携帯版 |
![]() |
![]() |
|
フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/08/07 12:38, 提供元: フィスコ 株式会社フィル・カンパニー×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(8)*12:38JST 株式会社フィル・カンパニー×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(8)フィル・カンパニー<3267> ■フィル・カンパニー 金子様 はい、ご指摘の通り、財務レバレッジをさらに活用して収益を拡大していく余地は十分にあると認識しています。 少し前までは、経営環境が不安定だったこともあり、手元資金を厚めに持ち、財務の安全性を優先してまいりました。もともと社内で設定していた自己資本比率のリミットは40%だったのですが、現在は30%に引き下げ、資本効率、すなわちROEの向上を意識した方針転換を進めております。 2025年5月末時点では、自己資本比率は43.7%ありますので、今後は「フィル・パーク」や「プレミアムガレージハウス」で自社開発物件をさらに増やし、投資家の皆さまへの販売、また自社保有による安定的な賃料収入の拡大にも取り組んでいきます。一定の金融機関からの借入れも当然発生することになりますが、現状の財務健全性を維持しつつ、成長のための投資は積極的に実行していきたいと考えております。 ●DAIBOUCHOU 実際、現在のバランスシートを見る限り、仮にコーポレートローンを返済したとしても、実質的には無借金に近い状態と言えるのではないでしょうか。非常に余裕のある財務状況だと感じました。 ■フィル・カンパニー 金子様 はい、今後はもう少し「攻め」の姿勢に転じていこうという方針転換を行っております。 ●DAIBOUCHOU ありがとうございます。確かにコロナ禍を含めて、大変な時期もありましたから、そうした厳しい時期を経て、徐々に成長モードへと舵を切っているところですかね。 ●DAIBOUCHOU ありがとうございます。次に、通期業績を見ますと、2019年をピークに、残念ながら減収減益傾向となっております。コロナ禍の影響も大きかったかとは思いますが、投資家目線では、創業者である高橋会長が経営から離れて以降、株価や業績が悪化したようにも映る部分があります。当時のご退任の理由や背景について教えていただけますでしょうか。 ■フィル・カンパニー 金子様 創業メンバーである高橋が役員を退任しましたのは2018年です。2019年11月期をピークに業績が減少に転じた背景は、新型コロナウイルスの影響が大きかったと認識しております。 2019年12月には、当社は東証一部への市場変更を果たし、それまでの業績は右肩上がりで、増収増益を続けてまいりました。ただ、その直後の2020年2月頃からコロナ禍が始まり、特に商業系不動産であるフィル・パーク事業において、投資マインドが大きく冷え込んでしまいました。 また、2020年11月期および2021年11月期は、当時の会計処理が完成基準だったため、過去に受注していた案件が竣工したタイミングと重なり、売上・利益面ではある程度確保できておりました。しかしながら、新規受注が思うように獲得できなかったことが影響し、1期遅れて、2022年11月期に減収減益となってしまった、というのが主な流れでございます。 ●DAIBOUCHOU なるほど。確かにテナントには飲食店など、コロナの影響を大きく受けた業種・業態が多かったと思いますので、コロナ禍の中であえてフィル・パークを建てようという土地オーナー様は少なかった、というニュアンスですね。 ■フィル・カンパニー 金子様 はい。おっしゃる通りです。 ●DAIBOUCHOU わかりました。ありがとうございます。 その後、2022年を大底に、現在は増収増益が続いており、今期は12億円の利益にまで増える見通しですが、このようにV字回復できた要因について教えてください。 ■フィル・カンパニー 金子様 そうですね、大きく2点あると考えています。 1つ目は、主因であったコロナ禍が収束し、街に人流と活気が戻ったことで、土地オーナー様の投資マインドやテナント様の出店意欲が回復し、ビジネス環境自体が大きく改善したという点です。 そして2つ目は、その好転したタイミングを逃さず、既存事業のスケール化に重点を置いた経営改革に、すかさず着手できたということだと捉えています。 ●DAIBOUCHOU 売上高で見ると、2019年のピーク時にほぼ戻ってきた状況ですが、一方で、当時の営業利益率が15.6%だったのに対し、今期予想では5.5%と、まだ低い水準にとどまっています。今後、営業利益率はどの程度まで回復できそうでしょうか。 ■フィル・カンパニー 金子様 現時点では明確な数値を申し上げるのは難しいですが、、営業利益率の向上にはしっかり取り組んでおりまして、来期は8%を計画しています。 現在、経営改革の一環として人員の増強を図っており、当社の販管費のうち約60%が人件費となっています。そのため、今後は人材育成やDX化を進め、組織全体の生産性を高めていくことで、利益率の改善につなげていく計画です。今はまさに、成長に向けた“先行投資”のフェーズにあると捉えております。 ●DAIBOUCHOU 人員の増加状況を拝見した際にも、直近でかなり増えている印象を受けました。そういった方々が一人前になり、案件獲得などで貢献してくれれば、売上・利益ともにさらに伸びていくというイメージですね。 ■フィル・カンパニー 金子様 はい、本当におっしゃる通りです。 特に第1四半期、第2四半期で人員が大幅に増えたということもあり、まだ新しく入社いただいた方々がフルで当社の戦力として活躍し切れているという状況ではありません。 その点が、今後の収益性向上のポテンシャルとして大きく寄与してくると考えております。 ●DAIBOUCHOU なるほど。ちなみに人員構成についてですが、営業やリーシングなど、どのような職種の方が多いのでしょうか?最近増えている職種についても教えてください。 ■フィル・カンパニー 金子様 職種別で見ますと、最も多いのはやはり営業職、つまり案件を獲得して契約を提案する、いわゆるメインのフロント部門です。リーシングなども含めた営業担当が全体の中で最も多くなっています。 それに伴って、建築部門の人員も厚くしているところです。営業が増えることで案件数も増えるため、建築側の対応力を高める必要があるためです。一方で、間接部門に関しては抑えめの人員構成としています。また、今年度第2四半期からは新卒メンバーが新たに加わっており、この新卒の増員も特徴的です。 ●DAIBOUCHOU なるほど。確かに第2四半期で新卒の方が増えたこともあり、その影響で販管費が増加したという側面もあるのですね。 ■フィル・カンパニー 金子様 はい、その通りです。新卒採用の影響も、販管費の増加要因のひとつだと思います。 ●DAIBOUCHOU なるほど。確かに第2四半期は新卒の入社時期ですね。新卒社員が増えたことで、販売管理費も増加したという要因があるのでしょうか。 ■フィル・カンパニー 金子様 はい、そうですね。それは一因としてあると思います。 株式会社フィル・カンパニー×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(9)に続く 《KM》 記事一覧 |