携帯版 | ||
|
<<
Home
/
著者インタビュー
/
File 016 『裁量トレーダーの心得 初心者編』デーブ・ランドリー氏
コンピュータサイエンスの理学士とMBA取得後、就職するも、若いころから魅了されていたマーケットから離れることができなかったというデーブ・ランドリー氏。不透明なマーケットに対処するため、裁量を加味して信頼度を増した高勝率戦略と仕掛けパターンは最新刊『裁量トレーダーの心得 スイングトレード編』をはじめ2冊の著書で詳しく紹介されている。その昔、氏自身が目指した、トレードだけで生活するのを目標にしている読者に向けて、トレーダーズショップの独自取材に答えてくれた。
私はいつもマーケットに魅了されてきました。子供のころ、校庭の隅で「銀の売買」をしていました。ほかの生徒から、より古い銀貨を買い付けて。ちょうどハント兄弟が銀の買い占めをしようとしていたころで、子供にしてはリッチでした。しかし、バブルが弾けて利益は吹っ飛んでしまいました。この件で、投資と強欲について重要な教訓を学びました。 大学進学時は、成長分野だった情報工学に進み、MBA(経営学修士)を修得して職を得ました。しかし、気がつけば、暇を見つけては市場のことについて学び、トレードしている自分がいました。もうそのころはトレードが頭から離れなくなっていたのです。 本業のほうは拘束時間も長く、あまり楽しくありませんでした。当時は独身で心配するのは自分のことだけでよかったので、だれも私に頼る人がいない間は、転職してもよいのではと思いました。私は自由を求めていたのだと思います。でも、その自由は、すぐに違う種類の自由だと分かりましたが。 だれも私に何をすべきか、それをいつすべきかを教えてくれませんでした。でも、マーケットはめったに閉まることはないし、勝つためにはそこにいなければいけないので、ゆっくり休むことはできません。休暇でもほとんど働きづめで、生活の中心はいつもビジネスです。ノートパソコンを持ち歩いています。市況が良いときは、世の中で最高の仕事です。そうでもないときは、辛い仕事になることもあります。でも、世の中のほかの何にも替えがたいビジネスであることは確かですね!
成功するには、10年間の期間か、1万時間勉強をする必要があるというのを読んだことがあります。 私の場合も、まあそんなところか、もしかすると、もう少し時間がかかったかもしれません。特にトレードを職業にした人に言えますが、トレードに必要な才能を、人は生まれながらに持ってなんかいません。私がトレードで成功したからといって、私は普通の人たちが持っていないような特別な技能を持っていたわけではないのです。スティーブ・ジョブスはかつてこう言いました。「あなたが人生と呼ぶような、あなたを取り巻くすべてのモノは、あなたよりも愚かな人たちによって作られたのです。だから、あなたはそれらをもっといいモノに変えることができるのだ」 私は勉強熱心な人はだれでもトレードで生計を立てることができると思います。しかし、医者や弁護士や、ほかの職業に就いている専門職の人のように、一人前になるには時間がかかります。トレードは表面的に見れば、簡単そうに見えます。何枚かのチャートを眺めて、注文を出し、お金を受け取る。実際に、こんなやさしいことはありません。トレードについて学ぶのが難しいとか不可能だという意味ではありません。思っているほど簡単なことではないということです。繰り返しになりますが、何でも専門的な知識を習得するためには、それなりに時間がかかるものなのです。 次ページ:Q.3 初心者が陥りやすい失敗はなんだと思いますか?
<< Home / 《著者インタビュー》一覧 |