
本書は、一代で億万長者となった人々に関するスタンリー博士の画期的な著作から20年がたった現在のアメリカの富裕層を取り上げ、詳細に分析している。新世代の家庭の大黒柱たちは多くの金融情報にさらされているが、本書は富を得るために何が必要かという点について、あくまでデータに基づいた結論をもとに、自らの力で億万長者になった人たちの実例を見ていく。この研究では、蓄財につながる個人の判断や行動や性格とはいかなるものかを詳しく調査し、消費、予算設定、キャリア、投資、そして経済全般についても言及している。本書を読めば、今日、市場の状況やあらゆる費用の増大にもかかわらず、経済的成功を収めるためには何が必要かを教えてくれる。
その経済的成功のために最も大切なこととは、経済問題に対して規律ある行動を取り続けることによって、長期的に収入を資産へと変えることができるのだ。その方法とは以下のとおり。
サラ・スタンリー・ファラー博士(Sarah Stanley Fallaw, Ph.D.)
産業・組織心理学者。データ分析を行うテクノロジー企業、データポインツの会長を務める。同社は富の蓄積に関する研究を行い、個人投資家と金融アドバイザーが富を蓄積するうえで重要となる行動を支えるツールを開発している。ジョージア州マリエッタ在住。https://www.datapoints.com/。
第1章 となりの億万長者は健在なり
第2章 神話を無視する
第3章 富に対する影響
第4章 消費する自由
第5章 富を築くための力
第6章 仕事に就く
第7章 投資の財源
結論
付録A――調査方法について
付録B――個人事業主を収益率に基づいてランキングする(一九九六年と二〇一五年)
付録C――マス富裕層に属する蓄財優等生が行っている副業の例
付録D――となりの億万長者に見られる七つの要素
注
参考文献
アメリカで億万長者になった人々は、単に運が良い人でも高収入の人でもなく、収入の一部を消費せずに規律をもって別に取り分け、戦略的に投資に回すという行動を長期的に実行した人である。この事実は、私たち日本人を大変勇気づけることになる。もともと日本では家計の貯蓄率が高く、出費を抑制し、お金を貯めるという習慣を多くの人がすでに身に付けているからである。
一方で、勤勉で真面目な日本人は、富を増やすために懸命に働いたり、資格取得により人的資本の価値を高めようとしたりする。だが、だれしも漠然と感じているとおり、それらの尊い試みは現代の社会では不確実で、成功の可能性は必ずしも高くない努力である。現実的には、資金を単に預金口座に置くのではなく、リスクを承知で投資することだけが、階層や出自に関係なく経済的に安心できる富を築くという望みをかなえる唯一の手段である。私たちには自分自身に代わり、資本に働いてもらう投資という事業が必要なのである。(つづきを読む)
なかには反論する人もいたが、父は世間知らずではなく、無一文から始めて驚くほどのお金持ちになれる可能性はさほど高くないことを明言していた。だが、行動がその人の環境を変えることを父の研究は何度となく証明していたし、彼の人生がまさにそうであったのだ。父は、経済的に自立し、その信じられないほど貧しい生い立ちを克服するために、常に、慎重にその行動様式を改めていたのだ。(つづきを読む)
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