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フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/06/16 12:03, 提供元: フィスコ ステップ Research Memo(3):ドミナント展開と効率的なマーケティング戦略で高い収益性・安定性を実現(1)*12:03JST ステップ Research Memo(3):ドミナント展開と効率的なマーケティング戦略で高い収益性・安定性を実現(1)■会社概要 2. 同社の特徴と強み ステップ<9795>の特徴と強みは、「教師のプロ化による質の高い学習指導」「ドミナント展開と口コミ情報による効率的なマーケティング戦略」「高い収益性・安定性」に集約することができる。 (1) 教師のプロ化による質の高い学習指導 同社は「教師は、全員が教えることを本来の仕事にしている専門家集団」という考え方のもと、教師を正社員化し、授業内容の専門化・高技術化に努め、その学習指導力によって高い進学実績を積み上げ成長基盤としてきた。教師の正社員比率は9割を超え、そのほか専任講師(フェロー・嘱託社員)や非常勤講師が若干名在籍しており、ほぼ100%がプロの教師と呼べる指導体制である。また、教師が生徒獲得のための勧誘活動(電話勧誘やポスティングなど)を行うことなく、学習指導に専念できる体制を整えていることも特徴の1つである。 同社では、各教師が「日々指導技術の研鑽を怠らず、一人ひとりの生徒と向き合い、学力向上に真摯に取り組んでいく」ことを基本方針として、研修会などを定期的に行いながらスキルアップに努めている。具体的には、新人・2年目研修をグループで隔週4時間、個人別に隔週2時間実施しているほか、地域別研修も隔週で金曜日に2時間半、必要に応じてフォローアップ研修や勉強会を隔週で火曜日に2時間実施し、教務力の向上に努めている。 こうした教師のプロ化による質の高い学習指導によって、2026年春の高校入試では神奈川県内の学力向上進学重点校※1となっている8校で1,404名が合格し、すべての高校で合格者数トップとなったほか全合格者数に占めるステップ生の占有率も53.3%と過半を占めた。また、学力向上進学重点校エントリー校でも10校のうち8校で合格者数トップとなるなど2位以下の学習塾を大きく引き離している。県内最難関公立校の横浜翠嵐高校では2年ぶりにトップの座を奪還したほか、川崎エリアの最難関公立校である多摩高校に関しても2年連続でトップとなるなど川崎エリアで地盤を固めつつある。県内の競合大手としては、臨海セミナー、湘南ゼミナール(スプリックス<7030>の子会社)などがあるが、学力向上進学重点校の合格者数では2倍以上の差をつけており、県内公立トップ校を目指す学習塾としてのブランド力は強固なものとなっている。学習指導の質の高さもさることながら、過去の入試問題の分析・対策能力や的確な進学指導力などが高い合格実績及び合格率につながっている※2。 ※1 神奈川県教育委員会から指定された、大学進学指導の充実を図り進学実績向上に重点を置いた県立高等学校。将来の日本や国際社会でリーダーとして活躍できる高い資質・能力を持った人材を育成するため、教育委員会が3年ごとに学力向上進学重点校及びエントリー校を指定し、エントリー校が期間内に指標に定める基準に達した場合は、その都度、学力向上進学重点校に指定している。 ※2 2026年の合格率を見ると、横浜翠嵐高校ではステップ生が66.7%だったのに対してその他受験者は45.0%、多摩高校では同様に80.7%に対して52.4%と20ポイント以上の開きが出ている。 私立高校の合格実績では、神奈川県内で最難関の慶應義塾高校で過去最多の71名が合格した。合格者の多くは私立高校の受験対策に対応しているHi-STEPの塾生であり、今後はHi-STEPの入塾希望者も増加していくものと予想される。さらに、国立高校でもステップ生の通学圏内で男女共学校として最難関と位置付けられる東京学芸大学附属高校で、235名(帰国生と内部進学者を除く)と過去最多の合格者数となり、うち繰上げ合格を除く正規合格者190名は同総数406名に対して46.8%の高シェアとなった。同社によると18年連続で全塾中トップの合格者数となった。 一方、2026年春の大学受験合格者数を見ると、国公立大学で383名(前年比27名減)、早慶上智大学で787名(同119名増)、MARCH及び東京理科大学で2,220名(同132名減)となった。国公立大学で合格者数が減少した要因は、共通テストの難化によって、全国的にワンランク下げて出願する動きが見られたなか、志望大学を変更せずに挑戦した生徒が多くいたため、各大学で少しずつ合格者数を減らす結果となった。ただ、東京大学、京都大学、一橋大学、東京科学大学の「東京一科」と称される4大学合計では、69名(同2名増)と過去最高を更新した。 私立大学では早慶上智大学で過去最高の合格者を輩出した一方、MARCH及び東京理科大学については減少に転じた。これは大学の収容定員をベースにした定員厳格化により、各大学で合格者数を絞ったことが要因で、実質的には引き続き大学受験においても高い合格実績であったと評価される。現役高校生でも部活動など充実した高校生活を送りながら難関大学に合格できる学習塾としてのブランド力が年々高まっており、最近は高校受験でステップに通塾していなかった生徒の入塾希望者も増加しており、需要に対して講師や校舎などの体制が追い付いておらず、経営課題の1つとなっている。 同社が高い合格実績を残し続けている要因として、教務力の高さに加えてチューター制度が有効に機能していると考えられる。チューターとは、高校生の学習や進路、悩みなどの相談を受け、個人にあわせた学習計画や合理的な受験対策を提案するなど的確なアドバイスを行うスタッフである。高校生部門では各校舎に専任のチューターを2〜9名配属しており、受験への不安を抱える生徒にとって良きアドバイザーとなっている。また、数年前からチューターの機能を中学生部門の校舎でも導入しており、窓口業務とチューターの機能を果たすスクールキャストと呼ばれる正社員スタッフを増員している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》 記事一覧 |