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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/09/25 12:00, 提供元: フィスコ

GMOぺパボ:AIエージェントに選ばれるサービスの提供に注力、配当回り6%超

*12:00JST GMOぺパボ:AIエージェントに選ばれるサービスの提供に注力、配当回り6%超
GMOぺパボ<3633>は、株価は、8月13日の業績予想修正と大幅増配の発表を受けて急伸した。発表当日の終値1,800円に対し、翌営業日の東京市場でもストップ高を記録、その後は年初来高値2,749円を付けており、高配当利回りを材料に個人投資家の関心が一気に高まっている。ストック収益基盤の強化と、仲間づくり・AIエージェント関連サービスによる事業領域の拡大で、AIエージェントに選ばれるサービスの提供に注力して中期成長を目指す同社の今後の動向には注目しておきたい。

同社は、ソフトウェアをAIが使う時代の到来を見据え、タグライン「AIエージェントと、もっとおもしろくできる」を掲げている。セグメントは、ドメイン・レンタルサーバー(ホスティング)事業、EC支援事業、ハンドメイド事業の3つの報告セグメントを有する。なお、金融支援事業「FREENANCE」を運営していた連結子会社GMOクリエイターズネットワークは2025年12月期に全株式を譲渡して連結範囲から除外している。

ドメイン・レンタルサーバー(ホスティング)事業では、「ロリポップ!」「ムームードメイン」が主力となる。「ロリポップ!」は、主に個人・法人向けに低価格で高性能なサーバーを提供しているサービス。レンタルサーバー市場はレッドオーシャンとなっているが、リーズナブルな価格設定と創業来のブランド力を背景に国内最大級の規模にある。初期費用不要で、料金はサーバー容量などに応じて料金プランが決められている。ストック型ビジネスモデルで、2026年6月末時点の契約件数は約38万件(前年同期末比4.5%減)と低価格帯プランを中心に減少した一方、顧客単価は2026年1月に実施した価格改定に伴い570円(前年同期比5.2%増)へ上昇した。また、「ムームードメイン」は、400種類以上の豊富なドメインの中から欲しいドメインが取得・管理できるサービス。2026年6月末時点の登録ドメイン数は約101万件(前年同期末比2.3%減)となったが、ムームーサーバーの契約件数の増加や関連オプションの好調により売上高は増加している。足元では、Google Workspace連携や固定IPアクセスなど法人向けの高単価サービスが伸びており、導入に付随してドメインが取得される構造から単価の大きい案件が積み上がり、営業人員でさばききれないほど需要は旺盛だという。

EC支援事業は「カラーミーショップ」と「SUZURI」が属している。「カラーミーショップ」は、個人商店や中小店舗向けに展開、商材や事業規模に関わらず「成長できる」ECサイトが構築できる月額制サービスで、国内有料店舗数No.1の地位にある。「SUZURI」は、自分で制作したイラストや写真からTシャツ、スマホケース、マグカップなどの高品質なオリジナルアイテムを手軽に作成・販売できる。ハンドメイド事業では、国内最大級のハンドメイドマーケットサービス「minne」を展開、「ものづくりの総合プラットフォーム」として、作家・ブランドのものづくり活動の可能性を広げる支援をしている。

8月13日に発表した2026年12月期上期業績は、売上高5,264百万円(前年同期比5.0%減)、営業利益513百万円(同14.1%減)と減収減益で着地した。GMOクリエイターズネットワークの株式譲渡に伴い金融支援事業の売上がなくなったことに加え、新サービスや新機能のリリース集中に伴うプロモーション費用の増加が減益要因となった。連結除外の影響を除く既存事業は堅調で、ストックビジネスが牽引して想定以上の推移との評価である。ストック売上高比率は78.1%(前年同期比7.0pt増)となり、主力のドメイン・レンタルサーバー事業は価格改定効果と「ムームードメイン」関連オプションの好調だった。そのほか、親会社株主に帰属する中間純利益は、連結子会社の清算に伴う繰延税金資産の計上により1,072百万円(同169.5%増)と大幅な増益となった。決算発表と合わせて通期業績予想を修正、売上高11,000百万円(前期比0.4%増)、営業利益1,050百万円(同12.6%増)は据え置き、同親会社株主に帰属する当期純利益は1,322百万円(同50.5%増、従来計画735百万円)を見込む。

同社は中期方針として、2027年12月期に連結売上高12,600百万円(CAGR5.0%)、連結営業利益1,260百万円(CAGR15.0%)を目標に掲げ、ストック売上比率を70%以上へ高めてストック収益基盤の強化を図りつつ、事業領域を広げることで中期成長を目指す。成長戦略の軸は「高単価・法人向け新サービスの成長」「仲間づくりの実施」「AIエージェントに選ばれるサービス提供」の3つである。第一の高単価・法人向け新サービスは、「ムームードメイン」関連オプション、「ロリポップ!固定IPアクセス」、「ロリポップ! for Gamers」などで構成され、ホスティング事業への投資成果により第1四半期の売上高は前年同期比2.8倍と急成長した。Google Workspaceの導入に付随してドメインが取得できる 構造など法人需要は旺盛で、価格改定が一巡した後もARPUは新規顧客を中心に引き上げ余地が残る。第二の仲間づくり(M&A)では30億円規模の投資に着手しており、第一弾として2026年7月にスマートフォン向けフルスクリーンEC構築プラットフォーム「SmartEC byGMO」を展開するGMO SmartECがグループにジョインした。規模はまだ小さく利益貢献は来期以降となるが、モバイルUXの独自技術で法人ユーザーの需要を取り込む布石となる。第三のAIエージェント対応サービス領域では、AIエージェントがそのままサイト構築から契約・利用まで行える「ロリポップ!AIエージェントクラウド」、コマンド1つでWebサイトを公開できる次世代開発プラットフォーム「ロリポップ!デプロイナウ」、場所を問わず安全な通信を実現する「ロリポップ!ゼロトラストリンク」を相次いで投入したほか、APIキー1つでAnthropic、OpenAI、Googleなど14社のAIモデルを導入でき、最安モデルの自動選択やトークン利用量の可視化に対応する国内初の「ロリポップ!AIゲートウェイ」の提供も開始した。海外で急成長するデプロイサービスやゼロトラストセキュリティ、AIゲートウェイといった領域の国産サービスをいち早く展開し、AIエージェント時代における「国内第一想起」のポジション確立を狙う戦略である。本格的な収益貢献は来期以降が見込まれる。

株主還元では、業績に連動した配当性向65%以上またはDOE(株主資本配当率)10%以上のいずれか高い方を配当方針としている。今期は、繰延税金資産の計上に伴う純利益の上方修正を踏まえ、従来予想の93円に特別配当74円を上乗せした年間167円(期末一括、前期比56円増配)へ増額修正した。特別配当は一時的な要因によるものだが、配当性向65%以上の方針自体に変更はなく、普通配当ベースでも今期93円、来期は100円台を想定しているといい、AI関連への投資と高水準の株主還元を両立できているとの認識である。


《YS》

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