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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/03/19 10:27, 提供元: フィスコ

ロボペイ Research Memo(7):決済インフラ領域はAI代替が不可能、自社製品AI実装で付加価値向上(2)

*10:27JST ロボペイ Research Memo(7):決済インフラ領域はAI代替が不可能、自社製品AI実装で付加価値向上(2)
■ROBOT PAYMENT<4374>の今後の見通し

(3)新規サービス、M&A等の取り組み
a)債権回収ロボ
2026年3月に「債権回収ロボ」をローンチした。売掛債権の回収業務を自動化するサービスで、督促AIエージェントを用いて売上債権の未回収先の抽出、督促メールの生成、送信や未収金の回収までを自動化するサービスとなる。「請求管理ロボ」の周辺領域のサービスとなるため、「請求管理ロボ」の顧客への提案を進めていくほか、債権回収業務の効率化を検討している企業をターゲットとしていく。類似サービスはあるものの、同社の場合は「請求管理ロボ」で蓄積した豊富な決済データから、債権回収を効率化するためのノウハウを取り入れたサービスとなっていることが強みとなっており、両方のサービスを利用することで請求書の作成から債権回収までの業務をほぼすべて網羅でき、導入企業にとって業務負担軽減効果は大きいと見られる。

国内における債権回収市場は2030年まで年率30%超のペースで拡大することが見込まれていること、また「債権回収ロボ」のターゲットとなる企業(従業員数30人超)も33万社超と多いことから、中長期的に収益柱の1つとして成長する可能性は十分にあると見られる。同社では、2026年に営業の勝ちパターンを構築し、ユニットエコノミクス※を確立していく考えだ。

※ 顧客当たりの採算性のことで、計算式はLTV(顧客生涯価値)÷CAC(顧客獲得単価)となる。

b)海外送金DX
輸入事業者向けに海外送金業務のDXを支援するサービス「海外送金DX」を2026年9月にローンチする予定だ。海外送金業務のなかで契約前段階から決済に至るまでのプロセスのなかでどこまでもカバーするか、現在パートナーとなる送金事業者と協議を行っている。決済までカバーするとなると銀行とのシステム連携が必要でコスト高となるため、当面は決済前の段階までをカバーするサービスになると見られる。

海外からの輸入許可件数は2020年から2024年まで年率28%成長と拡大基調が続いている。送金業務の効率化を求める声も多く、こうした事業者に対して「海外送金DX」を提供していく考えだ。

c)RBFサービス
RBFサービスについては2026年内のローンチを目標としている。RBFとは、将来発生する売上を先に現金化して資金調達する手法を指す。SaaS事業者などを中心に欧米で利用が広がっており、日本においても今後普及していくことが見込まれている。同社では「サブスクペイ」の既存顧客向けにテストマーケティングを実施している。資金の出し手となる同社は顧客の毎月の売上を担保とし、これまでの決済データを基にサービス提供していくため、低リスクで事業を拡大していくことが可能な点が強みとなる。また、債権保証能力を強化するため、外部の金融サービス会社との連携も進めていく方針だ。

d)M&A・CVC
長期経営戦略においてM&AやCVCについても積極的に実施していく方針を打ち出しており、その一環としてM&Aの経験豊富な人材を2025年後半に採用した。2026年は既存プロダクトの周辺領域で顧客アカウント数と顧客単価の向上を可能とする領域を中心にソーシングを実行し、何らかの成果を出すことを目標にしている。


事業・顧客数の拡大とクロスセル、金融サービスの付加で加速度的成長を狙う

3. 成長戦略
同社は成長戦略として、決済インフラ領域及びその周辺領域におけるプロダクトの拡充と顧客基盤の拡大にこれまで取り組んできた。今後は同戦略に加えて顧客に対して周辺領域のプロダクトの導入を提案し、クロスセル率を高めることで乗数的に売上高を成長させていく。さらに、顧客の取扱高に一定の料率を乗じたファイナンスサービスを提供することで新たな売上を創出し、加速度的な売上成長を生み出していく戦略だ。


連続増益と売上成長加速を両立し、2035年12月期に売上高210億円、営業利益31億円を見据える

4. 長期経営戦略
(1)長期経営戦略の概要
同社は2025年10月に発表した長期経営戦略のなかで、増益を維持しながら明確な投資基準を設けて成長投資を実行し、売上成長を加速させていく方針を打ち出した。具体的には、前年営業キャッシュ・フローの金額や純資産額の水準をもとに、事業投資や株主還元等の資本配分基準を決定した。純資産50億円までは前年営業キャッシュ・フローの金額の15%を事業投資に充当(うち、20%を新規事業、80%を既存事業)し、純資産50億円を超えた段階で20%に引き上げる。新規事業領域の選定基準は、成長市場でかつ先行する競合先の有無で判断する。既存事業への投資は、新たなマーケティング手法や機能拡張のための開発投資、営業領域の拡大、人材獲得・教育費用などが含まれる。従来は成長投資の実行基準を明確に定めていなかったため、前年営業キャッシュ・フローの金額に対する事業投資の配分はわずか2%の水準にとどまっていた。投資基準を明確化したことにより積極的な成長投資が可能となり、既存事業の成長加速と新規事業の開発・育成スピードが加速するものと見られる。ちなみに、2025年12月期の営業キャッシュ・フロー(前渡金、預り金を除く)は733百万円で、1億円強が事業投資に振り向けられることになる。

M&A、CVC資金については、純資産50億円以下で前年営業キャッシュ・フローの金額の65%、50〜100億円で50%、100億円超で30%を内部留保し、大型M&A案件や有望なCVC投資の機会に備える。M&Aの対象は、既存事業の周辺領域を展開している企業やグループシナジーの創出が見込める企業となる。CVCも同様に、既存事業とシナジーが見込める企業を対象とし、投資から5年以内に含み益の金額が投資金額を上回る企業を対象とする。

株主還元については、純資産の増加に伴い還元率を段階的に引き上げる方針で、純資産が50億円となるまでは前年営業キャッシュ・フローの金額の20%、50〜100億円で30%、100億円超で50%を目安に配分する。還元率は目安となる水準を下回る場合もあるが、基本的には「連続増配」を目指す方針だ。

(2)業績目標
資本配分基準に沿った事業投資を実施した場合に見据える業績目標として、M&A効果も含めると2035年12月期に売上高210億円、営業利益31億円を見据えている。M&Aを除くオーガニック成長では売上高150億円、営業利益24億円を見据えた。10年間の年平均成長率は、売上高で17%、営業利益で13%となる(M&A効果は織り込まず)。売上高成長率について、今後5年間は新規事業の育成期間と重なるため10%台半ばの水準を維持し、2031年12月期以降に成長率が加速し、2035年12月期時点では20%台に乗せる考えだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


《KM》

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