〜めざせヘッジファンド!〜 シカゴ絵日記 |
朝6時ごろ自室から、日の出がだいぶ遅くなってきた。
CBOT4階の取引フロア西ゲートを抜けると、左手に農業先物フロア入口がある。 そのとき右手を見ると、さりげなく通路があることに気がつく。
実はその先に、CBOTの下部組織、MidAm(ミッド・アメリカ)取引所のピットがある。
97年までは、金融先物のフロアとして使われていたところだ。
MidAmの価値は、セカンダリー市場としての存在にあるという。
たとえば、農産物先物の同銘柄でも、
取引単位がCBOTの5分の1(1000Bu)になるため、少ない証拠金で売買できる。
タートルズの元祖で、『マーケットの魔術師』でも紹介された
リチャード・デニス氏が成功のきっかけをつかんだのも、この取引所。
取引所でランナーをしていた氏は、1970年に、このMidAm取引所の会員権を購入、
トレーダーとしての第一歩を、ローカルとして始めている。
さて、この取引所。
果たしてどのようなものかとみてみると、がらんとした、
妙に寒々しく張り詰めた雰囲気のフロアの一角で、
立会いが行われていた。
ピットに立つローカルは数えるほど。
ブローカーが気配値を唱える声が妙に響く状態。
見学したのが昼時、ということもあったかもしれないが
閑散を超え、荒涼としたものを感じた。
E-mini S&P500がGlobex2で成功したように
、
電子取引にしていれば成功の可能性もあったのではないかと思うが、
そのくらいの素人考えは、誰でも思いついたはずで、
そうはさせない(できない)理由があったのだろう。
ちなみにMidAm会員権のLastPriceは
9月21日現在で、100ドル。参考
(ただし登録に別途で1,900ドルかかる)
ライアンは何かの間違いだというが、
実際、850ドルでオファーを出しても買い手の無い状態である。
ちなみにデニス氏は、70年に会員権を1,200ドルで買っている。
会員権の下落現象はMidAm取引所だけでない。
CBOTのフル会員権のLastPriceが36万5千ドル(9月21日現在)。
今年4月は64万ドルだったから、半値押しを目指す展開。
ビッドが32万7千ドルだし。
電子取引が立会い時間に並行して行われるようになると、
金融先物のピットも、MidAmのようになるのかもしれない。