| 携帯版 |
|
|
|
フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/08/20 16:41, 提供元: フィスコ アイスタイルResearch Memo:2026年6月期は過去最高益、資本政策の見直しで株式需給懸念も解消*16:41JST アイスタイルResearch Memo:2026年6月期は過去最高益、資本政策の見直しで株式需給懸念も解消アイスタイル<3660>は、日本最大級の美容系総合サイト「@cosme」、化粧品専門ECサイト「@cosme SHOPPING」、化粧品専門店「@cosme TOKYO」や「@cosme STORE」を軸に、日本No.1の美容プラットフォームを構築している。メディア・EC・店舗の接点から得られた、商品データや購買データ・行動・閲覧データなどのカスタマージャーニーを一気通貫した膨大なデータとして蓄積している。つまり、事業運営での経験・知見を加え、唯一無二の独自データを活用して高付加価値なソリューションを提供可能となっている。そのほか、グローバルでは日本と親和性が高くインバウンド需要にも強い香港を海外プラットフォームの起点とし、海外初の旗艦店「@cosme HONG KONG」を2025年12月5日にオープン。売場面積は1,298m2で、@cosme TOKYOよりややコンパクトな3階建ての路面店を展開している。 メディア・EC・店舗融合の独自プラットフォームで成長続く、香港旗艦店を起点にグローバル展開も本格化 1. 2026年6月期の業績概要 2026年8月13日に発表された2026年6月期の決算は、売上高で前期比19.0%増の81,807百万円、営業利益で同29.1%増の4,085百万円となった。営業利益は期初予想3,800百万円を上回り、過去最高での着地となる。主要なセグメント別ではマーケティング支援事業の売上高が同25.2%増の12,083百万円、営業利益が同24.6%増の3,516百万円、リテール事業の売上高が同15.4%増の61,695百万円、営業利益が同15.6%増の3,599百万円、グローバル事業の売上高が同37.9%増の5,757百万円、営業損益が356百万円の赤字(前期は176百万円の赤字)。マーケティング支援事業はブランドとの取引規模拡大で全体業績をけん引し、リテール事業は一部インバンドが減少しつつもEC・店舗ともに増収・増益を継続している。グローバル事業は香港旗艦店・中国越境ECが増収に貢献しているが、香港旗艦店がオペレーションの最適化に時間を要したことで売上高が当初計画を下回り、赤字が拡大した。全体としては、先行したリテールに対し、高収益のマーケティング支援が追いついて利益規模で同水準となり、ネットとリアルの融合を目指した体験設計がサービスとして具体化、結実した決算となった。メディアの成長性ではなく、体験設計で引きあがったユーザーアクション(=熱量)と相関して収益が成長しており、業界で唯一無二のポジションを確立している。 2.2027年6月期の業績見通し 2027年6月期は、売上高で前期比10.0%増の90,000百万円、営業利益で同22.4%増の5,000百万円と2桁増収・増益が見込まれている。親会社に帰属する当期純利益は、新株予約権の取得・消却による特別損失により、同53.5%減の1,400百万円となる見込みだ。主要なセグメント別ではマーケティング支援事業の売上高が同11.7%増の13,500百万円、営業利益が同5.2%増の3,700百万円、リテール事業の売上高が同8.1%増の66,700百万円、営業利益が同13.9%増の4,100百万円、グローバル事業の売上高が同39.0%増の8,000百万円、営業損益が100百万円の黒字(前期は356百万円の赤字)。マーケティング支援では、既存の広告・ソリューションサービスにおける取引ブランドの拡大を実行しつつ、AI・DX人材強化、セキュリティコストなどの先行投資を進めることで利益成長が限定的となる。リテール事業では、2店舗の新規出店と、3店舗の既存店改装を計画されている。グローバルでは「@cosme HONG KONG」による本格的な利益貢献を下期から見込み、前期のオープン関連費用(2.5億円)の剥落も寄与、セグメント黒字化を目指す。 3.中期経営計画の進捗状況 メディア(1,500万MAU)・EC(取扱い商品数: 53,000sku)・店舗(36店舗)間での効率的な送客を実現できており、コロナ禍からの完全復活を確認、稼ぐ力は過去最高レベルに到達している。メディアMAUとEC・店舗月間購入者数の差分が伸びしろであり、インナーケア(サプリメント)、エイジングケア フェムテック等、他のBEAUTY領域などの新規領域も含め、2028〜2029年度の売上高1,000億円、営業利益80億円を目指す。 4.株主還元 株主還元強化を含む資本政策については、大きな変化があった。Amazon.com, Inc.保有の第24回新株予約権(潜在株式)取得については、潜在株式希薄化率で約42.5%と本業シナジーが期待されながらも、株式需給への懸念が生じる状況であった。当初の資金使途であったシステム投資等については、想定を超えた成長による営業キャッシュフローの創出により、外部調達が不要となったため、2027年6月期の第1四半期をめどに消却することとなった。また、業務提携の一環である、Amazon.co.jpに展開の同社「@cosme SHOPPING」ストアは今後も継続・強化される。極めて好調な業績と成長性を背景に、商取引に関する契約も更新される予定だ。業務資本提携に関しては、これまで通り継続・強化されることとなる。上限28億円/株式総数7.5%相当の自社株買い、前期比1円増の1株あたり配当2.0円も発表されている。 5.株価 中期目標(2028〜2029年度の売上高1,000億円、営業利益80億円)達成時の営業利益CAGRは+27%程度となり、現状の実質PER15倍(一過性の特別損失を除く当期純利益34億円をベースに計算)にアップサイドポテンシャルを感じる。中計最終年度のPER15倍でも時価総額は840億円が試算される(現在575億円)。需給への懸念が解消された現状においては、好調な業績が素直に株価へ反映されよう。 ■Key Points ・「@cosme」を軸に、メディア・EC・店舗を一気通貫した独自の顧客データを活用する日本No.1美容プラットフォーマー ・2026年6月期は売上高688億円→818億円(前期比19.0%増)、営業利益は同29.1%増の40.9億円と、期初予想を上回り過去最高益を更新 ・マーケティング支援・リテール両事業が増収増益をけん引、香港旗艦店を起点とするグローバル事業は先行投資で赤字も収益拡大中 ・Amazon.com, Inc.保有新株予約権の取得・消却により株式需給懸念が解消、自社株買い・増配など株主還元も強化 ・中期事業目標2028〜2029年度の売上高1,000億円、営業利益80億円の達成が視野に入った場合は株価にアップサイドポテンシャル (執筆:フィスコアナリスト 山本泰三) 《HN》 記事一覧 |