
「商品(コモディティ)投資」と聞くと「値動きが激しい」「ハイリスク・ハイリターンで怖い」というイメージを持つ人が多いかもしれない。
しかし、その商品市場を「メシの種」にしている著者からすれば「日本の商品先物ほど、サヤ取りに有利な市場はない」という。そして衰退する日本の商品業界の現状を嘆き、その復活を願って著者のノウハウすべてを公開したのが本書『竹本流サヤ取り』である。
「サヤ取り」とは、似たような値動きをする2者の一方を買い、もう一方を売ることで「両者の価格差(サヤ、鞘)の変化を利用する」投資法。本書で詳しく説明されているように、価格差に注目するので「相場自体の急騰・急落に左右されにくい」という利点がある。
では、いったい「どの」価格差に「どのように」注目して「どのような」売買を実践したらよいのか?
本書の目的は、その勘どころを紹介することにある。前半では大きく、サヤ取りの原理と魅力について説明したうえで、分析に最低限必要な道具の作り方、その利用方法について解説。また商品先物にあまりなじみのない読者向けに、最低限知っておいてほしいことをコラムにした。
そして本書後半では細かく、実践にあたっての注意点を強調したうえで、これまで著者が実際に経験した売買例を掲載。「なぜ仕掛け、なぜ決済したのか」――。各例に記載されている具体的な理由は、サヤ取りのノウハウを確認するのに役立つだろう。
なぜ、ここまで公開してしまうのか。最後に著者はこう語る。
「本書が仮に多くの方に知れわたったとしても、それによって、私を含め、サヤ取りをすでに実践されている方々が突然不利になるとは全く考えていません。逆にサヤ取り人口が増えれば、商品先物業界の信用蓄積、私たち投資家やトレーダーたちの信用増加、流動性の増加など、メリットのほうがずっと多いと確信しています」
第1章 サヤ理論
1.商品先物のサヤ取り
なぜ株式ではなく商品先物なのか
商品先物でのサヤ取りの注意点
2.サヤ取りの魅力
トレードにアクシデントはつきもの
大損失の回避は相場の鉄則
サヤ取りは比較的安全
サヤの規則的変動
サヤのトレンドに乗る
低リスク
3.サヤ形のパターン
サヤ取りの種類
限月制度
当限と先限
順ザヤ
逆ザヤ
同ザヤ
オカメザヤ
天狗ザヤ
サヤ形のタイプ
4.サヤ取りの収益パターン
サヤの縮小で利益を上げる
サヤの拡大で利益を上げる
第2章 サヤ分析
1.分析ツールを用意する
継続は力なり
簡単な棒グラフ
場帳
サヤの折れ線グラフ
ブロック帳
ブロックの付け方
2.分析ポイント
棒グラフを見るときのポイント
場帳を見るときのポイント
折れ線グラフを見るときのポイント
ブロックを見るときのポイント
サヤの形を見る
隣同士の限月のサヤをよく調べる
ナナメのラインに注目
先行指標
3.サヤ取りに適した銘柄
ザラ場と板寄せ
お勧めの銘柄
お勧めしにくい銘柄
銘柄分析
銘柄分析の注意点
第3章 サヤ取りの仕掛け方
1.仕掛ける方向
サヤ滑り取り
サヤ出世取り
滑り取りと出世取りの応用サヤ取り
アラビカのサヤ取りシステム
一般大豆のサヤ取りシステム
2.異銘柄同士のサヤ取り
利点と欠点
異銘柄サヤ取りの例
異銘柄サヤ取りのブロック
第4章 売買管理
1.実践にあたって
自分のスタイルを形成する
玉帳の記入
サヤ日記を付けよう
新規注文および決済注文
2.損切りと利食い
私の損切りルール
損切りの例��
損切りの例��
利食いの目安
3.資金管理
ポジションの大きさ
複数銘柄の資金管理
スリッページ対策
一方だけが成立してしまうリスク
納会日と発会日
個人的な売買手法
第5章 サヤ取りの実例
東京一般大豆
東京Non-GMO大豆
東京ゴム
東京アラビカ
東京トウモロコシ
東京白金
東京Non-GMO大豆と東京一般大豆のサヤ取り
第6章 Q&A
環境の変化についての質問
理論についての質問
実践についての質問
あとがき
著者サイト http://www.sayatori.jp/
著者ブログ http://blog.livedoor.jp/option225/
著者レポート http://www.ovalnext.co.jp/mail_takemoto/
(現代の錬金術師シリーズ66)
記:なりた・ひろゆき
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