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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/08/07 14:06, 提供元: フィスコ ミロク情報 Research Memo(6):2026年3月期もサブスク型への移行が進むなかで増収増益続く見通し*14:06JST ミロク情報 Research Memo(6):2026年3月期もサブスク型への移行が進むなかで増収増益続く見通し■ミロク情報サービス<9928>の今後の見通し 1. 2026年3月期の業績見通し 2026年3月期の連結業績は売上高で前期比6.2%増の49,000百万円、営業利益で同6.6%増の6,700百万円、経常利益で同6.4%増の6,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同11.8%増の4,900百万円と増収増益が続く見通しである。ERP製品の販売形態が売切り型からサブスク型へ移行し、システム導入契約売上高が前期並みの水準に留まるものの、サービス収入が同13.2%増と2ケタ成長を継続し、業績をけん引する。 売上総利益率はソフトウェア資産の償却負担の軽減や子会社の損益改善等により前期比1.2ポイント上昇する見込みだ。前期に引き続き新卒社員を積極採用(91名)したほか、4期連続となる給与ベースアップの実施により人件費を中心に販管費が同8.8%増となるものの、増収効果と売上総利益率の改善により吸収し、各段階利益は増益を見込む。親会社株主に帰属する当期純利益については、4期ぶりに過去最高を更新する見通しだ。 (1) システム導入契約売上高 システム導入契約売上高は、前期比横ばいの23,990百万円を計画している。売切り型からサブスク型への移行が加速することでソフトウェアが同1.9%減の11,159百万円と漸減傾向が続くほか、ハードウェアも前期にパソコンのリプレイス需要が拡大した会計事務所向けの反動減により、同2.6%減の5,419百万円と減少に転じる見込み。一方で、サブスク型契約の顧客に対する導入支援サービスも含まれるユースウェアの売上高は同5.1%増と増収基調が続く見通しだ。 販売先別では、企業向けが前期比9.6%増の13,915百万円、会計事務所向けが同19.0%減の6,707百万円、その他(子会社売上、本社売上、パートナー向け売上等)が同11.8%増の3,368百万円となる見通し。企業向けに関しては中堅・中小企業へのERPシステムの販売に特化したソリューション支社を新たに1支社立ち上げ、合計19のソリューション支社でソリューション・ビジネスを展開していくとともに、顧客ニーズに即した機能改良や他社製品との連携強化に取り組むことで増収を目指す。2026年3月期より「ACELINK NX-CE」がサブスク型に完全移行することを考えるとややチャレンジングな目標との印象を受けるが、DXコンサルティング営業を強化し、販売単価の大きい中堅企業向けを伸ばすことができれば達成する可能性もある。一方、会計事務所向けはリプレイス需要がピークアウトすることで減収に転じる見通しだが、例年保守的な計画を出す傾向にあることから、上振れ余地はあると弊社では見ている。 (2) サービス収入 サービス収入は全体で前期比13.2%増の20,901百万円と2ケタ成長が続く見通しである。主力ERP製品のサブスク型へのシフトによりソフト使用料が同30.4%増の9,846百万円と成長をけん引する。売切り型契約の保守サービスとなる企業向けのソフト運用支援サービスは同2.6%増の6,231百万円、会計事務所向けのTVSは同0.7%増の2,631百万円と計画しており、いずれも顧客数が若干増加することで堅調推移を見込んでいる。 同社がKPIとしている主力ERP製品のサブスク契約社数は前期比64.2%増の7,000社と大幅増を見込んでいる。中小企業向け「ACELINK NX-CE」を100%サブスク契約に移行する効果が出る。このため、ARPUは同11.5%減の799千円と低下する見込みだが、契約社数の増加により主力ERP製品のARRは同45.4%増の55.9億円と高成長が続く見通し。主力ERP製品のサブスク売上比率は前期の20.2%から30%台を目指す。なお、「MJSLINK」シリーズや「Galileopt」シリーズの100%サブスク移行の時期は未定で、段階的に引き上げることにしている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》 記事一覧 |