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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/07/15 11:01, 提供元: フィスコ

ラサ商事 Research Memo(1):鉱物資源から出発し、現在は6つの事業分野を取り扱う独立系専門技術商社

*11:01JST ラサ商事 Research Memo(1):鉱物資源から出発し、現在は6つの事業分野を取り扱う独立系専門技術商社
■要約

ラサ商事<3023>はラサ工業<4022>の営業部門が分離独立して1939年に設立され、現在は独立系の専門技術商社となっている。同社の強みはジルコンサンドやワーマンポンプなどニッチトップの製品を持つことにあり、グループの事業領域は、資源・金属素材関連、産機・建機関連、環境設備関連、化成品関連、プラント・設備工事関連、不動産賃貸関連と多岐にわたる。

1. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期の連結業績は、売上高で前期比6.1%増の28,201百万円、営業利益で同16.8%増の2,958百万円、経常利益で同13.5%増の3,226百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同14.4%増の2,378百万円と、増収増益で期初予想を上回った。各利益は2期連続の増益で、既に中期経営計画の最終年度の目標値を上回ったが、大型案件獲得による利益押上げ効果が含まれる。セグメント別に見ると、大型案件が重なった環境設備関連が全体の売上高と営業利益の拡大をけん引した。また、プラント・設備工事関連の大型案件獲得や化成品関連の一部取り扱い原料の市場価格上昇及び自動車関連での需要回復が売上拡大に寄与したほか、産機・建機関連及び環境設備関連では、部品・整備関連の利益貢献が大きかった。

2. 2027年3月期の業績見通し
2027年3月期の連結業績は、売上高で前期比1.1%増の28,500百万円、営業利益で同15.5%減の2,500百万円、経常利益で同14.8%減の2,750百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同15.9%減の2,000百万円と増収減益の見通しである。この見通しには前期の大型案件獲得による反動減が反映されているが、定量的な増減要因は開示されていない。もっとも、大型案件を獲得した環境設備関連の営業利益は明らかに過去のトレンドから乖離しており、その乖離の大きさなどから見て、減益要因として大型案件獲得による反動減の影響が大きいと推察される。

3. 中期経営計画
2025年5月に発表した中期経営計画においては、対象期間となる2026年3月期〜2028年3月期を、新たな成長のステージへの一歩を踏み出していく3ヶ年と位置付けている。目標達成に向けた3つの重点施策である「新規・成長分野への取り組み」「既存領域の深耕」「事業活動を通じたサステナビリティ経営の推進」については、総じて計画に沿って進捗していると考えられる。今後は中期経営計画のスローガンとなる「成長のステージへ」の道筋をつけることが課題となろう。なお、2026年3月期の業績及び経営指標が中期経営計画の最終年度(2028年3月期)の目標を上回ったが、これには大型案件獲得の影響が含まれているため偶発的な案件獲得による利益の振れは避けられない面があり、業績計画値との乖離などから判断して、大型案件獲得の影響を除けば、ほぼ中期経営計画の想定内の動きと考えられる。

4. 株主還元策
株主還元に関しては、中期経営計画の財務方針に従い、配当性向40%前後の水準を維持するとともに、機動的な自己株式取得も行い、総還元性向50%以上とすることを基本方針としている。この方針に基づき、2026年3月期の1株当たり配当金は、連結業績の好調な推移も踏まえて8.0円増配の80.0円に決定した。2027年3月期は減益予想ながら、1株当たり配当金80.0円を維持する計画である。また、2026年3月期には2回にわたり総額363百万円の自己株式の取得(業績連動型株式報酬制度における株式取得を除く)を実施するなど、株主還元に積極的に取り組んでいる。

■Key Points
・2026年3月期は2期連続の増益、営業利益は前期比16.8%の増益
・2027年3月期は増収減益見通しも、前期大型案件の反動減の影響大
・大型案件獲得の影響を除けば、ほぼ中期経営計画の想定内の動きと判断
・2026年3月期の1株当たり配当金は8.0円増配の80.0円、機動的な自己株式取得も実施

(執筆:フィスコ客員アナリスト 古川 聖治)


《HN》

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