ケリーの公式にまつわりストーリーだが、どのようにこの公式をギャンブルや株式投資に活用したか詳しく解説していない。最初に本書を読んだときはその点を不服として、途中で読むのを止めました。しかし、気になってもう一度、読み返してみるといろいろなヒントが書かれていることに気がついた。結論を急いで、読んでいたので見落とすことが多かったようだ。
本書はブラックジャックの世界に一石を投じたエドワード・ソープ氏をはじめとするギャンブルと株の世界で成功をおさめた方のインタビューをもとに書かれている。トレーディングおける資金管理を題材にした珍しい書籍。あまり興味を持たれない分野だが、2012年の時点で第8刷発行と記されている。思っている以上にこの分野に関心を持っている読者は多いようだ。
強気のリスクと狂気のリスクの境目がケリー方式で求められる最大のリターンと紹介されている。”外れ続けの予想屋“は誰もが読むべき章。あのバフェットのケリーと同じ思想で投資分配していると記述されている点は興味深い。
なりた・ひろゆき
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