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フィスコ投資ニュース
配信日時: 2026/07/13 13:07,
提供元: フィスコ
シグマクシス Research Memo(7):既存顧客深耕と中規模案件の獲得を軸に増収増益へ
*13:07JST シグマクシス Research Memo(7):既存顧客深耕と中規模案件の獲得を軸に増収増益へ
■今後の見通し
1. 2027年3月期の業績見通し
シグマクシス・ホールディングス<6088>は2027年3月期の事業方針として、クライアント企業の深耕力をさらに強化すること、事業モデルを進化させて従来の枠組みにとどまらない価値共創を追求すること、社内人財の能力と生産性を高めることの3点を掲げている。これらを通じて、顧客との関係深化と提供価値の高度化を進める。
2027年3月期の連結業績は、売上高25,300百万円(前期比6.2%増)、営業利益6,600百万円(同8.8%増)、経常利益6,700百万円(同5.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,460百万円(同12.3%増)と増収増益を見込んでおり、各段階利益は過去最高を更新する計画となっている。なお、連結対象外となった子会社3社の影響を除いたベースで見ると、売上高の伸び率は同9.0%増となる。
売上高については、特定の大型案件に過度に依存せず、中規模案件の獲得を積み上げる方針である。需要面では、DX、新規事業開発、AI活用に対するニーズが引き続き底堅く、パイプラインも積み上がっている。一方、利益面では、AI活用や社内変革推進に向けて数億円規模の積極的な投資を予定している。このため、販管費の増加が見込まれるものの、KPIである経常利益率は26.5%と、前期の26.7%に近い高水準を維持する見通しである。
前期は大型案件の縮小が売上面の下押し要因となったが、プロジェクト数とクライアント数は増加した。これは、収益基盤が特定大型案件依存から、より分散された案件ポートフォリオへ移行しつつあることを示す。中規模案件の積み上げは、短期的には売上成長率の鈍化要因となり得る一方、顧客基盤の拡大と収益変動リスクの低減に寄与する。
2. 中長期成長イメージ「2030年3月期『ありたい姿』」
同社は2025年5月に、中長期成長イメージとして「2030年3月期『ありたい姿』」を公表した。具体的には、テクノロジーを徹底活用するとともに、「人財」が持つ価値を最大限に引き出し、顧客と価値を共創する企業を目指す姿を示している。売上や利益などの規模拡大のみを追うのではなく、テクノロジーと人の力を融合させることで、顧客や社会への提供価値を最大化する成長プロセスを描いている。
数値目標としては、2025年3月期実績の売上高26,293百万円、経常利益5,876百万円、経常利益率22.4%に対し、2030年3月期には売上高500億円、経常利益150億円、経常利益率30%、コンサルタント数1,100名を目指している。売上と利益の拡大に加え、利益率も引き上げる計画であり、量と質の両面での成長を志向している。
この将来像の実現に向け、同社は、高付加価値化、顧客層の拡大、優位性のある成長分野であるSaaS/AI領域の伸長、価値創造能力の向上、資本を活用したM&Aや業務提携、さらに新規分野・市場への展開(海外での日本企業支援や人月モデルに依存しない事業の開拓)、を成長戦略として掲げている。今回のCCTとの提携検討は、まさに自社の強みを生かしつつ外部の力を積極的に取り込むという成長戦略に沿った具体的な動きと位置付けられる。したがって、2030年3月期の「ありたい姿」は、同社の企業理念と事業戦略を一体化させた中長期の将来像として捉えることができる。
3. CCTとの資本業務提携を検討開始
同社は、2026年4月13日開催の取締役会において、CCTとのDXをはじめとする幅広い分野での協業を含む資本業務提携の検討開始を決議した。両社は既に協業の検討を進めており、共同営業・提案活動を推進している。これは、「2030年3月期『ありたい姿』」における資本を活用した業務提携による成長戦略であり、製造業を中心とする顧客基盤強化を通じて、売上拡大と利益率向上をねらったものとなっている。
なお、同社は、友好的な関係を維持・発展しながら、2027年3月末までにCCTが同社の持分法適用会社となる水準まで議決権比率を引き上げる方針を掲げている。CCT株の保有比率はその後も上昇しており、2026年4月6日時点で5.02%、4月27日時点で10.64%、5月29日時点で12.76%となっている。
(1) CCTの会社概要
CCTは、製造業・建設業・物流業などを中心に、DX支援とIT人材調達支援を展開するITサービス企業である。「業界理解」×「実装力」×「人材供給力」を兼ね備えたDX企業であり、特に製造業をはじめとする現場密着型の変革推進に強みを持つ。DX支援では、構想策定からシステム開発、内製化サポートまで一気通貫で提供し、IT人材調達支援では独自ネットワーク「Ohgi」を活用して案件に応じた体制を構築する。2026年3月31日時点の従業員数は連結596名、単体421名である。
CCTの2025年12月期の業績は、売上高20,878百万円、営業利益2,201百万円で、営業利益率は10.5%である。売上高構成比はDX支援48.1%、IT人材調達支援51.8%、売上総利益構成比ではDX支援が67.3%を占めており、収益面ではDX支援が中核となっている。顧客数は523件で、前期から41件増加した。顧客層の裾野が広い一方で、大口顧客も一定数抱えており、既存顧客の深耕によって大口顧客を増やす戦略を採っている。
(2) 資本業務提携で期待されるシナジー
資本業務提携により期待される主なシナジーは、CCTが有する製造業を中心としたDX支援の実績を取り込める点にある。同社グループの顧客基盤の拡大や、中堅企業向け基幹システム刷新提案の拡大を図ることができる。加えて、同社の上流構想力・変革推進力と、CCTの製造業向けDX支援力・実装力は補完関係にあり、共同提案の拡大につながる可能性がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)
《HN》
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