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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/07/27 13:04, 提供元: フィスコ

エムアップ Research Memo(4):リアルなライブ体験への期待とともに、ライブ・コンサート市場は活況を呈す

*13:04JST エムアップ Research Memo(4):リアルなライブ体験への期待とともに、ライブ・コンサート市場は活況を呈す
■エムアップホールディングス<3661>の業界環境

音楽やアーティスト関連の市場動向に目を向けると、2019年までは堅調に推移してきた。特に、音楽配信では、ストリーミングサービスの利用が急拡大するとともに、ライブ・コンサート市場も拡大傾向にあった。ただ、コロナ禍の影響を受けた2020年については、販売延期等により音楽ソフトの生産数量・金額が減少した一方、音楽配信の販売金額は自宅等でのストリーミングサービスの利用増加により拡大し、明暗が分かれる結果となった。その後も、音楽ソフトの生産数量・金額は伸び悩む傾向が見られるものの、音楽配信は引き続き伸び続けており、根強い音楽需要に支えられ市場は拡大している※。

※ 出所:(一社)日本レコード協会

また、ライブ・コンサート市場についても、コロナ禍により多くのライブ・コンサートが中止・延期となったことから、2020年の公演回数は大幅に減少するとともに、収容人数の制限等も重なり動員数は大きく落ち込んだ。2022年に公演回数、動員数ともにほぼコロナ禍前の水準に戻ると、2023年以降、動員数は大きく伸び続け、2025年は過去最多を2年連続で更新した。市場規模も6,443億円(前期比5.3%増)に拡大し、ライブ・コンサート市場の活況ぶりを示している※。デジタル配信を通じて音楽に接する機会が増えたことを契機として、リアルなライブ体験への期待や熱量が一段と高まっている状況と言える。

※ 出所:(一社)コンサートプロモーターズ協会



■決算動向
ファンサイト事業を軸に安定した業績の伸びや財務基盤を維持
1. 過去の業績推移
過去の業績を振り返ると、売上高は2018年3月期まで伸び悩んできた。主力の(携帯)コンテンツ事業において、フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行や「着うた」を中心とした音楽コンテンツの急激な縮小などが業績の足を引っ張る要因となるなかで、ファンクラブサイトを中心とするコアな会員基盤が業績の底支えになってきたものの、新規サイトの獲得ペースが鈍化したことが伸び悩みの原因である。一方、2019年3月期から業績が大きく拡大したのは、EMTGの完全子会社化により、ファンクラブサイト数や会員基盤がおおむね倍増し、「ファンサイト事業」や「EC事業」の底上げにつながったほか、新たに「電子チケット事業」が加わったことが上乗せ要因となっている。コロナ禍の影響を受けた2021年3月期以降についても、アーティストとファンとの関わりの変化に対応した新サービスの立ち上げや、「EC事業」及び「電子チケット事業」の伸びにより増収基調を継続している。

損益面に目を向けると、営業利益率は2015年3月期まで14%前後の高い水準を維持してきた。2016年3月期以降は、本社移転などの一過性費用や新規事業への先行投資(VRや電子チケット等)、M&A費用などにより営業利益率はしばらく低調に推移した。ただ、2020年3月期以降は増収による収益の底上げや一時的な費用の解消などにより回復傾向をたどった。さらに足元では、収益性の高い「EC事業」及び「電子チケット事業」の伸び、会員単価の増加などにより営業利益率は16%前後の水準まで引き上がってきた。

財務面では、設備投資等の必要がない事業特性から無借金経営を続けており、財務基盤の安定性を示す自己資本比率は高い水準で推移してきた。2019年3月期に大きく低下したのは、EMTGの連結化に伴う総資産の拡大によるものである。無借金であることや流動比率が高い水準を維持していることなどから、財務基盤の安全性に懸念はない。一方、資本効率性を示すROEについては、2018年3月期に利益率の低下に伴って落ち込んだものの、2020年3月期以降は再び改善傾向をたどっており、2024年3月期以降は20%を超える水準で推移している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)



《HN》

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