| 携帯版 |
|
|
|
フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/08/05 12:42, 提供元: フィスコ INEST Research Memo(2):営業人材約1,000名がマルチチャネルで多様な生活関連サービスを提供(1)*12:42JST INEST Research Memo(2):営業人材約1,000名がマルチチャネルで多様な生活関連サービスを提供(1)■INEST<7111>の事業概要 1. 事業内容 同社グループの事業は、連結子会社であるRenxaを中心として展開されている。Renxaは「幸せの連鎖が、広がる起点に。」をミッションに掲げ、個人顧客に対して多様な生活関連サービスを提供している。 (1) ライフスタイルアドバイザー事業 同社の主力事業であり、主に新入居者を対象に、電力、ガス、インターネット回線、携帯電話回線、宅配水等のライフラインサービスを提案している。また、引越しや新生活開始時に必要となる複数のサービスをワンストップで提案している。これにより、単一サービスの販売ではなく、顧客の生活環境全体を見ながら複数商材を組み合わせて提案できる点が特徴である。たとえば、新居への入居者に対してインターネット回線だけでなく、電力、ガス、ウォーターサーバーなども併せて提案することで顧客利便性を高めている。顧客との接点を一度獲得した後に継続的なフォローを行い、クロスセルやアップセルにつなげることでLTVの最大化を図っている。また、同社のコンタクトセンターでは母国語を話す外国人スタッフが最大14言語に対応している。外国人居住者が増加している現状を踏まえ、言語の壁を越えた接客品質の向上と多様な顧客への対応強化を図る方針である。 (2) アライアンス事業 アライアンス事業では、通信事業者、ライフライン事業者、各種サービス提供企業との提携を通じて販売ネットワークを構築している。同社は自社で商品を保有するだけでなく、提携企業の商品やサービスも取り扱うことで顧客ニーズに応じた幅広い提案を可能としている。顧客に最適なサービスを提案できるため、特定メーカーへの依存度が低く、市場環境の変化にも柔軟に対応できる点が特徴である。また、新たな商材の獲得を通じてサービスラインナップを継続的に拡充している。 (3) BPO事業 BPO事業では、企業向けにコンタクトセンター運営、インサイドセールス支援、カスタマーサポートなどを提供している。同社グループが長年培ってきた営業ノウハウや顧客対応力を活用し、企業の営業活動や顧客対応業務を受託しており、成果創出型の営業支援を行っていることが特徴である。また、ライフスタイルアドバイザー事業で蓄積したノウハウをBPO事業で活用しており、チャネル間シナジーを生み出している。 (4) パートナー事業 パートナー事業では、全国の販売代理店や提携企業とのネットワークを活用しながら販売チャネルを拡大している。同社単独では接触できない顧客層へアプローチできることに加え、地域特性に応じた販売活動が可能となる。また、直営事業で実績を出し続けることで培ったノウハウとリソースを水平展開することで、販売効率向上にも寄与している。 (5) コンテンツ事業 コンテンツ事業では、継続課金型の自社会員サービスを展開している。主商材に付帯する形で販売するケースが多く、既に主商材販売時に獲得コストを投下しているため、費用対効果を最大化できることが特徴である。加えて、同社コンテンツの利用料を生活インフラ関連サービスの支払いとまとめられる「合算請求」を推進しており、提携社数は8社※に拡大している。支払方法登録の手間を省くことで、顧客の利便性向上を実現している。こうした合算請求の仕組みは、メーカーとのシステム・運用面での連携を必要とするため、顧客の利便性向上を実現する同社独自のメーカー連携スキームが、競争優位性となっている。同社は現在、販売手数料中心の収益モデルからストック利益モデルへの転換を進めており、自社会員サービス比率の向上を重要な経営課題に位置付けている。また、同社は契約数の拡大だけでなく、契約後の継続利用率向上を重視しており、継続課金サービスの拡大によりストック利益を積み上げることで、収益の安定化と利益率向上を図っている。 ※ 2025年12月時点。 (6) 保険事業 保険事業では、生命保険及び損害保険を取り扱っている。ライフラインサービスや通信サービスとの親和性が高く、顧客との接点を活用したクロスセルが可能である。同社は既存顧客との継続的な関係を有しているため、新規顧客獲得コストを抑えながら保険契約獲得につなげられる点が強みである。 (7) グローバル事業 グローバル事業では、海外からの移住者を対象に、ライフラインアドバイザー事業を水平展開している。主力であるライフスタイルアドバイザー事業で培った生活インフラ領域の提案ノウハウやオペレーション基盤を応用し、多言語・母国語対応を通じて、外国人が日本で新生活を始める際に必要となる電気・ガス・通信等の手続きにおける言語・手続き面の課題解決に取り組んでいる。社会的ニーズの高まりを背景に、当社独自の顧客接点・提案力を生かせる差別化領域であり、今後の外国人生活者の増加を見据え、中長期的な収益拡大が期待される成長領域として位置付けている。 2. 事業の特徴と強み 同社の事業を支えているのが、コンタクトセンター、イベントブース、店舗販売、Web等から構成される独自の営業プラットフォームである。顧客が複数チャネルを横断しながら意思決定を行うことを前提としており、顧客との接点を維持することでクロスセルやアップセルを実現している。 販売代理店としての機能にとどまらず、顧客接点そのものを経営資源として活用するプラットフォーム型ビジネスモデルが同社の特徴であり、営業人材、販売チャネル、取扱商材が相互に作用することで営業プラットフォームを構築している点に競争優位性がある。 (1) 人財育成力 同社グループでは約1,000名の営業人材を擁しており、その育成体制が競争力の源泉である。中核子会社であるRenxaでは、高水準の接客品質を実現するため、継続的な教育制度と評価制度を整備している。また、市場環境や商材ごとの収益性に応じて営業リソースを柔軟に再配置できる点も特徴である。2026年3月期には営業人員を主力事業へ重点配分したことが収益改善に寄与した。こうした育成体制と組織運営により、顧客視点で課題解決を行う営業人材を継続的に輩出している。 (2) マルチチャネルによる営業基盤 同社はコンタクトセンター、イベントブース、店舗販売、Webという4つの営業チャネルを保有している。しかし、これらは独立した組織ではなく、顧客の意思決定プロセスに応じて相互に連携している。たとえば、イベントブースでサービスを認知した顧客が店舗で詳細な説明を受けながら関心や理解を深め、その後、自宅で家族と比較・検討を行ったうえで、コンタクトセンターを通じて契約に至るケースも少なくない。顧客は複数のチャネルを横断しながら意思決定を行うため、同社は各チャネルを有機的に連携させることで購買プロセス全体を支援している。同社はチャネル別の売上拡大ではなく、顧客体験全体の最適化を重視している。顧客との接点を継続的に維持することで、獲得コストの低減と成約率向上を実現している点が特徴である。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲) 《HN》 記事一覧 |