ニーズを背景として高単価案件が増加し好調に推移した。ポスティングサービスも通販や金融、住宅関連のチラシの取り扱いが好調であり、Web施策強化も寄与して増収となった。
(4) HRプラットフォーム事業
HRプラットフォーム事業の売上高は前期比9.6%減の1,127百万円、営業利益は同19.1%減の476百万円で、減収減益となった。
人事支援サービス企業のHRイベントへの出展ニーズは強く推移したものの、人材採用・育成関連サービスのリプレースニーズ一巡や主要顧客の予算縮小に伴い、「日本の人事部」サイト内の広告を含むオンライン広告の売上が低下した。
(5) 海外事業
海外事業の売上高は前期比6.1%増の2,557百万円、営業利益は同25.4%増の169百万円で、増収増益となった。
メキシコを含む北中米エリアでは、上期には米国政権の関税政策による影響が懸念され、新規求人獲得・成約率向上の取り組みや多言語登録サイト開設などの施策が奏功し、増収となった。欧州においては、英国が積極的な欧州域内での新規開拓や高年収帯の成約により増収、オランダも好調なマーケットを背景に増収となった。アジアにおいては、ベトナムで現地日系企業の採用苦戦の影響を受け減収となったが、タイでは採用難易度の高い職種への対応強化や登録者獲得施策が奏功し増収となった。なお、解散・清算の手続きを進めていた中国の上海クイック有限公司は、2025年12月に清算が結了した。
3. 財務状況
2026年3月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比815百万円増加の25,946百万円となった。そのうち固定資産の増加が2,539百万円となっており、投資有価証券の1,873百万円増加が主な要因である。負債合計は同722百万円減少の6,566百万円となった。買掛金の354百万円減少、未払法人税・未払消費税等の623百万円減少が主な要因である。純資産合計は、同1,537百万円増加の19,379百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の2,293百万円の増加が主な要因である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 西村 健)
《MY》
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