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フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/06/12 13:33, 提供元: フィスコ 三陽商 Research Memo(3):百貨店を主販路にアッパーミドル層向けのブランドを多数展開*13:33JST 三陽商 Research Memo(3):百貨店を主販路にアッパーミドル層向けのブランドを多数展開■事業概要 1. 事業内容 三陽商会<8011>は品質を重視した高付加価値な紳士服・婦人服・装飾品を製造し、百貨店を主販路として販売する。製品の企画から販売までを社内で一気通貫して行うことができるオペレーションが同社の強みである。2026年2月期末の販売の実店舗数は757店舗を数え、内訳としては百貨店672店舗(売場数)、直営店39店舗(賃貸借契約の百貨店及びマルイ等を含む)、アウトレット46店舗となっている。 2026年2月期の商品別の売上高は、紳士服・洋品23,665百万円(全売上高の40.5%)、婦人服・洋品30,740百万円(同52.6%)、服飾品他4,042百万円(同6.9%)で、婦人服・洋品が全体の半分強を占める。売上高の9割強を占める衣類の平均単価は2万円台半ばである。販売チャネル別では百貨店36,117百万円(全売上高の61.8%)、直営店3,471百万円(同5.9%)、EC・通販8,895百万円(同15.2%)、アウトレット7,847百万円(同13.4%)、その他2,118百万円(同3.6%)となっており、百貨店が6割超を占める。 (1) ブランドポートフォリオ 2026年2月期末現在、ブランドポートフォリオは19ブランドで構成される。同社は中期経営計画において、保有ブランドを売上高100億円体制の早期構築を目指す「基幹7事業」と、収益基盤を確立し将来の成長エンジンとすべく強化する「チャレンジ領域」の2つに分類している。 基幹7事業は、「クレストブリッジチェック」がトレードマークである「BLUE LABEL CRESTBRIDGE」「BLACK LABEL CRESTBRIDGE」、英国「MACKINTOSH」をトータル化して展開する「MACKINTOSH LONDON」「MACKINTOSH PHILOSOPHY(マッキントッシュ フィロソフィー)」、ブリティッシュの伝統とアイビーリーグを融合した“コンテポラリー・クラシック”スタイルを提案する「Paul Stuart」、2025年に展開を開始した男性向け大人カジュアルブランドの「BAKER STREET(ベイカー・ストリート)」、一歩進んだ時代性とハイクオリティを提案する大人の女性に向けたブランド「EPOCA(エポカ)」とそのメンズラインの「EPOCA UOMO(エポカ ウォモ)」、主に40〜50代の女性をターゲットとした婦人服ブランドである「AMACA(アマカ)」「EVEX by KRIZIA(エヴェックス バイ クリツィア)」「TO BE CHIC(トゥービーシック)」「TRANS WORK(トランスワーク)」といったブランドで構成されている。 チャレンジ領域は、同社の祖業であるコートを展開する「SANYOCOAT(サンヨーコート)」、高級紳士靴を展開する「三陽山長(さんようやまちょう)」、セレクトショップ業態の「LOVELESS(ラブレス)」、2025年に展開を開始したEC専用ブランドの「BIANCA(ビアンカ)」、2026年の秋冬シーズンからファッションビルを中心に展開する「AUREME(オーレム)」、2027年の秋冬シーズンに展開を開始する予定の「HANAE MORI(ハナエモリ)」といったブランドで構成されている。 同社ブランドのほとんどは、国内アパレル市場の中でもアッパーミドル市場に属している。同社は、アッパーミドル市場で圧倒的な存在感と競争優位性を持ったトップランナーを目指している。さらには、ラグジュアリーブランドに匹敵する品質の商品を一般消費者にも手が届く価格で展開する「アフォーダブルラグジュアリー市場」でのプレゼンス向上を目指している。 (2) 販売チャネル 同社の販売チャネルである百貨店、直営店、EC・通販、アウトレットの概要・特徴は、以下のとおりである。 a) 百貨店 百貨店は、アッパーミドル及びアフォーダブルラグジュアリー市場の主販路であるため、同社の最重要販売チャネルとなっている。百貨店の顧客層は高付加価値な商品との親和性が高いため、同社にとって百貨店の顧客層との接点は不可欠である。同社は、引き続き百貨店へ出店を強化する方針であるほか、婦人服ブランドの複合ショップである「SANYO Style STORE(サンヨー・スタイルストア)」の店舗数を拡大するなど、既存店の坪効率改善にも努めている。 b) 直営店 直営店は、路面店と都市型ファッションビル(FB)・ショッピングセンター(SC)に大別される。路面店は、「Paul Stuart」青山本店や「BLUE LABEL/BLACK LABEL CRESTBRIDGE」原宿本店が該当する。これらの店舗は、旗艦店としてブランドの世界観を訴求し、価値を向上させる機能を発揮している。都市型FB・SCは、百貨店を日常的に利用しない若年層や新しいライフスタイル層といった新たな顧客を獲得するためのチャネルとなっている。 同社は、LUMINE(ルミネ)、NEWoMan(ニュウマン)等の都市型FB・SCについても出店を強化する方針であり、2025年にオープンした「NEWoMan高輪」には3店舗を出店している。また、2026年秋冬シーズンより、FBを主販路として新ブランドの「AUREME」を展開予定である。さらに、SCを主販路として、「SANYO Style STORE」の別ラインとして商品構成を調整した「SANYO Style STORE+(サンヨー・スタイルストアプラス)」を展開予定である。 c) EC・通販 EC・通販は、同社のオンラインストア「SANYO Online STORE」を中心に展開している。同社は同ストアをセールのプラットフォームから脱却し、プロパーサイト化を進める施策を実行している。同ストアは、従来分散していたブランド別のECサイトを統合した、モール型ECとして運営されている。これにより、顧客接点の集約やブランド間の回遊を促進している。また、実店舗との連動体制に基づくOMOを推進し、実店舗との相互補完体制の確立を目指している。さらに、EC専用ブランド「BIANCA」の展開やEC専用商材の積極導入等、独自の商品戦略に基づいた施策も実施している。 d) アウトレット アウトレットは同社におけるセール販売のチャネルである。同社はプロパー販売のチャネルとアウトレットの役割を明確化しており、アウトレットにおいては、繰越在庫になりかねない商品をセール販売することで、ブランド価値を毀損させずに在庫を消化している。また、プロパー販売のチャネルで売れ筋となっている商品のスペック(仕様)と価格を調整したアウトレット専用商材を積極的に投入することで、売場鮮度の向上にも努めている。同社は、国内の主要アウトレットを中心に、アウトレットへの出店を強化する方針である。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正) 《HN》 記事一覧 |