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フィスコ投資ニュース

配信日時: 2026/08/03 11:46, 提供元: フィスコ

フォーシーズ Research Memo(6):通販・卸売事業が堅調に推移。リテール事業の事業構造改革が着実に進捗(3)

*11:46JST フォーシーズ Research Memo(6):通販・卸売事業が堅調に推移。リテール事業の事業構造改革が着実に進捗(3)
■フォーシーズHD<3726>の業績動向

4. 弊社の見方
2026年9月期中間期においては、通販事業及び卸売事業が継続的に黒字を確保した一方で、複数の戦略的投資や一時費用の発生により利益面で負担が生じた。コンサルティング事業では、太陽光発電所売却案件について売却交渉の継続により、当初3月に予定していた案件の売上計上が4月へずれ込んだ。一方で、再エネ関連事業におけるのれん償却費や業務委託費などの一時的な費用は中間期で計上が済んでおり、下期以降の収益改善が期待される状況にある。リテール事業では、3店舗をDENBAラウンジへ転換するための広告宣伝費、内装工事費、人材教育費などの先行投資を実施した。また、改装期間中の一時休業による営業機会の減少もあり、売上高が一時的に低下した。全社費用については、第三者割当増資に関連するFA費用などの資本政策関連費用が発生し、管理部門コストが増加した。営業損失の主な内訳を見ると、リテール事業における店舗撤退及び業態変更による戦略的損失が155百万円と最も大きく、再エネ関連事業におけるのれん償却及び業務委託費等が40百万円、新規事業立ち上げによる戦略的損失が23百万円、株主優待引当金が20百万円、DENBA関連の広告宣伝費が18百万円、経営体制再編関連費用が7百万円となった。これらの合計は263百万円に達しており、2026年9月期の利益水準に大きな影響を与えている。

事業別の収益状況を見ると、通販事業及び卸売事業は引き続き黒字を維持しており、両事業のセグメント利益合計は110百万円となった。また、4事業合計でも14百万円のセグメント利益を確保しており、各事業そのものの収益力は維持されていると言える。一方で、営業損失273百万円の主因は、事業基盤強化に向けた戦略投資や一時的費用にある。これらの戦略的投資及び一時費用の合計263百万円を営業損失から控除すると、調整後営業損失は9百万円程度となる。これは既存事業の収益力が大きく毀損しているわけではなく、将来の成長に向けた投資負担が短期的に損益へ反映されていることを示している。特に、DENBAラウンジへの転換費用や広告宣伝費は先行投資としての性格が強く、今後は投資効果の顕在化と費用負担の減少による利益改善が期待される。また、通販事業及び卸売事業という安定した収益基盤が継続的に利益を創出していることから、戦略投資の一巡後には収益改善フェーズへ移行する可能性があると考えられる。短期的には先行投資負担が続くものの、中長期的には事業ポートフォリオの強化と収益源の多様化が進展する局面にあると弊社では評価する。



■今後の見通し

2026年9月期は全利益段階で黒字化を見込む。既存事業の強化と成長領域への投資に注力

1. 2026年9月期の業績見通し
2026年9月期の連結業績は、売上高3,541百万円(前期比45.1%増)、営業利益161百万円(前期は165百万円の損失)、経常利益151百万円(同206百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益82百万円(同243百万円の損失)を見込んでいる。大幅な増収と黒字転換を計画しており、既存事業の収益拡大と新規事業の育成を両輪として利益体質の強化を進めている。通販事業、卸売事業、リテール事業における販路拡大を継続するとともに、再生可能エネルギー関連事業やWeb3.0事業などの新たな成長領域への投資を進めることで、中長期的な企業価値向上を目指している。

中間期においては、収益基盤回復と中長期的成長に向けた先行投資を積極的に実施した結果、販管費が当初計画を上回って推移した。下期については、再生可能エネルギー関連事業における太陽光発電所や系統用蓄電所案件の売却及び関連コンサルティング収入、DENBA関連事業の売上拡大、化粧品の海外向け大口受注などを見込んでいるため、現時点では通期業績予想を据え置いている。もっとも、通期計画達成に向けては下期に予定されている大型案件の成約や売上計上が重要な前提となることから、今後の案件進捗及び海外展開の動向が業績達成のカギを握ると考えられる。既存事業による安定収益と成長投資の成果が結び付けば、同社は黒字転換と成長フェーズへの移行を実現する可能性があると弊社では見ている。

2. 重点施策と足元の状況
セグメント別の重点施策と足元の状況は以下のとおりである。

(1) 通販事業
通販事業では、既に安定的な黒字化を実現できる事業体質が構築されつつあり、今後はさらなる売上拡大を目指す。電話オペレーター販売においては、既存顧客の掘り起こしによる顧客ストックの積み上げを進めるほか、他社との業務提携を通じて同社の経営方針に沿った他社商品の販売も積極的に展開する。また、販売促進費を効率的に活用した新規顧客獲得にも取り組む。EC販売については、自社オンラインショップ及びECモールでの販売強化に加え、SNSやデジタル広告を活用したブランド認知度向上により継続的な成長と収益拡大を図る考えである。

(2) 卸売事業
卸売事業では、主力ブランドである「Cure」を中心に、「FAVORINA」「FINE VISUAL」「ANYTHING WHITE」といった化粧品ブランドに加え、「AROMA BLOOM」や韓国アパレルブランド「WHITE SANDS」「BLACK SANDS」などの取扱商品の販路を国内外で拡大する。既存ブランドの販売網拡充を通じて、さらなる売上及び利益の成長を目指している。

(3) リテール事業
リテール事業では、資本業務提携先であるDENBA JAPANとの協業を軸に「DENBAラウンジ」の展開を加速する。既存のAROMA BLOOM店舗を順次DENBAラウンジへ転換するとともに、新規出店やフランチャイズ展開も視野に入れている。また、従来のAROMA BLOOM店舗についてもリピート率向上による来店客数増加や原価率・人件費率の改善を進めることで、収益性の向上を図る。さらに、各事業においてDENBA関連商品の販売強化を進めることで、グループ全体の収益基盤の底上げを目指している。

(4) コンサルティング事業
コンサルティング事業では、取得済みの太陽光発電所及び系統用蓄電所案件の売却を進めるとともに、新規案件の取得と販売を継続し、収益機会の拡大を図る。また、再生可能エネルギー分野における事業領域拡大を目的として、特別高圧蓄電所案件への参入検討やシンエネルギー開発(株)との業務提携による施策も推進する。加えて、子会社であるHACCPジャパンを通じて衛生関連商材の販売やコンサルティングセミナーを展開し、新たな収益源の育成にも取り組む。

(5) Web3.0事業
Web3.0事業については、暗号資産投資の強化、太陽光発電及び系統用蓄電池の連携負担金予測システムの開発を進めるほか、既存事業とのシナジー創出や一次産業支援事業を通じた新たな経済圏の構築を目指している。また、香港法人GBS Services Company Limitedへの出資を完了しており、Web3.0関連のリサーチ事業を積極展開して事業基盤を強化する方針である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)


《HN》

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