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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/09/17 11:07, 提供元: フィスコ

SBSHD Research Memo(7):2030年12月期の営業利益目標380億円の達成に向け順調な滑り出し

*11:07JST SBSHD Research Memo(7):2030年12月期の営業利益目標380億円の達成に向け順調な滑り出し
■SBSホールディングス<2384>の今後の見通し

2. 中期経営計画
(1) 中期経営計画の概要
2030年12月期までの5ヶ年の新中期経営計画「Harmonized Growth 2030」の1年目が始まっている。今回の中期経営計画では、利益成長を伴うバランスの取れた安定成長に取り組むことをテーマに掲げた。基本方針として、物流事業の成長戦略(3PL、国際物流、EC物流)&不動産開発によるオーガニック成長と、独自の競争優位性を持つM&Aによるインオーガニックな高成長を組み合わせた成長の実現に取り組むとともに、近年低下していた物流事業の営業利益率改善に向けた収益構造改革を推進することで、売上成長とバランスの取れた利益成長を目指す。

オーガニック成長では、グループ各社が持つ独自性(旧親会社という強固な顧客基盤を有し、特定領域において圧倒的な競争力を持つ)を維持・発展させるとともに、グループ各社が連携(=プラットフォーム化)することによってシナジーを創出する。M&A戦略では、対象先としてこれまでと同様にメーカー系物流会社や、輸送別ネットワークの強化につながる企業をターゲットにし、国内外問わず検討を進める。

収益構造改革については、4つのKPI(不採算拠点・事業の撲滅、倉庫空き坪の解消、人員構成の最適化、料金適正化の取り組み強化)を軸にPDCAを回しながら収益性の改善に取り組むほか、新規受注案件の審査体制を強化し、不採算案件の発生を防止する。これらの取り組みにより、物流事業の営業利益率を2025年12月期の2.6%から2030年12月期は4.5%まで引き上げることを目指す。

(2) 経営数値目標
2030年12月期の経営数値目標として、売上高7,000億円、営業利益380億円、ROE14.1%を設定した。5年間の年平均成長率は売上高で7.4%、営業利益で12.4%となる。新規M&Aの効果については2030年12月期に売上高で600億円を織り込んでいるが、M&A案件が多いことから実際には上振れする可能性も十分にある。

事業セグメント別の年平均成長率を見ると、物流事業は売上高で4.6%(新規M&A除く)、営業利益で17.1%、不動産事業は売上高で18.8%、営業利益で2.9%、その他事業は売上高で10.5%、営業利益で23.2%となる。物流事業のうち、重点3分野について見ると、3PLが7.7%、国際物流が6.8%、EC物流が4.2%となる。EC物流の成長率が低いように見えるが、本格参入して2年間の経験を踏まえて、グループ各社がもっとも得意とする領域を定めて、しっかり利益が伴う事業展開を進める計画としたためだ。3PLや国際物流に関しては事業全体を上回る成長率を見込んでいる。不動産事業に関しては継続的な不動産開発と流動化を行うなかで、売上規模の拡大を見込んでいる。利益面では、建築コストの上昇により利益率の低下を想定しているが、流動化規模の拡大によって利益額の水準を維持する方針だ。


重点3分野の強化とM&A戦略で物流事業の成長を目指す

(3) 成長戦略
a) 3PL
3PLでは、各社の強みを生かした新規営業を強化し、特定領域のプラットフォーマーとなることでボリュームメリットやサービス品質の高度化による競争力向上を図る。たとえば、SBS東芝ロジスティクスでは得意とするインデント(重量物)物流や電子デバイス、医療機器分野のプラットフォーム化を推進する。SBSフレックは冷蔵・冷凍物流のプラットフォーマーとして、全国レベルで食品メーカーや給食事業者との取引拡大を目指す。特に、最近は個食化や調理の簡便化ニーズにより、冷凍食品市場が拡大しており、SBSフレックにとっては成長を図る好機となる。また、ブリヂストン物流はタイヤ物流の圧倒的なシェアを背景に、同業他社の需要も取り込みタイヤ物流のプラットフォーマーを目指す。そのほか、データベース活用やナレッジマネジメントを導入し、グループ内で営業情報を可視化、共有を図ることでグループシナジーを創出する。2026年中にも統合営業データベースを構築し、2027年以降にデータベースマーケティングを通じた営業活動を開始する予定で、AI技術の活用による精度向上も視野に入れている。

b) 国際物流
国際物流では、SBS東芝ロジスティクスとSBSネクサードが持つ営業ネットワーク、輸送インフラを活用し、国内3PLの既存取引先の海外事業を取り込みながら事業規模を拡大する戦略だ。SBS東芝ロジスティクスでは、注力エリアとして従来の東南アジア、インドに加えて、東アジア、欧米の空白地域にも注力する。SBSネクサードでは、グループ連携により複合一貫輸送モデルを構築し拡販するほか、越境ECや国際リサイクル物流にも注力する。また、Blackbird Logisticsを核にして欧州での業容拡大も見据えている。

c) EC物流
EC物流では、2026年よりSBSロジコムに「EC物流お任せくん」の運営を移管し、事業強化を図っている。既存・新規顧客のEC物流ニーズを着実に獲得するほか、ロボットの活用による人件費抑制にも取り組む。その他グループ会社の取り組みとして、SBSネクサードでは越境ECビジネスの強化を図り、SBSフレックでは、成長余地の大きい食品ECで主導権を確保すべく、高品質・低料金の冷凍ECメソッドを確立する。SBS即配サポートでは既存パートナー企業との関係構築を強化し、ラストワンマイル事業の持続的成長を追求するほか、都市圏の即配モデルとしてクイックeコマース市場にも参入する。

d) 物流事業基盤の整備・拡充
EC物流事業の成長を支え、幹線+ラストワンマイルを網羅する輸配送ネットワークを整備・拡充すべくドライバーの確保・育成を強化する。また、2028年のトラック新法施行を見据えて、コストコントロールを含めた輸配送の安定性向上を図るため、自車比率を段階的に引き上げる。グループ全体の自社保有車両台数は現在4千台程度で、SBS東芝ロジスティクスについては従来、自社保有はなく外注に頼っていたが、2026年から自社車両の導入を開始した。そのほか、SBSネクサードでは自社車両が20%程度、SBSロジコムが40%程度、ブリヂストン物流が10%程度となっており、それぞれ段階的に比率を引き上げる考えだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


《HN》

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