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行動ファイナンスで読み解く投資の科学 "お金は感情で動く"は本当か?

行動ファイナンスは、人間の行動の特徴を金融面にあてはめて考えてみるという学問 の分野で、心理学の知見と深く関わっている分野である。近年、非常に注目が集まっている分野であり、 私自身も高い関心がある。

本書は行動ファイナンスと関わっての様々な知見について、わかりやすく具体的に説 明するとともに、これを応用した実際の金融商品とともに、脳の研究についてまでふれている幅広い内 容となっている。

全体として平易な読みやすい文章で誰にでもわかりやすいだろう。ただ、前半部分に ついては既にとこかで聞いた、読んだことがある内容がほとんどであった。

個人的に興味を引かれたのはセーフ・マックスやアセット・デディケーションという 考え方について。

というのは、私自身の投資の目標が、早期セミリタイヤであり、そのためには何をど うするのがが現状で最も適当なのかということ(例えば、具体的なそのためのアセットアロケーションの あり方など)について高い関心があるからである。

これから数年、どれぐらいの収入があり、どのような投資を行えば、可能性としてど ういうことが考えられるか、あるいは、目標(早期セミリタイヤする時期)から逆算すると年々でどれぐらい の資産を積み立てていく必要がある(逆に言うとどこまで使える)か、セーフ・マックスの考え方はこうした 疑問に答えてくれそうである。

人は経済的な合理性のみに基づいて行動するのではないことはよく知られている。 が、常に非合理なわけはなく、合理的な判断で行動することも当然あるわけである。そういう意味で、今後は効率的 市場仮説と行動ファイナンスの融合が求められるのではないかと思われる。

行動ファイナンスについての知見にふれておくと、投資(あるいはそれ以外の日常の 生活の様々な場面)で惹起される自分の感情や行動というものが、実に「人間」らしい当然のものである ことに気がつくことができる。 同程度の利益と損失を比較すると、利益の喜びよりも損失の苦痛を大きく感じる(気に病む)ことが多いことなどがその代表的例である。

渦中にありながら、一歩離れて自分の行動や心理について見つめ直すようなことができると、投資の成績も安定してくるように感じられる。

全般に、本書の内容はよくまとまっており、興味深い内容が多く、よい書籍であると 感じた。

(ふしみん 40代 公務員)


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