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フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/10/01 11:07, 提供元: フィスコ ビューテHD Research Memo(7):経営資源の選択と集中を進め、グループ収益力の強化に取り組む*11:07JST ビューテHD Research Memo(7):経営資源の選択と集中を進め、グループ収益力の強化に取り組む■ ビューティカダンホールディングス<3041>の中長期戦略 1. 中期経営計画の重点施策と進捗 最終年度を迎えている中期経営計画は、1)経営基盤の強化、2)各事業の売上拡大(グループ収益力の強化)、3)サステナビリティ経営の推進と企業価値向上、を重点施策に掲げてきた。想定外の外部要因により最終年度の目標は未達となる見通しであり、当面は収益性改善に専念する考えである。もっとも、M&A(事業承継を含む)も視野に入れた「生花祭壇事業」及び「生花卸売事業」のシェア拡大や、DX推進による業務効率化が中長期的な成長をけん引する方向性に見直しはない。主な取り組みやこれまでの進捗については以下のとおりである。 a)経営基盤の強化 新体制機能の強化・M&Aによるグループ成長加速、人的資本の価値向上に向けた取り組み強化(ダイバーシティ推進、人材育成強化)、DX推進による業務効率化に取り組んでいる。これまでの進捗については、さかいや生花店及び南産業を子会社化する一方、SHFの株式を譲渡し、経営資源の選択と集中を進めた。また、採用部門の強化に取り組み、2026年新卒社員30名を確保した。DX推進による業務効率化に向けても、事務業務のDXに向けたプロジェクトが始動した。なお、2026年9月14日には、連結子会社であるビューティ花壇西日本における従業員の不正行為について、社内調査の結果と再発防止に向けた対応を自主的に開示した。損害額は約1,000万円で、連結業績への影響は軽微である。適時開示基準に該当しない事案であるものの、上場会社としての説明責任を踏まえて公表しており、今後はグループ全体の内部管理体制の強化に取り組む方針である。 b)各事業の売上拡大(グループ収益力の強化) 引き続き、「生花祭壇事業」と「生花卸売事業」を収益ドライバーとして、両事業の連携を図りながらグループ収益力の強化につなげていく方針である。これまでの進捗については、「生花祭壇事業」において、福島・仙台など既存エリアでの商圏拡大に取り組んだほか、2025年8月には神戸に新拠点を開設し、関西エリアの営業体制を強化した。農業分野では、熊本県八代市にて自社農場でのキク類生産を開始し、Cultiveraとの提携を通じて「モイスカルチャー農法」のテストを継続中である。また、法政大学とのゼオライト農法の共同研究も進めている。 c)サステナビリティ経営の推進と企業価値向上 持続可能な社会の実現に向けて、環境配慮型商品(サービス)、脱炭素化等SDGsの取り組みを推進するとともに、同社自身の持続的な企業価値向上のために、資本効率(ROE)の向上及び株主還元の充実、積極的な成長投資、IR活動の強化等に取り組んでいる。これまでの進捗については、業績面では収益が大きく下振れたものの、京都大学との共同研究による循環型資源利用やCultiveraとの提携による「モイスカルチャー農法」の導入など、サステナビリティ経営の推進においては大きな成果を上げることができた。 2. 数値目標の設定 中期経営計画では、最終年度である2027年6月期の目標として、売上高8,600百万円(年平均成長率7.2%)、営業利益200百万円(営業利益率2.3%)、ROE18.5%を掲げてきた。利益率の高い「生花祭壇事業」を伸ばすとともに、「生花卸売事業」の収益性強化により、売上成長と利益率改善を実現するシナリオである。もっとも、2026年6月期の実績及び2027年6月期の会社計画(売上高7,400百万円、営業利益10百万円)を踏まえると、最終年度の数値目標は未達となる見通しである。次期中期経営計画における数値目標の設定と、その前提となる収益構造の組み替えをどのように描くのかが注目される。 3. 中長期の注目点 中長期の視点からは、業界再編の動きに注目したい。葬儀の縮小化や後継者問題、人材不足、DX化など業界を取り巻く環境変化が進むなかで、国内外で独自の流通システムを構築し、全国に拠点を展開している同社にとっては主導的な立場で業界再編を手掛ける機会として捉えることができる。足元の業績は、様々な外部要因が重なり厳しい収益環境の下にあるが、これらは業界においても共通の課題であり、同社にとっては、いかに先んじて乗り越えていけるかが、これからのシェア拡大に向けた分水嶺になるだろう。したがって、早期に儲かる仕組みを軌道に乗せ、盤石な財務基盤を築くことがM&Aを進めるうえでも重要なテーマであることは明らかであり、そういう視点から今後の動向を注視する必要がある。次期中期経営計画における具体的な戦略の中身や事業拡大への道筋に注目したい。 ■ 株主還元策 2026年6月期は損失計上により配当を見送り。2027年6月期も現時点で実施予定なし 同社では、配当性向50%を目安として業績に連動した利益還元を目指しつつ、安定的な配当の維持に努めることを基本方針としている。 2026年6月期の1株当たり配当金については、大幅な損失計上となったことから実施を見送った。2027年6月期も現時点で実施予定はない。業績の回復とともに早期復配を目指す方針である。 また、個人株主づくりを目的として株主優待制度も導入している。具体的には、6月末時点において200株以上保有する株主には、熊本県産の新米5kgを産地直送で届けるほか、2,000株以上保有の株主には、グループ会社「THE MOMENT」が運営するレストランのディナー招待券2万円相当を贈呈する内容となっている。なお、株主優待制度の拡充やIR活動の強化等を背景に、株主数は2026年6月末時点で9,667人と前年同期比で大幅に増加しており、個人株主の拡大という点で成果が表れている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫) 《HN》 記事一覧 |