
さらには、「値動きが発するロジック」も加えることで、テクニカル分析の使い方にも広がりや深みが出てくるはずです。
本書は、“真に大切”な「これから、マーケットを動かすロジック(理由)は何か」に焦点を当て、また常に反対のシナリオ(ロジック)も念頭において葛藤すること(ME TIME)を説いている点で、ほかのFX解説本とは一線を画しているといえます。その主な内容(概要)は以下の通りです。
◆FX(外国為替)に関わるすべての方々が、末永くFXと付き合えるよう、「巧者の知恵や振る舞い」を伝えたいという思いで書いた「オーソドックスな正道」を説いた読本。
◆FX市場は人気だけでは動きません。人気も含めた2国間の通貨の需給のバランスに左右されます。そのときの需給に働きかけた、相場を動かした考えを「マーケットをリードするロジック」と呼んでいます。本書のメインテーマです。
この“マーケットをリードするロジック”にいち早くひらめくことが大事になります。本書では、市場を動かすこのロジックを、大きく以下のように紹介しています。
◆FXトレーディングの世界で生き残っていくには「機を見て動ける」ための心のマネジメント(第2章)が欠かせません。 さらに、トレードの深化させるにあたっては、“マーケットをリードするロジック”に重ね合わせてチャートやテクニカルを利用することも必要です(第3章)。このテクニカルの中でも、本書の中で詳しく解説している「パラボリック」は、レンジ相場&トレンド相場での使い方も含めて、読者の皆さんにとって、とても興味深い内容になっていると言えます。
◆FXトレーダーの方にとっては、各章末の「コーヒーブレイク」も参考になります。市場のこぼれ話や皆さんの知らないことなどがたくさん書いてあります。
◆相場に関わるうえでひとつ大事なこととして「Déjà vu(こんな相場があったな)」があります。これから先、まったく同じ相場はありませんが、似たような相場には数多く遭遇するはずです。そのとき、「Déjà vu」として今までの経験を生かせるように、読者の方々が実際には体験していないと思われることなども含めて、為替の歴史の紹介を通じて紹介しています(第4章)。歴史に学ぶことは、ロジック作りの参考になります。
◆メキシコ・ペソ、南ア・ランド、ブラジル・レアル、トルコ・リラなど、新興国通貨との向き合い方について、著者独自の視点で紹介しているのも本書の特長です。知らないリスクは取らないことの重要性(7つのチェック項目)や、新興国通貨を扱うときの注意点(コストやエントリータイミングの難しさ)などについて言及しています。
◆顧客に金融商品を販売する銀行や証券のセールスの方、顧客の相談に乗るファイナンシャルプランナーの方々。本書を読むことで深みのある話をお客様に提供できます。
第1章 「マーケットをリードするロジック」を探す
第1節 マーケットをリードするロジックを探す
1)「ひらめき」のバックグラウンド
2)ロジックは変わる
第2節 コアとなるロジックについて
コアロジック1:金融政策(金利差)とインフレ(ファンダメンタルズ1)
コアロジック2:基本需給としての経常収支(ファンダメンタルズ2)
コアロジック3:為替政策と介入
コアロジック4:株価や商品相場の為替への影響
コアロジック5:トレンドのマグニチュードと相場の位置
コアとなるロジックの補足項目
第3節 値動きが発するロジックについて
1:損切りが相場の原動力
2:スターカレンシーは何か
3:「こっつん」(天底)の発見と「Volcano」(青天井と底抜け)
4:Super Highway
第4節 ロジックを育む。そして、機を待つ
1)経済を見る・マーケットを見るベースを作る
2)FXストラテジストの人たちの意見 〜一人称で考える〜
3)材料を引き出しに入れる。いつ取り出すかが勝負
4)結局はME TIME
コーヒーブレイク1 トレードする通貨の国をよく知る
コラム:ドルが余剰、ドルが不足の考え方を身につける
コラム:国際収支の用語集
第2章 「機」を見て動くための心のマネジメント
第1節 私の好きな格言・先人の教え
第2節 相場は常に正しい。しかし、いつも間違っている
第3節 Margin of Safety
第4節 偏らない、こだわらない、囚われない
第5節 風林火山
1)疾きこと風の如く
2)徐かなること林の如く
3)侵掠すること火の如く
4)動かざること山の如し
第6節 徳川家康公遺訓
1)人の人生は重荷を負いて遠き道を行くが如し 急ぐべからず
2)不自由を常と思へば不足なし 心に望みおこらば困窮した時を思い出すべし
3)堪忍は無事長久の基 怒りは敵と思え
4)勝つことばかり知りて負くる事を知らざれば害その身に至る
5)おのれを責めて人を責むるな 及ばざるは過ぎたるよりまされり
コーヒーブレイク2 相場の用語
第3章 実践編 〜売買のタイミング・ポジションの育て方〜
第1節 ポジションの作り方・育てるためのサンプルスタディ
サンプルスタディ1
サンプルスタディ2:金利差を狙ったキャリー取引の例
1)前提
2)金利差の狙い方はいろいろ
3)2021年からのドル/円の上げ相場を例にとって
4)2022年のさらなるドル/円の上昇を例にとって
第3節 通貨ペアのクセを知る
1)前提
2)その通貨のコアペアを把握する
3)最善の通貨ペア
4)経常収支の影響
第4節 Don’t catch a falling knife ?
第5節 心を整えるルーティーン 〜起きてから寝るまで〜
第6節 ポジション所有時の心構え 〜自分のポジション、持ち値は人に言わない〜
第7節 損切りの考え方 〜良い損切りは次につながる〜
第8節 自己規律を守る
コーヒーブレイク3 為替市場の仕組み
第4章 相場で Deja vu を感じるために
〜相場の歴史とマーケットをリードしたロジックを学ぶ
第1節(学び1) 円の誕生から第二次世界大戦終了まで
第2節(学び2) ブレトンウッズ体制とその崩壊 〜固定相場制から変動相場制へ〜
第3節(学び3 )変動相場制へ ドル安進行後に米国の高インフレ・高金利でドル高に1972年〜1985年
エピソード1 中南米危機(累積債務国問題)
第4節(学び4) プラザ合意後、240円から79円台への10年間 1985年〜1995年
エピソード2 バブル時代の日本
エピソード3 相場商品のリスク管理の時代
第5節(学び5) 勝つ介入と日本売り ドル/円反転と100〜125円の安定期
1995年〜2007年
エピソード4 アジア通貨危機
エピソード5 2001.9.11同時多発テロ
第6節(学び6) リーマンショックで再度80円割れ、アベノミクスで逆戻り 2006年〜2015年
エピソード6 リーマンショック
エピソード7 そして金融規制の時代
第7節(学び7) トランプ大統領の時期のレンジから、コロナによる大規模緩和とその反動によるインフレ台頭でレンジ離れ150円超え 2016年〜最近(原稿執筆時)
第8節 ユーロ誕生からの二十数年
1)統合通貨ユーロ誕生への道 ERM(Parity Grid)から単一通貨へ
2)ユーロを見る目
3)ユーロの動き
エピソード8 ポンド危機
コーヒーブレイク4
チームトレーディングと個人トレーディング
第5章 新興国通貨を考える
第1節 必ず自分でチェックする事項 〜知らないリスクは取らない〜
第2節 トレーディングコストを確認する 〜リスクとリターンの検証〜
第3節 新興国の成長や株式市場の上昇は、為替の上昇と分けて考えてみる
第4節 新興国通貨のトレーディングとテクニカル分析
第5節 エントリータイミングがすべて
コーヒーブレイク5 インドネシア・ルピアの話
おわりに 〜良いリスクを取る〜
巻末付録1 金利の期間構造やイールドカーブについての補足説明
巻末付録2 主要経済指標とその見方
主な参考文献
あとがき
監修:小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。
10年分の検証データが証明する 移動平均線で勝つために学ぶべき“本当”の話
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