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フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/06/12 13:05, 提供元: フィスコ CRI・MW Research Research Memo(5):期初計画どおり増収増益を見込む*13:05JST CRI・MW Research Research Memo(5):期初計画どおり増収増益を見込む■業績動向 3. 2026年9月期通期の業績予想 2026年9月期通期の業績について、CRI・ミドルウェア<3698>は売上高3,910百万円(前期比13.4%増)、営業利益600百万円(同8.2%増)、経常利益616百万円(同8.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益462百万円(同9.8%増)と増収増益を見込んでいる。中間期は減収減益も計画どおりであったため、期初予想を据え置いた。また、「CRI LipSync Alive」など中期成長へ向けた技術・施策も揃ってきたことから、中期経営計画は順調に立ち上がったと言えよう。 ウクライナ情勢や中東情勢、各国の通商政策などによる海外経済減速の影響を受け、日本経済が下押される懸念が生じている。設備投資についても、人手不足対応やデジタル関連の投資、成長分野・脱炭素化関連の研究開発投資、サプライチェーンの強靱化に向けた投資は継続されるものの、伸び率は鈍化すると予想されている。こうした環境下、同社は、ゲームのグローバル対応、世界展開を見据えたモビリティの技術開発、新たな収益源確保に向け、新製品・新技術開発投資、事業基盤の拡大、グループシナジーの創出を重点施策と位置付け注力している。 売上高については、ミドルウェア/ツール、モビリティを中心に引き続き拡大する見込みである。営業利益は、前期にあった大型の一括許諾契約がなくなることや受託開発の増加に伴う収益性の低下に加え、前期を上回る研究開発投資など先行費用により、増益ながら売上高の増加率を下回る見込みとなっている。また、上期に予定していたクラウドソリューションの開発完了が期ズレしたことで、下期にややコストアップになる懸念が生じている。しかし仮にそうなっても、新製品許諾を保守的に見ていること、中国でのアカウント営業が軌道に乗ってきたこと、子会社ツーファイブが好調を継続していることからカバーできるようだ。 トピックスとして、2026年4月に、動画ソリューション「CRI DietCoder Bridge」の提供を開始した。メモリ価格が高騰するなか、製品の価格維持と録画時間の延長を両立したいドライブレコーダーメーカーのニーズを受けて開発した製品で、同社独自の圧縮手法により動画データを劣化させずに軽量化することで従来比最大10倍の録画時間を実現した。監視カメラ、ドローンなどにも利用できるため、今後、共同研究によってさらなる利便性向上と市場開拓を進め、2030年までに累計売上高10億円を目指す。また、2026年5月には、世界各国のモビリティや音響製品向けにオーディオ関連ソフトウェア技術を提供するDSP Concepts, Inc.との開発パートナーシップに合意した。DSP Conceptsのプラットフォーム「Audio Weaver」は、高い汎用性とSDV対応により自動車業界の世界標準としての地位を確立しており、効率的な製品開発を実現できるよう様々なサードパーティモジュールが用意されている。今回のパートナーシップにより、同社の「CRI ADXAT」もモジュールとして利用できるようになるが、既に「タイムラグなく音を発する技術」と車両搭載実績が高く評価されており、海外メーカーによる採用拡大が期待されている。 ミドルウェアとモビリティがけん引 4. 2026年9月期通期のセグメント業績予想 セグメント別では、分野によって増減はあるが、ゲーム事業、エンタープライズ事業ともに2ケタ増収を見込んでいる。 ゲーム事業のミドルウェア/ツールは、グローバル市場に向けて提供開始した「CRI LipSync Alive」を新たな収益源とする考えである。国内では、営業を強化して一括契約を進めることで、多くのタイトルで「CRIWARE」が採用される状況をつくり、シェアの拡大につなげる。海外では、欧米、中国ともに今後の飛躍に向けて足場固めを行っている。中国ではアカウント営業により大手重要顧客との関係を強化し、一括契約やソリューションの提供を継続する。欧州では代理店の営業力と出張ベースの直販を組み合わせて新規顧客獲得に注力、既存顧客を抱える北米は直販中心に顧客との関係深化を図る。音響制作では、中国企業の旺盛な需要を着実に取り込むとともにリピーター顧客を拡大し、中国ビジネスの拡大に注力する。そのためCRI Chinaとの連携を強化、日本からの訪問を増やして顧客との関係構築に努め、音響監督による仕切りなどサービス品質の高さを訴求する。 エンタープライズ事業は、モビリティで、世界展開に向けて製品のグローバル化を推進する。特に「CRI ADXAT」と「CRI Glassco」の2製品について、「CRI ADXAT」は国内外でメーカー・車種の採用実績を積み上げ、「CRI Glassco」は国内メーカーに加えてインド市場での実績作りを継続する。また、SDVへの対応や品質の均一性を強みに、国内外の自動車メーカーやDSP Conceptsといったモビリティ周辺企業との関係構築にも努める。組込みでは、高音質と省電力・低発熱が強みの「D-Amp Driver × GaN」を2026年1月のCES(米国の電子機器見本市)に出展、また事業領域の拡大に向けて次世代の映像ソリューション「CRI DietCoder Bridge」の提供も開始した。引き続き許諾売上を含めた受託案件の獲得にも注力するが、カラオケの一括許諾がなくなるため減収予想となっている。クラウドソリューションでは、前期より開発してきた「LiveAct/SmartJPEG」の次世代新製品開発を下期中に完了した後、市場投入する予定である。これによりR&Dフェーズから受託フェーズへ転換し、許諾売上や保守運用など受託案件が積み上がり始めるが、本格寄与は2027年9月期となる見込みである。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《HN》 記事一覧 |