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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2025/12/15 13:01, 提供元: フィスコ

ティア Research Memo(1):M&Aを活用しながら「ティア」ブランドの全国展開を推進

*13:01JST ティア Research Memo(1):M&Aを活用しながら「ティア」ブランドの全国展開を推進
■要約

ティア<2485>は、葬儀会館「ティア」を中部・関西・首都圏・北海道で直営及びFC展開している。「葬儀価格の完全開示」「適正な葬儀費用」を業界に先駆けて提唱し、「日本で一番『ありがとう』と言われる葬儀社」をスローガンに、「徹底した人財教育によるサービスの向上」を実践することで成長を続けてきた。2023年11月に葬儀運営会社2社((株)八光殿(大阪府)、(株)東海典礼(愛知県))をグループ化したのに続き、2025年7月に(株)メモリアジャパン(現(株)ティア北海道)※をグループ化し、北海道に初進出を果たした。

※ 札幌市内に家族葬ホールを3店舗運営しており、2025年10月より「ティア」ブランドにリブランディングした。連結業績には2026年9月期第1四半期より組み込まれる。

1. 2025年9月期の業績概要
2025年9月期の連結業績は、売上高で前期比14.5%増の21,563百万円、経常利益で同26.8%増の1,576百万円と5期連続の増収増益となり、経常利益は7期ぶりに過去最高を更新した。グループ直営店が前期末比13店舗増の145店舗に拡大し、葬儀件数が同8.0%増となったほか、葬儀単価も同3.3%増と上昇したことが増収要因となった。また、トータル・ライフ・デザイン(以下、TLD)領域※が不動産売買収入を中心に同966百万円増となったことも増収に寄与した。利益面では、人件費や広告宣伝費等の増加があったものの、増収効果や前期に実施した2件のM&A関連費用がなくなったことで増益となった。

※ 「樹木葬の販売」「宗教者紹介サービス」「相続・不動産支援サービス等」。

2. 2026年9月期の業績見通し
2026年9月期の連結業績は、売上高で前期比9.9%増の23,700百万円、経常利益で同15.8%増の1,825百万円と増収増益が続く見通し。前提となるグループ直営店舗数は前期末比12店舗増の157店舗、葬儀件数は同12.6%増、葬儀単価は同2.4%減となる。葬儀件数の伸びがやや高い印象を受けるが、既存店については直近2年間の平均に過去の伸び率を参考に積み上げたものとなる。新たに連結に組み込まれるティア北海道は全体の約1%の比率であり、業績への影響は軽微となる。葬儀件数は若干下振れリスクがあるものの、葬儀単価を保守的に見ており、全体的には達成可能な水準と思われる。利益面では、増収効果に加えて商品内容の見直しや価格改定による原価率低減に取り組むことで2ケタ増益を目指す。

3. 中期経営計画
2028年9月期までの3ヶ年の中期経営計画では重点施策として、1) ティアグループによる計画的な出店と既存エリアにおける営業促進の拡充、2) TLD領域の拡大及びグループ間連携の強化、3) 計画に則した人財確保・育成とエンゲージメントの向上、4) 上場会社グループとしての体制構築と潜在的なM&Aニーズの掘り起こしの4点に取り組んでいく。各エリアで継続的に出店し、2028年9月期末のグループ店舗数を前期末比71店舗増の290店舗(うち、直営店は同38店舗増の183店舗)を目指す。2028年9月期の業績目標は売上高で25,790百万円、経常利益で2,330百万円とし、年平均成長率は売上高で6.1%、経常利益で13.9%となる。今後もM&Aを活用した「市場エリアの拡大」と、TLD領域の拡大によるライフタイムバリュー(以下、LTV)の最大化、グループシナジーの創出に取り組むことで収益力を強化し成長を目指す方針だ。なお、株主還元策については安定配当を基本に1株当たり年間20.0円の配当を続けてきたが、2026年9月期は創業30周年の記念配当3.0円を加え23.0円とする予定だ。また、2027年9月期以降も業績向上時には積極的な利益還元を行う方針である。

■Key Points
・2025年9月期業績は葬儀件数の増加とTLD領域の拡大により過去最高を更新
・2026年9月期も葬儀件数の増加により、増収増益基調が続く見通し
・3ヶ年中期経営計画では、店舗数増加とTLD領域の拡大により2ケタ増益の継続を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


《HN》

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