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フィスコ投資ニュース配信日時: 2026/10/30 11:03, 提供元: フィスコ SOLIZE Research Memo(3):2026年12月期中間期は、期初予想を上回る大幅増益で着地*11:03JST SOLIZE Research Memo(3):2026年12月期中間期は、期初予想を上回る大幅増益で着地■SOLIZE Holdings<5871>の業績動向 1. 2026年12月期中間期の業績概要 同社グループを取り巻く当中間期の経済環境は、厳しいものであった。主要顧客が属する自動車産業では、中東地域を巡る地政学リスクの継続や国内外の主要OEM※によるEV戦略の見直しの動き等により、景況感は悪化した。主要顧客の自動車メーカー等の間では激しい開発競争が継続しているものの、2026年4月以降は開発コスト抑制の動きが顕著となった。一方で重工業や電機産業の分野では、同社グループサービスに対する需要が強まる傾向となった。このような環境においても、同社グループは、これまで投資を行ってきたエンジニアやコンサルタントといった人的資本の活用拡大に加え、過去最大規模となる207名の新卒社員を迎えて今後の成長のための礎を強化、自動車産業においてAIや自動運転等の先進分野での収益機会創出のほか、自動車産業以外の分野への進出等に取り組んだ。これにより、国内の設計開発に関わる受託サービス、製造業向けの変革エンジニアリングサービス、エンジニア派遣、ソフトウェアエンジニアリングサービス、インドにおける設計ソフトウェア販売等の分野において大きく成長した。 ※ Original Equipment Manufacturer:他社ブランドの製品を代わりに製造する形態や企業。 これらの結果、同社グループの2026年12月期中間期の連結業績は、売上高は前年同期比16.8%増の14,274百万円、営業利益は82百万円(前年同期は431百万円の損失)、経常利益は71百万円(同427百万円の損失)、親会社株主に帰属する中間純利益は30百万円(同252百万円の損失)となった。売上高はおおむね想定どおりに進捗し、中間期として過去最高を更新した。これに伴い、売上総利益が3,822百万円(同19.0%増)に増加した。一方、販管費は3,740百万円(同2.6%増)にとどめた。事業成果(産業・市場の拡張、地域の拡張)に加え、事業環境の変化に応じたコスト管理により、営業利益以下の各段階利益は業績予想から上振れして着地した。持株会社体制移行に伴う体制強化への投資は、2025年12月期で完了している。管理機能の強化や採用体制の強化を先行実施したことで、成長に向かう体制が整ったことを示す好業績であったと評価できる。 同社グループでは、人への投資が重要な業績評価指標(KPI)と考えており、国内エンジニアにかかる指標を重視している。2026年12月期中間期も、採用環境は売り手市場で厳しい状況が続いたが、過去最大規模の207名の新卒社員を採用した。高度な技術やコンサルティングをアピールするなど、他社との差別化が奏功した結果である。国内採用数は256名(前年同期比15.8%増)、国内エンジニア数は1,786名(同17.8%増)で、採用強化及びフューレックスの連結によりエンジニア数が急増した。エンジニアは顧客に高い付加価値を提供しており、顧客との交渉によって国内派遣単価は、5,226円(同181円増)に上昇した。一方、新入社員は研修期間の4〜7月には非稼働となるため、国内派遣稼働率は84.1%(同0.9ポイント低下)であった。例年、新卒入社に伴い上期の稼働率は低下するが、新卒社員が戦力化する下期には改善する傾向にある。 2. 事業セグメント別動向 最大のシェアを占めるエンジニアリング・マニュファクチャリング事業では、国内においては、自動車部品等の試作品製造販売需要が減少したものの、エンジニアの増強や教育等の人的資本への投資、設計開発拠点の増強等の先行投資の成果により、設計開発サービスに対する需要が継続し、全体として収益が拡大した。また、海外では、中国・北米市場における設計開発の需要は減少したものの、インド市場において設計開発に関わるソフトウェア販売増により、全体として収益が拡大した。一方、2025年7月の持株会社化に伴い、一部管理機能をセグメントに移管する措置等を取ったため、本社費及び共通費等が増加したことから、前年同期比でセグメント利益が減少した。これは当期までの一時的な管理上の要因によるものであり、2027年12月期からは影響がなくなる。以上のことから、同事業の売上高は9,787百万円(前年同期比5.1%増)、セグメント損失は78百万円(前年同期は9百万円の損失)となった。 コンサルティング・エンジニアリング事業では、自動車産業において、開発上流でのSDV案件や変革コンサルティングサービスへの堅調な需要が継続した。加えて、これまで培ってきた戦略的リレーションを生かした大型プロジェクトが進行するなど、厳しい事業環境下においても堅調に推移した。また、重工業においても、変革コンサルティングサービスへの需要が継続し、産業・市場の拡張が進展した。同事業でも、持株会社化に伴う本社費及び共通費等の増加によるセグメント利益の減少はあったが、これも2027年12月期には影響がなくなる。以上のことから、同事業の売上高は2,848百万円(前年同期比28.7%増)、セグメント利益は184百万円(同20.0%減)となった。 ビジネスインキュベーション事業では、電機関連産業等の主要顧客からの需要が堅調に推移する環境のなか、既存顧客における同社グループのソフトウェア開発サービスに対する高い評価が浸透し、受注が拡大した。また、ヘルスケアやドローン等、新規の分野へも進出した。また、2025年12月期第2四半期からフューレックスを連結したことの影響により収益が拡大し、営業及び管理体制の強化費用やのれん償却額等の費用増を補い、赤字幅が縮小した。他の2事業と同様に、持株会社化に伴うコスト増の影響はあったが、フューレックス連結の効果が上回った。以上のことから、同事業の売上高は1,635百万円(前年同期比135.2%増)、セグメント損失は215百万円(前年同期は655百万円の損失)となった。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希) 《HN》 記事一覧 |