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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/09/09 15:01, 提供元: フィスコ Jトラスト Research Memo(1):2025年12月期中間期は大幅な営業増益。通期計画達成に向け順調に進捗*15:01JST Jトラスト Research Memo(1):2025年12月期中間期は大幅な営業増益。通期計画達成に向け順調に進捗■要約 Jトラスト<8508>は、日本金融事業・韓国金融事業・東南アジア金融事業などのアジアの金融事業を中心に、不動産事業も展開しているホールディングカンパニーである。3ヶ年計画に基づき主力の金融3事業に一層注力するとともに、不動産事業の拡大により成長を続ける計画である。 1. 2025年12月期中間期の業績概要 2025年12月期第2四半期(以下、中間期)の連結業績は、営業収益60,742百万円(前年同期比7.0%減)、営業利益4,586百万円(同125.9%増)、税引前利益3,831百万円(同6.6%減)、親会社の所有者に帰属する中間利益1,390百万円(同49.7%減)となった。営業収益は、韓国金融事業において為替の影響により円換算後の貸出金利息収入が減少したこと、不動産事業で販売用不動産における販売収益が減少したことなどにより、計画を下回る減収となった。営業利益は、韓国金融事業が預貸スプレッドの改善や貸倒関連費用の減少により大幅に業績改善したこと、日本金融事業や東南アジア金融事業が堅調に推移したことなどから、計画を上回る大幅増益となった。ただ、親会社の所有者に帰属する中間利益は、外貨建て資産負債の評価替えによる為替差損の計上などにより、計画をやや下回る減益となった。事業セグメント別営業利益については、日本金融事業、韓国金融事業及び東南アジア金融事業の金融3事業が計画を上回り、計画を下回った不動産事業や投資事業をカバーした。中間期決算は、通期業績予想の達成に向けておおむね計画どおりに進捗していると評価できる。また、ESGへの積極的な取り組みが評価され、国内株式を対象にしたESG指数の構成銘柄に初選定されたことが特筆される。 2. 2025年12月期の業績見通し 2025年12月期の連結業績は期初の予想を据え置き、営業収益135,100百万円(前期比5.4%増)、営業利益11,100百万円(同77.5%増)、税引前利益11,900百万円(同42.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益6,500百万円(同7.6%増)としている。営業収益は過去最高値を見込んでいる。事業セグメント別営業利益については、東南アジア金融事業には不確定要素があるが、日本金融事業で堅調な増益を維持し、韓国金融事業についても計画通りの増益を継続することで、金融3事業における増益基調が続くと見られる。堅調な日本金融事業や業績改善傾向の韓国金融事業を中心に、連結営業利益の予想達成を目指す。年間配当金は2.0円増配するとともに、記念配当1.0円を加えて17.0円とし、配当性向は34.7%を予定している。加えて株主優待を充実させるとともに、適宜自己株式の取得等を通じて株主に還元するなど、株主還元に前向きである。また、国内・海外でのIR活動にも積極的に取り組んでいる。 3. 中長期の成長戦略 同社グループでは、「J TRUST VISION」(2025年12月期〜2027年12月期)を推進しており、2027年12月期に営業収益1,568億円(2024年12月期比287億円増)、営業利益174億円(同112億円増)、税引前利益182億円(同99億円増)、当期利益114億円(同54億円増)を目指す。東南アジア金融事業の関係で少数株主利益控除後の当期利益の増加は営業利益の増加と比較して小さくなるものの、年平均成長率で約22%の成長を計画している。事業セグメント別営業利益については、日本金融事業では安定的な推移を志向するとともに、韓国金融事業の再構築完了に伴う再成長、東南アジア金融事業におけるインドネシア・カンボジア両行の成長等による飛躍を目指す。不動産事業も増益を計画し、投資事業は損失の減少を計画している。この3ヶ年計画は、現状を前提にした保守的な計画である。株主還元方針として配当性向30%以上と累進配当を掲げたのは、計画達成への自信の表れでもあると弊社は見ている。 ■Key Points ・2025年12月期中間期の営業利益は、韓国金融事業の業績改善などにより大幅増益 ・2025年12月期は、金融3事業の増益基調により大幅な営業増益を計画 ・3ヶ年計画は現状を前提にした保守的な計画で、上振れを目指す (執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希) 《HN》 記事一覧 |