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カプランのオプション売買戦略デビッド・L・カプラン著/増田 丞美 訳
◆以前よりオプションについて勉強したい、実際に売買してみたいという思いがあり、 良い勉強をする時間を提供していただきまして、本当に有難うございました。
◆日本で日経株価指数オプション取引がスタートした頃、私は証券営業マンでした。 証券不況突入と同時に私は転職し証券界から離れましたが、「マーケットの魔術師」 という本に出会って、アマチュア投資家として証券マン時代以上に株式・商品取引に のめりこんでいきました。まだまだ一人前とはいきませんが、この本の教えのおかげ で何とか生き残っており、楽しくトレードを行なっています。しかし、欲が深いの か、相場で食っていけるだけの技量を身につけ、一日も早くプロの域に達したいとい う気持ちは日に日に強まっています。そのためにも各種知識武装の必要性を痛感して おり、その一環として内容の濃い御社の出版物に目を通し、実践経験を積みながら運 用能力を高めている次第です。 今回、オプションに再度興味を持ったのは、インターネットでのオプション取引が開 始されリアルタイム価格・ボラテリティー等の情報が瞬時に入手可能になり、パンローリング出版の教本をフルに活用すれば機関投資家やディーラーたちに立ち向かえるんではなかろうかと思えたからです。(インターネット取引では、多くの証券会社が買いのみで 売りを禁じているのが残念、また指値注文しか受け付けないところもある) 期待どおりこの本には、プロトレーダーの売買執行手順・戦略が明瞭簡潔に説明され ている。また、取引の失敗事例、現物・先物と比較したオプションの特徴・長所・欠 点が具体的に述べられている。そして、物事の本質をとらえたような投資哲学、プロ の考え方、心構えを学ぶことができる。自分の投資スタイルを再構築することができ 得る教えをじゅうぶん含んでいると思う。 ただ、あらゆる状況に対応できる売買戦略には驚かされるが、実際の売買に関して取 引事例がすべて海外におけるものであることが不満な点である。歴史のあるアメリカ オプション市場、そうでない流動性に乏しい未熟な日本市場、優位性を味方につけた 理想的ポジションを仕掛けるにあたって、タイミングよく売買が執行されポジション 保持にまで至る確立にどのくらいの差が出るのかを分析してほしい。シュミレーショ ンでよいから日本市場における成功・失敗の売買事例を掲載してほしい。また、著者 がオプション取引において年率どのくらいの運用成績を上げてきたのか数年間の成績 推移を公表してほしかった。多くの大口投資家が似かよったプログラムのシステム売 買を行なうようになっているため、年々成績が振るわなくなってきているのではない かと推測します。 資産運用のプロを目指し、長年相場にかかわっていきたいと考えている以上、様々な マーケットにおいて有効な各種取引手法に精通することは、自分の投資スタイルを客 観的に見つめ直すにあたり必要不可欠なことだと考えています。向上心のある若手証 券マンには、ぜひ読んでいただきたい売買戦略教本であると思います。
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