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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/08/07 13:01, 提供元: フィスコ エスプール Research Memo(1):ビジネスソリューション事業がけん引、営業利益は年率10%成長へ*13:01JST エスプール Research Memo(1):ビジネスソリューション事業がけん引、営業利益は年率10%成長へ■要約 エスプール<2471>は、障がい者雇用支援サービス等のビジネスソリューション事業とコールセンター向け派遣を中心とした人材ソリューション事業を展開している。新規事業以外はサービスごとに子会社化し、独立運営していることが特徴だ。 1. 2025年11月期中間期の業績概要 2025年11月期第2四半期(2024年12月〜2025年5月)(以下、中間期)の連結業績は、売上収益で前年同期比3.4%増の12,499百万円、営業利益で同8.7%増の806百万円といずれも会社計画(売上収益12,313百万円、営業利益502百万円)を上回る増収増益となった。中間期としては3期ぶりに増収増益に転じたことになる。収益の足かせ要因となっていたコールセンター派遣の売上収益が下げ止まってきたことに加え、主力の障がい者雇用支援サービスが旺盛な需要を背景に新規開設農園が順調に立ち上がり、約15%の増収増益となったことがけん引役となった。計画比でも農園設備販売が計画を上回ったほか、環境経営支援サービスでカーボンクレジットの大口スポット販売を計上したことが上振れ要因となった。 2. 2025年11月期の業績見通し 2025年11月期の連結業績は売上収益で前期比5.0%増の26,828百万円、営業利益で同10.4%増の3,074百万円としている。市場環境に大きな変化がなければ通期業績も上振れする可能性は高いが、2026年11月期以降の成長を見据えた投資や社員への還元を検討しているため、期初計画を据え置いた。障がい者雇用支援サービスは下期も好調を持続する見通しで、環境経営支援サービスも第4四半期に納品が集中するCDP回答支援業務※の受注が順調でほぼ売上計画の達成が見えている。広域行政BPOサービスでは新たに自治体ライドシェア管理業務を大分県別府市から受注し、採用支援サービスでも企業向け健康診断予約代行サービスが順調に立ち上がるなど新サービスも相次いで売上貢献し始めており、ビジネスソリューション事業が収益をけん引する見通しだ。 ※ CDP(Carbon Disclosure Project)とは、企業や自治体の活動が環境に与える影響について情報開示を求める非営利団体のことで、世界の時価総額上位企業に対して「気候変動」「水セキュリティ」「フォレスト」などテーマ別に質問書を送付し、その回答をスコア化して公開している。同スコアは投資家や調達企業、政策決定者の意思決定に活用される。回答期限が9月末となっているため、同社の売上収益は第4四半期に集中する。 3. 中期経営計画 同社は2025年11月期から5ヶ年の中期経営計画を推進している。「次の10年を見据えた経営基盤のさらなる強化」を基本方針に掲げ、業績目標として売上収益360億円(年平均成長率7.1%)、営業利益45億円(同10.1%)を目指す。主力事業を軸としたオーガニック成長の継続とグループシナジーによる事業の推進、AI/DX活用による収益性及び経営効率の向上、次世代を担う多様な人材の育成を重点戦略として、持続的な成長を目指す考えだ。主力の障がい者雇用支援サービスに加えて、潜在需要の大きい広域行政BPOサービスや環境経営支援サービス、その他新規サービスを育成していくことで、持続的成長を目指す。なお、株主還元方針は従来と変わらず連結配当性向30%以上(減益の場合でも配当性向で60%を超えるまでは減配しない)を維持する方針で、2025年11月期の1株当たり配当金は前期比横ばいの10.0円(連結配当性向41.4%)を予定している。 ■Key Points ・2025年11月期中間期は障がい者雇用支援サービスの好調により期初計画を上回る ・2025年11月期業績見通しは良好、上振れ分は投資に充当する可能性 ・障がい者雇用支援、サステナビリティ支援、地方創生支援の3分野を中心に年率10%の営業利益成長を目指す (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》 記事一覧 |