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フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/09/24 12:41, 提供元: フィスコ ノムラシステム Research Memo(1):2026年12月期中間期は減収減益なるも、通期では増収減益の予想*12:41JST ノムラシステム Research Memo(1):2026年12月期中間期は減収減益なるも、通期では増収減益の予想■業績動向 ノムラシステムコーポレーション<3940>は1986年2月の設立以来、企業のオープン化コンサルティング業務などを展開してきた。IT環境の急速な進化に対応し、ソフトウェア設計請負中心の事業構造から、ERP(基幹系統合システム)パッケージの導入コンサルティング業務へと経営資源をシフトしている。同社はライセンス販売を積み上げており、これを基盤としたシステム更新需要などによるストックビジネス化を通じ、安定的な収益確保を目指す。国内ERP市場やクラウド、ビッグデータ市場の拡大を背景に、コンサルティング企業として成長余地は大きい。 1. 2026年12月期中間期決算の業績概要 2026年12月期中間期の業績は、売上高が1,689百万円(前年同期比0.6%減)、営業利益が231百万円(同22.1%減)、経常利益が236百万円(同20.6%減)、中間純利益が162百万円(同20.0%減)と減収減益となった。収益をけん引する原動力となるプライム案件※が堅調に推移しているものの、プライム案件や後述するPMOサービスの受注増に向けた営業力強化や、人材育成のために行う成長投資に継続して注力したことが利益を押し下げた。しかしながら、同社によると、これらは先行投資であるため、中長期的には業績拡大に寄与すると想定している。なお同社は2026年7月、既存取引先の追加開発案件の新規受注などにより、中間期の業績予想を期初に公表した売上高1,516百万円、営業利益117百万円から上方修正した。中間期実績はこの修正後予想と同水準となった。同社は2026年12月期の業績が業績予想に比べ順調に推移しているとしている。 ※ クライアントから直接受注し、全工程を同社のコンサルタントが担当する案件のこと。プライム案件は利益率が高い。 収益性向上のポイントとなる売上高に対するプライム案件の比率は2015年12月期には18%であったが、2025年12月期は顧客との直接取引が前期の23社から28社に増加したことを背景に68%にまで上昇した。 直近の1年で注目されたのは、同社が(株)NHKエンタープライズから受注したSAP S/4HANA導入プロジェクトを納入期限までに完了したことである。これはプロジェクト成功率100%という強みを実証した事例である。一般的に1〜2年の遅延が生じることが多い大規模プロジェクトにおいて、納期どおりに完遂する同社は信頼度が高く、業務改善提案による追加受注にも発展している。さらに、国内大手電子機器メーカーなどから新規受注を確保し、国内大手航空会社グループ企業からは継続受注を得ており、プライム案件及びPMO(Project Management Office)サービス案件が順調に進展している。 既存のFIS(Function Implement Service)が減少する一方、同社ではプライム案件へのシフトが続いている。FIS案件の減少により売上高全体は伸びが鈍化したものの、2025年12月期は通期ベースで利益率が改善した。これは、外注コストのかかるFIS案件に代わり、全体の売上高に占めるプライム案件の比率が向上したためである。従来型のFIS案件のような部分的な支援業務と比べ、プライム案件は売上総利益率で約10ポイントの差が生じるため、今後はプライム案件の受注確保が成長のカギを握る。2026年12月期は、中間期まで先行投資による減益となったものの、今後の巻き返しが期待できる状況だ。 一方、DX・AIサービスへの先行投資も強化している。短期的にはコスト上昇要因となる可能性はあるものの、中長期的な成長に向けた布石と位置付けている。 2. 2026年12月期の業績予想 2026年12月期の業績予想は、売上高が3,800百万円(前期比14.4%増)と引き続き増収を見込むが、営業利益が530百万円(同9.6%減)、経常利益が530百万円(同10.6%減)、当期純利益が362百万円(同10.4%減)と、増収減益を予想している。これは期初に公表した数値であり、同社は現時点で通期業績予想を変更していないものの、改めて開示するとしている。売上高は上期の微減収から2ケタ増収に、各利益は上期実績に対して通期見通しの減益率が縮小するが、同社では期初に明らかにした「上期弱く、下期回復」というモデルを維持している。 通期での減益予想も、先行投資を大幅に強化することが大きな理由である。プライム比率の上昇に伴い体制の内製化が急務となっており、なかでもプロパー人材の育成を最優先課題として取り組む。営業力強化や人材育成などへの投資費用が拡大することで一時的な減益となるが、事業環境は良好である。先行きについても、基幹システムの刷新に伴うERPパッケージへの移行やERPのクラウド化ニーズの高まりを背景に、需要は一段と拡大する見通しだ。今回の減益予想は、市場の停滞によるものではなく、将来の収益基盤を盤石にするための戦略的な意思決定と言える。投資によってプライム比率は70〜75%への上昇も見込め、中期的な目標として営業利益率20〜22%の達成を視野に入れている。なお、2026年8月には投資有価証券売却益190百万円が生じており、2026年12月期第3四半期に特別利益として計上される予定である。 他方、「高付加価値ソリューションの提供」を目指し、重点施策の推進を図る。具体的には、「SAP S/4HANA」のリプレイス需要を確実に守り抜くため、SAP認定コンサルタントの資格取得を推進し技術力を強化する。さらに、「SAP SuccessFactors」拡販のためのクラウドソリューション強化も図る。既存のシステムについてクラウドを導入していない企業も依然として多く、クラウド移行ニーズを確実に取り込み事業拡大を目指す。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也) 《HN》 記事一覧 |