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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/05/21 18:00, 提供元: フィスコ 21日の香港市場概況:ハンセン0.6%高で続伸、紫金鉱業7.9%上昇*18:00JST 21日の香港市場概況:ハンセン0.6%高で続伸、紫金鉱業7.9%上昇21日の香港市場は、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比146.30ポイント(0.62%)高の23827.78ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が71.86ポイント(0.84%)高の8660.94ポイントと続伸した(ハンセン指数は約2カ月ぶり高値)。売買代金は2162億5390万香港ドル(約3兆9790億円)となっている(20日は2057億3620万香港ドル)。 前日の好地合いを継ぐ流れ。米中貿易摩擦が緩和に向かっていることや、中国当局が経済対策を相次ぎ打ち出したことで、中国景気の持ち直し期待も高まっている。中国人民銀行(中央銀行)は20日、最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」を引き下げた。一部のブローカーは、中国の2025年経済成長見通しを上方修正したうえで、金融当局は更に緩和を進めると予測している。ただ、上値は限定的。米長期債利回りが再び上昇したことや、中東地域の地政学リスクが重しとなっている。外電は日本時間21日朝方、「米国が新たに入手した情報によると、イスラエルはイランの核施設を攻撃する準備を進めている可能性がある」と米当局者の話を引用して報じた。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、産金で中国最大手の紫金鉱業集団(2899/HK)が7.9%高、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)が7.0%高、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(2020/HK)が5.8%高と上げが目立った。 セクター別では、産金や非鉄、原油など資源関連が高い。紫金鉱業のほか、赤峰吉隆黄金鉱業(6693/HK)が13.8%、招金鉱業(1818/HK)が7.8%、中国アルミ(2600/HK)が4.6%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が4.6%、中国石油天然気(857/HK)が1.7%、中国海洋石油(883/HK)が1.5%ずつ上昇した。中東地域の地政学リスクを背景に、商品相場の先高観が強まっている。WTI原油先物は21日朝方に急反発し、NY金先物は続伸した。 医薬セクターも物色される。三生製薬(3エスバイオ:1530/HK)が8.7%高、康希諾生物(6185/HK)が8.1%高、石薬集団(1093/HK)が3.5%高、百済神州(6160/HK)が2.8%高で引けた。新型コロナウイルス感染症の再拡大で医薬品需給がタイトになるとの見方が広がっている。三生製薬については、開発しているがん治療薬のライセンス取得に向け、米医薬品大手ファイザーが前払い金12億5000万米ドル(約1800億円)を支払うと伝わったことも引き続き支援材料だ。 他の個別株動向では、車載バッテリー世界最大手の寧徳時代新能源科技(CATL:300750/SZ、3750/HK)が10.2%高と続伸した。同社株は前日、香港市場に重複上昇し、公募価格比16.4%高の306.20香港ドルで取引を終えている。 半面、マカオ・カジノはさえない。新濠国際発展(200/HK)が3.2%、金沙中国(1928/HK)が2.2%、銀河娯楽集団(27/HK)と澳門博彩HD(880/HK)がそろって1.7%ずつ下落した。 本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.21%高の3387.57ポイントで取引を終了した。資源が高い。医薬、銀行・保険、運輸、自動車、公益なども買われた。半面、ハイテクは安い。不動産、証券も売られた。 亜州リサーチ(株) 《AK》 記事一覧 |