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フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/08/19 11:05, 提供元: フィスコ トーカイ Research Memo(5):調剤サービスは処方箋単価の上昇により増益を確保*11:05JST トーカイ Research Memo(5):調剤サービスは処方箋単価の上昇により増益を確保■トーカイ<9729>の業績動向 2. 事業セグメント別の動向の続き (2) 調剤サービス 調剤サービスの業績は、売上高で前期比8.3%増の62,870百万円、営業利益で同2.2%増の2,430百万円となった。売上高は5期連続増収、営業利益は2期ぶりの増益に転じた。このうち、前第2四半期より連結子会社に加わったmik japanのドラッグストア関連事業の売上高は972百万円の増収要因となったものの、営業利益は商品在庫に係る一過性の損失が発生したことで52百万円の減益要因となった。 調剤薬局事業の売上増減要因を見ると、長期処方の増加などにより、処方箋枚数が前期比0.8%減と低迷した一方で、抗がん剤などの高額医薬品の処方件数が増加したことで、処方箋単価が同8.0%上昇し増収要因となった。薬剤料売上が前期比3,637百万円増加したほか、かかりつけ機能や医療DX推進体制の強化を図ったことで技術料単価が上昇、技術料売上も同227百万円増加した。 利益の増減要因は、技術料売上の増加に伴う利益増で227百万円、薬剤料売上の増加による利益増で85百万円となり、人件費を中心としたその他費用の増加209百万円やドラッグストア関連事業の減益52百万円を吸収した。なお、「たんぽぽ薬局」の店舗数は前期末比3店舗増(新規に5店舗出店、2店舗退店)の161店舗となっている。 (3) 環境サービス 環境サービスの業績は、売上高で前期比3.1%増の14,837百万円、営業利益で同0.2%増の1,232百万円と若干の増収増益となった。 主力のリースキン事業は、売上高で前期比72百万円の減収、営業利益で同59百万円の減益となった。売上高の2割弱を占めるトイレ周り商品の売上が同10.3%増と好調に推移したものの、モップやマットなどダストコントロール商品がレンタル・販売ともに減少した。物価上昇を背景に企業や店舗などで経費抑制意識が高まっており、厳しい市場環境が続いている。トイレ周り商品ではサニタリーボックスと生理用品配布ボックスをセットにした「ルーナスサポートZERO」や尿石付着防止装置「ステラバイス」が好調だった。トイレ周り戦略を推進する「トイレアドバイザー」の育成を強化してきた効果が出ているものと見られる。営業利益は減収による粗利益の減少に加えて、レンタル資材の補充増による一時的な資材費の増加も減益要因となった。 清掃事業は売上高で前期比515百万円の増収、営業利益で同58百万円の増益となった。医療機関向け清掃業務の新規獲得や既存顧客の価格適正化に取り組んだことが増収要因となった。付加価値の高い手術室支援業務※1も新たに2施設から受注し、増収に貢献した。利益面では増収効果に加えて、2026年3月期から本格的に事業展開を開始した外国人材紹介事業※2の収益改善も寄与した。 ※1 術前・術後の清掃や手術機器のセット業務などを、教育・訓練を受けたスタッフが代行。病院の手術室の稼働率向上に貢献する。 ※2 インドネシアなどで教育を受けた特定技能人材(介護スタッフ)を国内の医療機関や介護施設に紹介するサービス。売上高としては紹介料と毎月の指導管理料を計上する。 安定した財務基盤を確保しつつ、資本政策を通じたROE向上に取り組む 3. 財務状況と経営指標 2026年3月期末の資産合計は前期末比406百万円増加の114,695百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産は現金及び預金が542百万円増加したほか、売上債権が1,554百万円増加し、有価証券が916百万円減少した。固定資産は減損処理を実施したこともあって有形固定資産が1,747百万円減少したほか、のれんが699百万円減少、投資有価証券が1,438百万円増加した。 負債合計は前期末比1,817百万円増加の30,264百万円となった。未払消費税等が358百万円減少したものの、仕入債務が834百万円、有利子負債が829百万円それぞれ増加した。純資産合計は同1,410百万円減少の84,431百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益6,069百万円を計上したほか、その他有価証券評価差額金が761百万円、退職給付に係る調整累計額が123百万円それぞれ増加した。一方で、自己株式の取得及び消却による減少が6,317百万円、配当金の支払いによる減少が2,131百万円となった。 経営指標を見ると、自己株式を取得したことにより自己資本比率が前期末の74.5%から73.0%に低下したものの、ネットキャッシュが約225億円と潤沢にあるほか、有利子負債比率も4.2%と低水準であることから、財務の健全性は高いと弊社では判断している。同社のビジネスモデルは、リネンサプライや介護用品レンタル、リースキンなどのレンタルビジネスを主力とし、安定性の高い収益構造であることが強い財務基盤を作り上げていると考えられ、同社の強みの1つと言える。 2026年3月期からスタートした中期経営計画において、同社はROE8%の達成を目標の1つに掲げており、今後は資本効率の向上についても意識して取り組む方針だ。ROEを総資産回転率、売上高当期純利益率、財務レバレッジの3要素に分解すると、総資産回転率は2023年3月期の1.20回から2026年3月期は1.39回と上昇傾向が続いている。レンタル資材の効率運用による原価圧縮や自社株買いを実施してきたことなどが要因で、今後も上昇余地はあると見られる。売上高当期純利益率も収益性の高いシルバー事業の構成比が上昇傾向にあることや、低収益事業の立て直しに取り組むことで引き上げは可能と見られ、ROE8%の水準を達成する可能性は十分にある。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》 記事一覧 |