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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/08/12 10:24, 提供元: フィスコ 8月のくりっく365、ドル・円はもみ合い、ランド・円は上値の重い展開か*10:24JST 8月のくりっく365、ドル・円はもみ合い、ランド・円は上値の重い展開か東京金融取引所(TFX)が手掛ける取引所為替証拠金取引「くりっく365」は、7月の取引数量が前月比19.6%増の141万1958枚、1日の平均取引数量は6万1391枚と前月比で増加した。7月末時点の証拠金預託額は5306.66億円と前月比で0.28億円増加した。取引通貨量では、米ドル、メキシコペソ、トルコリラ、豪ドル、南アフリカランドの順となった。一方、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」は、7月の取引数量が前月比4.9%減の291万7514枚、1日の平均取引数量は12万6848枚と前月比で減少した。月末時点の証拠金預託額は986.73億円となり、前月比で39.16億円の増加となった。 取引数量トップは米ドル・円で41万6205枚(前月比2.6%増)であった。好調な米経済指標や連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ慎重姿勢を背景に上昇基調を維持し、月半ばには1ドル149円台に達した。参院選後の財政拡大懸念や日米関税交渉の行方に対する不透明感から一時円高へ反転する場面もあったが、7月23日の電撃的な日米関税交渉合意に加え、月末の日米金融イベントにて、パウエル議長の利下げ慎重姿勢や、植田日銀総裁のハト派発言が円安圧力を再燃させ、月末には1ドル=150円台へ突入した。ユーロ・米ドルは5万4024枚(前月比56.6%増)であった。欧州中央銀行(ECB)副総裁のユーロ高けん制発言により、一旦はユーロ安・ドル高の流れに。月半ばには再びユーロ高・ドル安基調が復活するも、米欧関税合意成立により欧州内で不満の声があがり、ユーロ・米ドルは月末に大きく失速した。 8月のドル・円はもみ合いか。7月末には一旦ドル・円が150円台まで上昇したものの、米雇用統計のネガティブサプライズで再び146〜147円台へ押し戻された。その後は方向感を探る展開となっている。日米関税交渉が一区切りついたことが日銀の利上げ再開を後押しするという見方は円買い要因となりそうだ。一方、米国では経済指標の弱さから利下げ期待が再燃しているが、今後の経済指標発表次第では利下げ期待が再び後退する可能性もあり、慎重な見方が必要か。ランド・円は上値の重い展開か。新興国キャリー取引人気やリスク選好地合いを追い風にランド高円安基調が続いていたが、8月1日に米関税が発動され、徐々に景気への影響が懸念されてくるか。6月の消費者物価指数(CPI)が前年比上昇率は3.0%と中央銀行の目標レンジ下限にとどまったものの、5月の2.8%からはインフレがやや加速している。南アフリカ準備銀行(中央銀行)は8月1日に25bpの利下げを決定したが、今後のインフレ動向によっては金融緩和余地が限られてくるとみられ、国内景気悪化懸念はランド売り材料につながりそうだ。 《CN》 記事一覧 |