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フィスコ投資ニュース配信日時: 2025/05/22 18:01, 提供元: フィスコ 22日の香港市場概況:ハンセン1.2%安で3日ぶり反落、決算発表のレノボ5.4%安*18:01JST 22日の香港市場概況:ハンセン1.2%安で3日ぶり反落、決算発表のレノボ5.4%安22日の香港市場は、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比283.47ポイント(1.19%)安の23544.31ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が103.30ポイント(1.19%)安の8557.64ポイントと3日ぶりに反落した。売買代金は1982億2920万香港ドルとなっている(21日は2162億5390万香港ドル)。 投資家の慎重スタンスがやや強まる流れ。トランプ米政権の高関税政策が世界のサプライチェーン(供給網)を混乱させ、インフレ圧力を高めるとの見方がくすぶっている。世界的な金利高がネガティブ。21日の米債券市場では、米10年債利回りの上昇が続き(債券価格は続落)、2月中旬以来、約3カ月ぶりの高水準を付けた。欧州や日本でも長期金利が上昇している。 ただ、下値は限定的。中国景気の過度な減速懸念の後退や、相場の先高観などが支えだ。モルガン・スタンレーは最新リポートで、2025年の中国経済成長見通しを上方修正し、MSCI中国株指数やハンセン指数など中国株マーケットの主要株価指数についても目標株価を引き上げている。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス:241/HK)が6.4%安、パソコン(PC)世界最大手の聯想集団(レノボ:992/HK)が5.4%安、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(6862/HK)が4.4%安と下げが目立った。レノボが昼頃に発表した2025年通期決算は37%増益と堅調だったが、市場予想にとどかなかったことを売り材料視している。 セクター別では、香港の不動産が安い。領展房地産投資信託基金(823/HK)が2.3%、新世界発展(17/HK)が2.0%、長江実業集団(1113/HK)と信和置業(83/HK)がそろって1.7%ずつ下落した。米利下げ期待が後退する中、金融政策で米国に追随する香港でも金利が高どまりすると懸念されている。 レストランチェーンや酒造など飲食関連もさえない。海底撈のほか、周黒鴨国際HD(1458/HK)が4.1%安、百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が4.1%安、華潤ビールHD(291/HK)が2.7%安で引けた。中国政府が先ごろ、「浪費は恥」だとして、公務員に酒やたばこを控えるよう通達を出したことが改めて売り材料視されている。 半面、産金株はしっかり。霊宝黄金(3330/HK)が4.4%、中国黄金国際資源(2099/HK)が1.8%、招金鉱業(1818/HK)が1.4%ずつ上昇している。そのほか、宝飾小売チェーンの周大福珠宝(1929/HK)が4.4%高、六福集団(590/HK)が2.4%高と値を上げた。金相場の上昇が手がかり。昨夜のNY市場では金先物が0.9%高と3日続伸している。 他の個別株動向では、新興電気自動車(EV)メーカーの小鵬汽車(9868/HK)が5.8%高。同社が発表した1〜3月期決算は赤字だったが予想ほどではなく、売上高は上振れた。4〜6月期の売上高見通しもアナリスト予想を上回っている。 本土市場は4日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.22%安の3380.19ポイントで取引を終了した。不動産が安い。海運、非鉄・建材、公益、医薬、証券、インフラ関連なども売られた。半面、銀行は高い。産金、自動車、エネルギーも買われた。 亜州リサーチ(株) 《CS》 記事一覧 |