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フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/10/20 11:05, 提供元: フィスコ 恵和 Research Memo(5):2026年12月期中間期は増収も、原価上昇の影響を受け営業利益は減益*11:05JST 恵和 Research Memo(5):2026年12月期中間期は増収も、原価上昇の影響を受け営業利益は減益■恵和<4251>の業績動向 1. 2026年12月期中間期の業績概要 2026年12月期中間期の連結業績は、売上高10,537百万円(前年同期比6.3%増)、営業利益1,898百万円(同15.5%減)、経常利益2,021百万円(同3.1%増)、親会社株主に帰属する中間純利益1,410百万円(同103.3%増)となった。連結業績予想については、主力の光学フィルムを搭載するノートパソコンの売上鈍化の影響を主因に、期初予想に対する中間期進捗率は45%水準で推移し、低迷した。加えて市場環境として、ノートパソコンのメモリー不足が続くと判断し、業績予想を下方修正した。修正後予想は、売上高20,877百万円、営業利益2,842百万円、経常利益2,968百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2,055百万円、進捗率は順に50.5%、66.8%、68.1%、68.6%となる。売上高については、光学製品事業が増収に貢献した。ノートパソコン市場でのメモリー不足の影響を受け始めたほか、欧米政策転換に伴うEV市場縮小の影響もあり、期初予想比ではネガティブとなったが、同社主力の「オパスキ」「オパルス」で新規採用機種が増加するなど前年同期比では増収で着地した。機能製品事業では、クリーンエネルギー部材と医療衛生フィルムが顧客要因で減少したほか、建材分野も原材料高や人件費高騰を背景とする工事件数の減少が響いた。しかし、ウレタンフォーム用工程紙「A!Prog-UF」の海外売上の計上開始や、実績の長い防錆資材の売上拡大がこれを補い、全体では前年同期比2.4%の増収となった。 利益面は、利益率の高い光学製品事業が増収となったものの、中東情勢を背景とした原油高を受けて売上原価が上昇し、売上総利益は4,391百万円(前年同期比0.4%増)にとどまった。加えて、人件費や新規製品開発に向けた研究開発費、海外関連費用等の増加により販管費が2,493百万円(同17.2%増)と膨らみ、営業利益率は前年同期比4.7ポイント低下し、営業減益となった。親会社株主に帰属する中間純利益に関しては、前年同期の事業撤退損失がはく落したこともあり、増益で着地した。 2025年12月期には、建物の屋根や各種構造物の保護・延命シートを手掛けていた地球の絆創膏事業から撤退した。同社はその主たる要因をバックローディングと結論付け、これまで基本としてきたフロントローディング思考を徹底し、再発防止に向け品質管理体制の強化を進めている。フロントローディングとは、開発初期段階に顧客での評価法や要望等を把握して課題等を徹底的に洗い出し、開発プロセス後半での設計変更や、量産開始後の予期せぬトラブルによる負担を避けるための手法である。同社のフロントローディングでは、経営ミッションである「徹底した顧客志向」をベースとするため、顧客との強固なリレーション構築がカギとなる。特に、主軸の光学製品、クリーンエネルギー部材、医療衛生フィルムに関しては、品質基準に顧客が大きく関与するため、開発プロセスでは品質規格や試験・測定方法を仕様書で事前に取り決め、量産開始前に品質規格を明確化している。フロントローディング思考を徹底、強化するため、フロントローディング本部を新設した。マーケティングセンター、開発センター、生産技術センター、品質保証室の4部門で構成される。なお、同社は株式上場以来、生産に関する行動指針「ウルトラプレシジョン」を貫いており、2026年12月期は、ウルトラプレシジョンにフロントローディングの概念を加え、「FL+UP(フロントローディング+ウルトラプレシジョン)」を新たな行動指針とした。高品質の提供を推進し、CSVを実現する方針である。 なお、2025年10月に臨時株主総会を開き、監査等委員会設置会社への移行の承認を得たことで、取締役会において社外取締役が重要案件決議に関与できるようになり、監督機能が強化された。また監査等委員である取締役の任期は2年と監査役の4年より短くなることから、経営課題に応じた適任者をフレキシブルに選択でき、コーポレート・ガバナンスの強化と経営効率の改善が望める。 2025年12月期第4四半期より、サブセグメントの構成を変更した。光学製品事業において、「ノートパソコン・タブレット」に次ぐ第2の成長ドライバーとすべく「車載」を独立させた。機能製品事業では、国内市場でトップシェアである「工程紙」と、同社強みを存分に発揮できる成長市場の「クリーンエネルギー部材・医療衛生」を個別に管理するほか、社会情勢を受け需要が伸長する「防錆資材」を独立させた。防錆資材では長い実績を持つことから、品質はもちろん納期に関しても取引先から信頼を獲得しており、安定した収益基盤となる。サブセグメント再編成により、注力ターゲットを定めた徹底したポートフォリオ管理で、資源の最適配分から収益機会を残さず獲得する方針である。2026年12月期中間期の売上構成比は、「ノートパソコン・タブレット」が60.6%と最大で、以下「車載」16.1%、「防錆資材」7.6%、「モニター・他」5.4%、「クリーンエネルギー部材・医療衛生」3.4%、「建材」2.9%、「工程紙」2.4%、「農業資材・他」1.6%となる。2026年12月期予想では「車載」が19.3%に上昇する一方、「ノートパソコン・タブレット」は56.8%に低下する見通しである。 2026年12月期の四半期別売上高を見ると、全社売上高は第1四半期の5,242百万円から第2四半期は5,294百万円(前四半期比1.0%増)と伸びた。注力する「車載」は703百万円から992百万円(同41.0%増)と大きく回復した。欧米市場でのEV推進政策の転換等の影響を受けたものの、「オパルス」の採用が堅調なほか、市場動向として国内での補助金拡充や欧州でのガソリン高騰を背景に販売は伸びるなど、厳しい状況にも徐々に緩和の兆しが見えているようだ。顧客での在庫調整が長引く医療衛生向けフィルムを含む「クリーンエネルギー部材・医療衛生」は184百万円から174百万円(同5.4%減)と低迷を続ける一方、海外展開を推進する「工程紙」は103百万円から148百万円(同43.0%増)と海外売上の貢献が始まり、拡大している。 (執筆:フィスコアナリスト 村瀬 智一) 《HN》 記事一覧 |